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八輪目
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その後は仕事についての話であったり、趣味だったり。
そこらの話が一通り終わればパーティーゲームでまた盛り上がったりと楽しい時間を過ごした。
気が付けば日も傾き、空はオレンジに染まっている。
俺は明日も休みなため夜遅くまで平気なのだが、二人はそういうわけにも行かず。
名残惜しいがお暇することに。
タクシーで家まで送ると高瀬さんに言われたが、まだそこまで遅くもないしお金も勿体無いので断った。
駅まで一緒に向かったが、乗る電車が反対方面なので高瀬さんともここでお別れである。
高瀬さんはどこか心配している様子であったが、どちらかといえば俺の方がナンパされないか心配である。
昨日会って今日一緒に過ごしただけで彼氏面するつもりはないのだが、でもやっぱり付き合っている人がいるとか言われたら胸がムカムカしてしまう。
「…………ん?」
席が埋まるくらいには人がいる、帰りの電車の中。
ドアの脇に立ち、窓から外の景色を眺めているとスマホが震える。
確認してみれば、交換はするものの殆ど使われないコミュニケーションアプリに通知が一件。
常磐さんから連絡が来ており、見てみれば。
『来週も休みだから、金曜の夜から遊ぼうよ!』
特に何か予定があるわけでもなく、二つ返事で了承の旨を返し。
まさか向こうから遊びの誘いがあるだなんてとワクワク気分でいたら、早くも約束の日となっていた。
有名人であるためあまり大っぴらに遊べないからか、また家にお呼ばれしている。
前回は手ぶらでお邪魔してしまったが、今回もそういうわけにはいかない。
流石に二人きりの状況は無いだろうし、高瀬さんも呼ばれているだろうと思い、自分用も含めて計六個のケーキを買って向かう。
あまり日にちも経っていないため、家の場所は覚えている。
こう改めて来てみると、これまた俗物的な言い方だが結構いいマンションだなと。
しかも最上階。
確か、常磐さんは自分の二つ上だったはずだが、二年後に自分がここに住めるイメージが無い。
漠然とすごいなぁって感情を抱きながらエントランスでテンキーに部屋番号を打ち込む。
『はーい』
「あ、桜です」
『今開けるねー』
すぐに常磐さんから返事があり、ドアを開けて貰ったので中に入ってエレベーターで上を目指す。
「いらっしゃーい」
「お邪魔します」
インターホンを鳴らせば部屋着なのかこの間よりもラフな格好をした常磐さんが出迎えてくれる。
「あ、これどうぞ」
「わ、このお店知ってる! すっごい美味しいんだよね!」
「喜んでもらえて嬉しいです。……そういえば、高瀬さんはまだお仕事なんですかね?」
「ん? 今日は君と私の二人だよ?」
「え?」
「ん?」
「…………」
「…………」
「…………」
お邪魔したはいいものの、高瀬さんの姿はなく、ちょっとした確認のようなものであったが。
今、常磐さんは二人と言わなかっただろうか。
それに口振りから元々高瀬さんを呼んでいないように感じたのだが……。
「え、……っと、今日お呼ばれしたのは自分だけと?」
「そうだけど……もしかして、私と二人きりは嫌だった?」
「いや、そんなこと全く無いんですけど、まさか二人きりだなんて思っても見なくて……」
二人きり。
それを意識した途端、急にどうしたらよいのか分からなくなってきた。
ってか今更だが、夜から遊ぶといってもご飯を食べたら終わりではないだろうか。
遅くまで遊ぶにしても終電の時間もあるし……。
「良かった! 二人で遊べるゲームとかいくつか買ったから、寝落ちする勢いで遊ぼうね!」
そこらの話が一通り終わればパーティーゲームでまた盛り上がったりと楽しい時間を過ごした。
気が付けば日も傾き、空はオレンジに染まっている。
俺は明日も休みなため夜遅くまで平気なのだが、二人はそういうわけにも行かず。
名残惜しいがお暇することに。
タクシーで家まで送ると高瀬さんに言われたが、まだそこまで遅くもないしお金も勿体無いので断った。
駅まで一緒に向かったが、乗る電車が反対方面なので高瀬さんともここでお別れである。
高瀬さんはどこか心配している様子であったが、どちらかといえば俺の方がナンパされないか心配である。
昨日会って今日一緒に過ごしただけで彼氏面するつもりはないのだが、でもやっぱり付き合っている人がいるとか言われたら胸がムカムカしてしまう。
「…………ん?」
席が埋まるくらいには人がいる、帰りの電車の中。
ドアの脇に立ち、窓から外の景色を眺めているとスマホが震える。
確認してみれば、交換はするものの殆ど使われないコミュニケーションアプリに通知が一件。
常磐さんから連絡が来ており、見てみれば。
『来週も休みだから、金曜の夜から遊ぼうよ!』
特に何か予定があるわけでもなく、二つ返事で了承の旨を返し。
まさか向こうから遊びの誘いがあるだなんてとワクワク気分でいたら、早くも約束の日となっていた。
有名人であるためあまり大っぴらに遊べないからか、また家にお呼ばれしている。
前回は手ぶらでお邪魔してしまったが、今回もそういうわけにはいかない。
流石に二人きりの状況は無いだろうし、高瀬さんも呼ばれているだろうと思い、自分用も含めて計六個のケーキを買って向かう。
あまり日にちも経っていないため、家の場所は覚えている。
こう改めて来てみると、これまた俗物的な言い方だが結構いいマンションだなと。
しかも最上階。
確か、常磐さんは自分の二つ上だったはずだが、二年後に自分がここに住めるイメージが無い。
漠然とすごいなぁって感情を抱きながらエントランスでテンキーに部屋番号を打ち込む。
『はーい』
「あ、桜です」
『今開けるねー』
すぐに常磐さんから返事があり、ドアを開けて貰ったので中に入ってエレベーターで上を目指す。
「いらっしゃーい」
「お邪魔します」
インターホンを鳴らせば部屋着なのかこの間よりもラフな格好をした常磐さんが出迎えてくれる。
「あ、これどうぞ」
「わ、このお店知ってる! すっごい美味しいんだよね!」
「喜んでもらえて嬉しいです。……そういえば、高瀬さんはまだお仕事なんですかね?」
「ん? 今日は君と私の二人だよ?」
「え?」
「ん?」
「…………」
「…………」
「…………」
お邪魔したはいいものの、高瀬さんの姿はなく、ちょっとした確認のようなものであったが。
今、常磐さんは二人と言わなかっただろうか。
それに口振りから元々高瀬さんを呼んでいないように感じたのだが……。
「え、……っと、今日お呼ばれしたのは自分だけと?」
「そうだけど……もしかして、私と二人きりは嫌だった?」
「いや、そんなこと全く無いんですけど、まさか二人きりだなんて思っても見なくて……」
二人きり。
それを意識した途端、急にどうしたらよいのか分からなくなってきた。
ってか今更だが、夜から遊ぶといってもご飯を食べたら終わりではないだろうか。
遅くまで遊ぶにしても終電の時間もあるし……。
「良かった! 二人で遊べるゲームとかいくつか買ったから、寝落ちする勢いで遊ぼうね!」
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