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主人公、冒険者になる
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テンプレをこなした俺は3つある受付の内の1つに向かった。
何故この受付を選んだかって聞かれたらこう答えるしかないだろう。
それは何処の受付でも大して変わらないからだ。
いや、分かる。
言いたい事は分かる。
どうせなら1番可愛い受付嬢がある受付に行けよって言うのだろう。
しかし、そんな事は出来ない。
何故なら…………
「おう、坊主!なかなか強ぇじゃねぇか。
冒険者登録か?
実力ある新人は歓迎するぞ」
なんで受付が3人ともおっさんなんだよ!
おい!
どーなってやがる!
いや、冷静に考えるとさ。
荒くれ者が多い冒険者ギルドで受付が誰もが振り返る様な美女だったらトラブルだらけになるだろう?
だから受付には元冒険者で荒事になれている屈強なおっさんに任せるのが自然な流れと言うものだと思うんだよね。
「なんで此処だけリアリティを出すんだよ!
そこはファンタジーでいいだろう!
だいたいヒロインはどうした!
冒険者になったらモテるはずだろ!
なのにおっさんばかり、どうなってんだ!」
まぁ、そう言うなよ。
あれを見てみろ。
「あん?」
俺が作者が言う通りに入り口の方を見た。
すると、冒険者のパーティがギルドへと入って来た所だった。
冒険者パーティは男を中心にして、男の右手に絡みつく様に身軽な軽装をしたエルク族の美女が身を擦り寄せている。
更に左手側には魔法使い風の小柄な少女が遠慮がちに…………しかし、しっかりと男の手を握りしめて顔を赤く染めている。
更に男の後ろには「それ本当に意味あるんですか?」といいたくなる様な装備(ビキニアーマー)を身に付けた巨乳美女と、不満そうな弓を背負った美少女(猫耳付き)が続く。
「う~」
猫耳美少女が唸るとビキニアーマー美女がそれを宥める。
「ほら、私たちはジャンケンで負けたんだから。
今日はあの2人の順番よ」
「分かってるよ~、う~」
どうやら誰が男の左右を陣取るかをジャンケンで決めたらしい。
どうでもいい事だがジャンケンあるんだ。
「おいおい、ギルドの中でまで勘弁してくれよ。
そう言うのは宿に帰ってからベッドの中でゆっくり聞いてやるからさ。
仲良くやってくれ」
「「「「きゃ~」」」」
黄色い歓声があがる。
その男はイケメンではない。
顔面偏差値では俺といい勝負。
よく言って中の上のフツメン男子だ。
年の頃は20代後半から30代と言った所のおっさんだ。
しかしその男からは、男としての自信が満ち溢れていた。
「ねぇ、見て!七剣のガラハット様よ!」
「ええ、あのSランク冒険者の!」
「この街に来てるって本当だったんだ!」
「「「「ステキ~」」」」
更にギルドに居た女性冒険者達からも黄色い声が聞こえて来た。
ガラハットとか言うおっさんは、俺の横を通り過ぎると、受付のおっさんのもとに向かった。
すると…………
「ちょっと!ブランさん退いて下さい!
私がガラハット様のお話を……」
「ちょっと、リーン!貴女何抜け駆けしてるのよ!」
「失礼致しましたガラハット様。
本日はどの様なご用件でしょうか?」
「「エメラ!抜け駆けは禁止よ!」」
受付のおっさんを押しのけて現れたギルド職員の女の子達(美女×2美少女×1)が誰が担当するかで揉め初め、最終的に3人でガラハットの話を聞き始めた。
3人に突き飛ばされた受付がおっさんが哀れだった。
「どう言う事だ?」
つまり冒険者の世界は実力世界なんだよ。
Sランクともなればアレくらいモテモテになれるのさ。
「……もげろ」
この後、俺は哀れなおっさんの手によって冒険者登録を済ませたのだった。
何故この受付を選んだかって聞かれたらこう答えるしかないだろう。
それは何処の受付でも大して変わらないからだ。
いや、分かる。
言いたい事は分かる。
どうせなら1番可愛い受付嬢がある受付に行けよって言うのだろう。
しかし、そんな事は出来ない。
何故なら…………
「おう、坊主!なかなか強ぇじゃねぇか。
冒険者登録か?
実力ある新人は歓迎するぞ」
なんで受付が3人ともおっさんなんだよ!
おい!
どーなってやがる!
いや、冷静に考えるとさ。
荒くれ者が多い冒険者ギルドで受付が誰もが振り返る様な美女だったらトラブルだらけになるだろう?
だから受付には元冒険者で荒事になれている屈強なおっさんに任せるのが自然な流れと言うものだと思うんだよね。
「なんで此処だけリアリティを出すんだよ!
そこはファンタジーでいいだろう!
だいたいヒロインはどうした!
冒険者になったらモテるはずだろ!
なのにおっさんばかり、どうなってんだ!」
まぁ、そう言うなよ。
あれを見てみろ。
「あん?」
俺が作者が言う通りに入り口の方を見た。
すると、冒険者のパーティがギルドへと入って来た所だった。
冒険者パーティは男を中心にして、男の右手に絡みつく様に身軽な軽装をしたエルク族の美女が身を擦り寄せている。
更に左手側には魔法使い風の小柄な少女が遠慮がちに…………しかし、しっかりと男の手を握りしめて顔を赤く染めている。
更に男の後ろには「それ本当に意味あるんですか?」といいたくなる様な装備(ビキニアーマー)を身に付けた巨乳美女と、不満そうな弓を背負った美少女(猫耳付き)が続く。
「う~」
猫耳美少女が唸るとビキニアーマー美女がそれを宥める。
「ほら、私たちはジャンケンで負けたんだから。
今日はあの2人の順番よ」
「分かってるよ~、う~」
どうやら誰が男の左右を陣取るかをジャンケンで決めたらしい。
どうでもいい事だがジャンケンあるんだ。
「おいおい、ギルドの中でまで勘弁してくれよ。
そう言うのは宿に帰ってからベッドの中でゆっくり聞いてやるからさ。
仲良くやってくれ」
「「「「きゃ~」」」」
黄色い歓声があがる。
その男はイケメンではない。
顔面偏差値では俺といい勝負。
よく言って中の上のフツメン男子だ。
年の頃は20代後半から30代と言った所のおっさんだ。
しかしその男からは、男としての自信が満ち溢れていた。
「ねぇ、見て!七剣のガラハット様よ!」
「ええ、あのSランク冒険者の!」
「この街に来てるって本当だったんだ!」
「「「「ステキ~」」」」
更にギルドに居た女性冒険者達からも黄色い声が聞こえて来た。
ガラハットとか言うおっさんは、俺の横を通り過ぎると、受付のおっさんのもとに向かった。
すると…………
「ちょっと!ブランさん退いて下さい!
私がガラハット様のお話を……」
「ちょっと、リーン!貴女何抜け駆けしてるのよ!」
「失礼致しましたガラハット様。
本日はどの様なご用件でしょうか?」
「「エメラ!抜け駆けは禁止よ!」」
受付のおっさんを押しのけて現れたギルド職員の女の子達(美女×2美少女×1)が誰が担当するかで揉め初め、最終的に3人でガラハットの話を聞き始めた。
3人に突き飛ばされた受付がおっさんが哀れだった。
「どう言う事だ?」
つまり冒険者の世界は実力世界なんだよ。
Sランクともなればアレくらいモテモテになれるのさ。
「……もげろ」
この後、俺は哀れなおっさんの手によって冒険者登録を済ませたのだった。
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