望む世界

不思議ちゃん

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◾︎が◾︎◾︎◾︎◾︎

武器持ってる

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 ご丁寧な事に、また分かれて俺と薫へ向かってきてくれる。

 さっきと同じ要領で倒していけばいいかと、得物を握り直し、【劣化変異種】へと目を向けたのだが。

「……何体か、武器持ってるぞ」
「え……あっ」

 俺に向かってくる団体の中に2体ほど、包丁を持っているやつがいた。

 刃の部分が血肉で汚れてるから、少しでも傷つけられたら終わりだ。
 例えあれが感染してない人のであろうと、病気になる可能性がある。

 腕がもう1本生えて、バールを持ちたい。
 そうすることができたら楽なのに。

 同じ要領でやるのに変わりはないが、得物持ちを少し意識しなくてはいけない。
 そのせいでどこか隙ができそうだが……知能がない相手だし問題ないか。

 面倒である事は、これまで通り変わりないのだから。

 迫ってくる【劣化変異種】の1体目、2体目。3体目と来た順番に転がしていく。
 4体目、5体目と起き上がろうとしているやつの上に転ばし。

「…………おっと」

 逆手に持って振り下ろされた包丁は大きく距離をとって避け、起き上がりかけだった【劣化変異種】の背中を踏んで飛び越える。

 包丁を持っているやつは飛び越えて追いかけようとする素振りを見せていたが、後から続いて来ていた【劣化変異種】に押されて足を引っ掛け、転んでいた。

 後は勝手に【劣化変異種】たちは転んでくれる。
 今回は重さに耐えられず、1番下にいたやつは潰れていた。

 さて、近づいて頭を潰していきたいところだが。
 包丁を持っている2体が邪魔だ。

 ご丁寧に正面から近づけば振り回される包丁が待っているし、その対処に時間をかければ倒れたやつが起き上がってくる。

 誰もが分かる通り相手せず、後ろからやればいいのだ。

 卑怯なんていうやつは負け犬の戯言。

 いや、こんな世界でそんなこと言う奴は居ないだろう。
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