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終わらない始まり
認めているのか?
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「あれでここまで効くってことは、耐久低い?」
「だと考えていいかな。警戒するのは『死に際の行動』」
「それまでは繰り返しになるのかな?」
つまらなそうに聞く薫に、それはどうだろう、と答えようとしたが。
【変異種】が落ち着いたようなので、話はここまでだ。
薫を見てるため、次の攻撃は俺がメインか。
どうしたら1番効くのか、いくつか考えたので試してみよう。
叩きつけられた長い触手を避け、短い触手は薫に向いてるため無視。
俺の立ち位置も触手となってる右腕側のため、左手の攻撃を気にする必要はない。
あれだけ嫌われてたというのに、俺への警戒がほぼなくなっている。
俺らが考える以上に効いていた。と考えるべきか。
左手に持ったナイフで脇腹を切りつけ、右手に持ったトンカチで傷が塞がる前にそこ目掛けて振るう。
トンカチの面が小さいため、それほど大きくはないけど穴ができた。
──◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎ッ!!
怒り狂ったように叫びながら、俺目掛けて触手を振るってくるが。
そうなる事は予測済みのため、射程外まで離れている。
3秒以上経っても傷が塞がる様子はない。
などと観察していたら【変異種】は剥き出しの目を俺に向け、近づいてくる。
「…………あ」
【変異種】を攻撃した後、元の位置に戻らなかったため。
逆光によりシルエットでしか捉えられない。
よく見れば分かるけれども、そんな余裕はないと思う。
1人で戦っていたら絶対に避けなければいけないシチュエーションだ。
……………………。
こんなミスをやらかすほどには、認めているのか?
長い触手は避けたが、短い触手によって心臓を貫かれる映像を見た。
なので長い触手を避けてすぐ、短い触手の射程から外れるよう動く。
コンマ何秒でも動作が遅れていたら、貫かれはしないが傷を負っていた。
胸元を見れば、数ミリ届かなかった触手がそこにある。
左手のナイフで浅く切りつけ、数歩下がる。
でなければ、距離を詰める【変異種】に再び心臓を貫かれることになっていた。
だが長い触手の範囲外まではいかない。
すぐ薫のヘルプが欲しいと思っていたが、なんだかやれているし、最高に興奮している。
今も横に振るわれた長い触手を避け、近づこうとして短い触手に左目を貫かれた映像を見た。
なのでタイミングをズラしたつもりなのだが、右肩を抉られる映像に。
まさか合わせてくるとは思わなかったので、突っ込むのを止める。
そしたら長い触手が背後から貫いてくる映像を見たので転がるようにして避ける。
「…………ははっ」
起き上がる時、思わず笑みが漏れてしまった。
「だと考えていいかな。警戒するのは『死に際の行動』」
「それまでは繰り返しになるのかな?」
つまらなそうに聞く薫に、それはどうだろう、と答えようとしたが。
【変異種】が落ち着いたようなので、話はここまでだ。
薫を見てるため、次の攻撃は俺がメインか。
どうしたら1番効くのか、いくつか考えたので試してみよう。
叩きつけられた長い触手を避け、短い触手は薫に向いてるため無視。
俺の立ち位置も触手となってる右腕側のため、左手の攻撃を気にする必要はない。
あれだけ嫌われてたというのに、俺への警戒がほぼなくなっている。
俺らが考える以上に効いていた。と考えるべきか。
左手に持ったナイフで脇腹を切りつけ、右手に持ったトンカチで傷が塞がる前にそこ目掛けて振るう。
トンカチの面が小さいため、それほど大きくはないけど穴ができた。
──◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎◾︎ッ!!
怒り狂ったように叫びながら、俺目掛けて触手を振るってくるが。
そうなる事は予測済みのため、射程外まで離れている。
3秒以上経っても傷が塞がる様子はない。
などと観察していたら【変異種】は剥き出しの目を俺に向け、近づいてくる。
「…………あ」
【変異種】を攻撃した後、元の位置に戻らなかったため。
逆光によりシルエットでしか捉えられない。
よく見れば分かるけれども、そんな余裕はないと思う。
1人で戦っていたら絶対に避けなければいけないシチュエーションだ。
……………………。
こんなミスをやらかすほどには、認めているのか?
長い触手は避けたが、短い触手によって心臓を貫かれる映像を見た。
なので長い触手を避けてすぐ、短い触手の射程から外れるよう動く。
コンマ何秒でも動作が遅れていたら、貫かれはしないが傷を負っていた。
胸元を見れば、数ミリ届かなかった触手がそこにある。
左手のナイフで浅く切りつけ、数歩下がる。
でなければ、距離を詰める【変異種】に再び心臓を貫かれることになっていた。
だが長い触手の範囲外まではいかない。
すぐ薫のヘルプが欲しいと思っていたが、なんだかやれているし、最高に興奮している。
今も横に振るわれた長い触手を避け、近づこうとして短い触手に左目を貫かれた映像を見た。
なのでタイミングをズラしたつもりなのだが、右肩を抉られる映像に。
まさか合わせてくるとは思わなかったので、突っ込むのを止める。
そしたら長い触手が背後から貫いてくる映像を見たので転がるようにして避ける。
「…………ははっ」
起き上がる時、思わず笑みが漏れてしまった。
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