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第三章 狂気と共に明ける明治維新

15代将軍徳川慶喜の決断101

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 大阪城から大きな火と煙が立ち昇る様は大阪の周りを囲んでる政府軍の兵士達からもよく見えていた。

 「桃井殿、これで大阪城にいる旧幕府軍のやつらは死にましたな。あとは西郷司令官の軍が到着ししだい一気に大阪内に入り狂人狩りをするだけですな。」

 政府役人は桃井に話すと桃井は大きなため息を吐いた。

 「ふーっ、本当にそんな簡単に事が進むと思ってるのか?大阪城には土方という賢い男がいたはず!あいつはそう簡単に死なんよ。それに火事で死んだのは無能なやつらだけだ。ここに向かってる徳川共和国の軍との戦いに、あの大阪内の膨大な狂人達との戦いでかなりの人間が死ぬ。これからが地獄の始まりだ。お前も遺書でもしたためておけ。」

 そんな桃井の言う事を的中させるかのごとく、桃井の元に兵士がやってきた。

 「東から徳川の旗印を掲げた大軍がまもなくここに来ます。その数目視だけで2万か3万ほど。」

 それを聞いた桃井は腕を組みながら言った。

 「ほうらおいでなすった。あの軍は先行部隊、本隊は江戸からさらに来るであろう。それに徳川慶喜の事。フランスと有利な条約を結び付け、フランスの軍隊もこの戦いに参戦させてるであろう。もちろん、明治政府もイギリスの軍を動員させてるだろうが、どのみち、この戦いは生き残ったほうが新しい真の時代を作るであろう。狂人達が生き残れば、日本は狂人の国になるな。わっはっはっ!!」


 「桃井殿!!笑ってる場合かぁ!!不謹慎ですぞ!!」

 政府役人達は困惑しだしながら桃井特別政府参謀の指示を仰ぐ。

 「ここの持ち場を離れて、徳川共和国軍と大阪の狂人達をぶつけでもしますか?桃井殿?」
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