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第一章 狂気の根源

徳川忠長の秘密2

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 忠長は病弱の兄家光と違い、意気軒昂、頭脳明晰、しかも容姿端麗と三拍子揃うほど周囲からもてはやされ、忠長の周りの人々は、次の将軍は間違いなく忠長様だと誰もが思っていたほどである。

 忠長は兄の3代将軍家光から遠江、駿河、甲斐の国を与えられ1624年(寛永元年)に55万石の大領主となる。

この頃には周囲の大名から駿河大納言と呼ばれ、自分が将軍の弟としての思いや、将軍には元来自分が向いているという思い、さらに兄家光よりも自分を可愛いがってくれる両親の存在もあり、忠長の心の中には傲慢な心が生じていた。その心ゆえに立ち振る舞いにも問題が出始めてきたのだった・・
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