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第三章 狂気と共に明ける明治維新

15代将軍徳川慶喜の決断43

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 大政奉還の年には薩長同盟の立役者土佐藩の坂本龍馬も殺され、土佐藩からも恨みをもたれた徳川方はいよいよ、徳川を武力で倒す動きに備えつつあった。

 「松平容保でござりまする。お呼びでございましょうか!」

 慶喜は大阪城で極秘に旧幕府の幕閣や、京都守護職の松平容保らを呼び集め、これからの徳川の方向性について意思を伝える。

 「薩長を中心とした新政府らは、この徳川慶喜とその家臣らの領地を召し上げる事を申し付けただけではなく、新政府の政権からこの徳川慶喜を追い出す事を決めたそうだ。このままでは徳川家は廃り、お前らの身分も平民同様になるであろう!ますますつけ上がり、幼い帝を利用してる愚かな朝廷も含め、この徳川慶喜は最新式のフランス流の軍隊をもって征伐する事に決めた!」


 「その言葉をお待ちしておりました。我等家臣は旧幕府軍を指揮して薩長と朝廷を叩き潰し、帝を我等のもとへと導き、新しい徳川王国を作りましょうぞ!我等は徳川に死ぬまで忠義を尽くす所存でござりまする!!」

 大阪城で行われた慶喜の方針に家臣は全て従い、新政府との全面戦争への準備が正式に行われた。

 「さっそく江戸から精鋭の陸軍を京都へと向かわせるようにいたせ!この慶喜が全ての指揮を執る。薩長を叩きつぶし、その裏で糸を引く馬鹿な朝廷共も叩き潰すのだ!!」


 こうして江戸から最新式の武器を装備した、旧幕府軍の陸軍が京都へと進軍を始めたのだった。
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