・・その狂気は伝染する・・

華岡光

文字の大きさ

大中小

64 / 506

最終章　世界の終焉

松本義徳首相の国家非常事態宣言64

しおりを挟む

　「首相官邸にもすでにこの事実が伝わってしまったんだな？」

野畑防衛相の問いかけに首を下に振る制服組の幹部。

　「大臣！総理から大至急官邸に来て欲しいとの連絡がありました。」

「いよいよだな。これは大変な事になる。腹を括らないと。」

そう話すと野畑防衛相は官邸へと急いだ。

　その頃、京都の周辺の大阪、兵庫、滋賀において、京都からどうにか逃げたした人々が押しかけ、それぞれの自治体も事態の把握に追われていた。

　「知事！京都から電車が運行停止になったと思ったら国道封鎖、物々しい防護服や重装備の自衛隊員らがバリケードをしてるんですよ？それに、山づてに逃げてきた避難民によると、新型狂犬病のようなウィルスが蔓延してるとの事。国からは未だに具体的な報告もないのです。」

部下から事の重大さを知った山形大阪府知事は緊急会見を行う決意をした。

しおりを挟む

お気に入りに追加 13

感想 0

あなたにおすすめの小説

人喰い遊園地

井藤　美樹

ホラー

　ある行方不明の探偵事務所に、十二年前に行方不明になった子供の捜索依頼が舞い込んだ。　その行方不明事件は、探偵の間では前々から有名な案件だった。　あまりにも奇妙で、不可解な案件。　それ故、他の探偵事務所では引き受けたがらない。勿体ぶった理由で断られるのが常だ。断られ続けた依頼者が最後に頼ったのが、高坂巽が所長を務める探偵事務所だった。高坂はこの依頼を快く引き受ける。　依頼者の子供が姿を消した場所。　同じ場所で発生した二十三人の行方不明者。　彼らが姿を消した場所。そこは今、更地になっている。　嘗てそこには、遊園地があった。　遊園地の名前は〈桜ドリームパーク〉。　十年前まで、そこは夢に溢れた場所だった。　しかしある日を境に、夢に溢れたその場所は徐々に影がさしていく。　老若男女関係なく、二十三人もの人が、次々とその遊園地を最後に、忽然と姿を消したからだ。あらゆる方向性を考え懸命に捜索したが、手掛かり一つ発見されることなく、誰一人発見される事もなかった。　次々と人が消えて行く遊園地を、人々はいつしか【人喰い遊園地】と呼び恐れた。　閉園された今尚、人々はその遊園地に魅せられ足を踏み入れる。　肝試しと都市伝説を確かめに……。　そして、この案件を担当することになった新人探偵も。　新人探偵の神崎勇也が【人喰い遊園地】に関わった瞬間、闇が静かに蠢きだすーー。　誰もそれには気付かない……。