Facters 宇宙へ挑む者達 ～ 初代当主と仲間と共に

第1章 運命と出会い

第六話 膝枕？

「聞こえますか？、聞こえますか？」

　誰だろう？　声が聞こえる……
この声、どこかで聞いたことがあるなぁ……

「ソフィア様？・・・」

『男がそんなに長く醜態を晒すなどみっともない』

大声に、驚き
意識を覚醒させ、瞼を開き
見たのは……
可愛い女の子でした


『それは、わしの台詞じゃ！
なにゆえ貴下は
わしの膝の上で眠っておるんじゃ？』





















（後日、膝枕シーンを追加）

　目の前にいたのは、あの女剣士だった。

　銀の長髪を揺らし、その奥からは、澄み切った金色の瞳をのぞかせている。
　ほっそりとした顎、ほっそりとした首筋。
瑞々しい白い肌からは、わずかに色香を感じさせていた。
　神と紛うほど美貌は、意識を取り戻した僕に安堵の表情を浮かべている。

　僕と女剣士が視線を絡め、長い沈黙が続く。

　それと同時に、とてつもない羞恥心が僕を襲う。
（なんで僕はこんな状況になったんだ？
　確か・・・　地竜ロックドラゴンと戦って、勝ったんだ。
その後、初代当主様に会って、後継者って言われたあと急に意識がなくなって・・・）


「大丈夫？　長い間眠ってたから、心配だったんだよ！」




「ごめんなさい。
そして助けてくれてありがとう」
「えっ・・・」
「探究者組合factersから、あの地竜ロックドラゴン討伐の緊急依頼を受けて来たんだ。
”天塔ティマイオスの地竜ロックドラゴンと同じだ！”　と思い込んで、油断したからあんなことに
・・・」
　目を伏せがちにしながら、頭を下げる彼女の姿を、僕は全くと言っていいほど、予想外していなかった。

「ちっ、違います！　謝るのは僕の方なんです。駆け出しの探究者が足を引っ張てしまったから・・・
僕がいなかったら、あなたは一人で倒していたんですから」

　いきなりの出来事に対して、僕は表情を変えず、次の言葉を探す。
（なんて言えばいいんだろう。まずは助けてくれたお礼からかな）

「そんなに落ち込まないでください！　あなたのおかげで僕は今、こうして生きているんですから！」
「ありがとう。君は優しいんだね」