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第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い88

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 ・・甲府城への途中の本陣・・

 「上様、恐れながらご報告致します。江戸城はほぼ火災によって焼失、狂人の爆発的な伝染はすでに江戸城外郭を超えて、江戸城総構えは崩壊。懸命なる御家人達による狂人くい止めは続いているものの、厳しき状況でございまする!!」

 「町人は?町人達の避難は順調に進んでいるのか?女、子供は無事なのか?」

 吉宗の険しい顔を見て、側にいたもう一人の家老が報告をする。

「町人達の数万人はもはや手遅れでござりまする・・現在は隣国の藩の小田原藩、川越藩、下総国藩らが総力を上げて江戸からの避難民を救っているところですじゃ。各藩らは武装した藩兵およそ3万人を江戸の中へと送り、狂人討伐をまもなく開始するとのこと。狂人に変貌した人間をあとは殺すだけですじゃ。」


 吉宗は側にある刀を持ち、外に出ようとする。慌てて止めに入る家老達。

 その時吉宗に進言をする若き声が聞こえた。

 「父上!父上が自ら先頭に立ち指揮をしないでどうして将軍と呼べますか?」

 その声の主は時期将軍候補の吉宗の息子の徳川家重だった。

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