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◾︎が◾︎◾︎◾︎◾︎
見えているから
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まあ、減らすのは俺になるんだが。
数が減って連携もそこそこになっているため、薫の攻撃も当たらなくはないが、浅い。
これが終わればゆっくり出来ると自分に言い聞かせて身体を動かし、それほど時間をかけずに1匹まで減らす。
「んじゃ、俺は一切手を出さないから。本気出して犬を倒して」
その指示を聞き、薫はすぐ犬へと近づいてナイフを振るう。
犬は当然のようにあっさりと躱し、薫へと反撃しようとするが、途中でその動きを止めて距離を取る。
…………。
「はい、終了」
「えっ、まだやれる」
「なんで避けられるのか分かったから、今日はもう休むぞ」
今までなら特に問題なく戦えていただろうが、【変異種】を倒したおかげか、せいか。
ちょっとした弱点が大きな隙へと繋がっている。
薫の攻撃が避けられていた理由だって、『未来が見えているから』こそ起きていた。
次に敵がどのように来るのか見えていた。
だからあらかじめ攻撃する場所を決めており、それが側から見れば丸わかりなのだ。
犬が避けられていたのは本能でそれを察知していたと思うしかない。
原因がこうして分かったわけだが。
すでに癖として身につきつつあるため、矯正するのにも時間がかかりそうだ。
ならいっそ弱点はこのままに、戦い方を変えるほうがいいか?
そこらは合う合わないがあるから、薫に聞いて決めるしかない。
今回で俺の体力がないことも浮き彫りになってしまった。
平均よりはあるはずなんだが、やはりこうなった世界では微々たる差か。
【異能】で身体能力向上系が欲しいとこだが、今の【異能】が無ければ死んでいる。
無い物ねだりをしても仕方がないか。
「薫には悪いが、もう限界だ。原因は明日話すから、休むところ見つけたら寝る」
近くにあるマンションの2階にベランダから入り。
寝る準備を終え、薫に明日の朝まで自由時間と伝えて眠りにつく。
数が減って連携もそこそこになっているため、薫の攻撃も当たらなくはないが、浅い。
これが終わればゆっくり出来ると自分に言い聞かせて身体を動かし、それほど時間をかけずに1匹まで減らす。
「んじゃ、俺は一切手を出さないから。本気出して犬を倒して」
その指示を聞き、薫はすぐ犬へと近づいてナイフを振るう。
犬は当然のようにあっさりと躱し、薫へと反撃しようとするが、途中でその動きを止めて距離を取る。
…………。
「はい、終了」
「えっ、まだやれる」
「なんで避けられるのか分かったから、今日はもう休むぞ」
今までなら特に問題なく戦えていただろうが、【変異種】を倒したおかげか、せいか。
ちょっとした弱点が大きな隙へと繋がっている。
薫の攻撃が避けられていた理由だって、『未来が見えているから』こそ起きていた。
次に敵がどのように来るのか見えていた。
だからあらかじめ攻撃する場所を決めており、それが側から見れば丸わかりなのだ。
犬が避けられていたのは本能でそれを察知していたと思うしかない。
原因がこうして分かったわけだが。
すでに癖として身につきつつあるため、矯正するのにも時間がかかりそうだ。
ならいっそ弱点はこのままに、戦い方を変えるほうがいいか?
そこらは合う合わないがあるから、薫に聞いて決めるしかない。
今回で俺の体力がないことも浮き彫りになってしまった。
平均よりはあるはずなんだが、やはりこうなった世界では微々たる差か。
【異能】で身体能力向上系が欲しいとこだが、今の【異能】が無ければ死んでいる。
無い物ねだりをしても仕方がないか。
「薫には悪いが、もう限界だ。原因は明日話すから、休むところ見つけたら寝る」
近くにあるマンションの2階にベランダから入り。
寝る準備を終え、薫に明日の朝まで自由時間と伝えて眠りにつく。
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