・・その狂気は伝染する・・

第二章 狂気に憑かれし者達との戦いが始まる

8代将軍吉宗の戦い74

　「大変でござるるるうう！！」
 老中酒井忠徳の部屋に大声をあげながら入ってくる他の老中。

　「何事でござる！うん？どうしたのじゃ青ざめた顔しおって。」

 老中は家臣から聞いた神前の間で起きてる事を酒井忠徳に報告した。

　「なんじゃと・・・いかん・・上様に報告をしたのか？急ぎ上様を避難させないとならん。」


    「上様には報告はすでにしておる！その小姓を今城の中を全てしらみつぶしに探させておる。」

 酒井忠徳は城の外へ続く全ての門を閉鎖するよう命じた。

　「江戸城総構えの外堀まで、もしも、狂人病が広まれば、もはや手に負えん。なんとしても、内堀中でその小姓を見つけるのじゃ、そして、城内にいる全ての人間を避難させるのじゃ。」