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第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い83

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 坂下門に向かう途中前から逃げ惑う人々が榊原の乗る馬に走ってきた。

 「どけえーー!邪魔だ!!にげろー!!!殺されちまう」

 そう叫びながら榊原達を避けて逃げる町民達。榊原の頭の中では既に坂下門から狂人が江戸の町に流れ込んできてると確信した。

 榊原は馬を止め静かに馬から降りた。

 「榊原様!どうなされましたか?さ急ぎ坂下門まで参りましょう。」

 与力がそう言うと榊原は首を横にふる。

 「ここでくいとめるぞ。坂下門はもう守る必要はない、狂人達はすでに坂下門から出てその周りの御家人達の包囲をかいくぐり、こっちに向かってくるであろう。ここで一人でも多くの狂人達を斬り捨てる!さあやるか。・・大岡忠相よ、一足先にあの世で待ってるぞ!また酒でも飲もうや・・」

 そう言うと榊原はたすきを取りだし、肩から脇へと通し十字に締めた。

 ・・さらばじゃ!忠相・・

 榊原は目の前に迫りくる狂人のおびただしい群れにめがけて走っていった。

 「榊原様に続け!」

 後に与力も続き。
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