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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
107話 帰路とわたし
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「こんなものですかね。
では、わたしは、拠点であるガストの街に帰ろうと思います」
飛空船の一室、沢山のベッドが置かれた部屋で、ワイバーンの毒の治療を終えたわたしは、団長さんにそろそろお暇する事を伝えました。
テレサ様の愚痴に捕まる前に立ち去りたいです。
「そうか、ユウ殿のお陰で、多くの騎士達の命が助かった。
感謝する。
報酬なのだが、テスタロッサ殿下が手渡されるそうだ。
ご足労だが、テスタロッサ殿下の部屋までご同行して貰えるだろうか?」
「分かりました」
団長さんの後に続き、船内に入って行きます。
飛空船の1番奥、両開きの扉の前に2人の騎士が立っています。
団長さんが騎士に断った後、扉をノックします。
「テスタロッサ殿下、ユウ殿をお連れしました」
「入りなさい」
「失礼致します」
「騎士達の容体はどう?」
「はい、すでに解毒は完了しています。
あとは栄養のある食事をとり、しっかりと休めば大丈夫です」
「そう、ありがとう。
ユウちゃんのおかげで騎士達の命を救う事が出来たわ
これは、ワイバーン討伐と騎士の治療の報酬よ」
無表情なメイドさんがトレイに乗せて革袋と真っ白なナイフを持って来ました。
テレサ様はそれを受け取るとわたしに手渡してくれました。
「今は旅の途中で、20頭のワイバーン討伐に見合う程の金貨を持ち合わせていないの。
申し訳ないけど相場の半額分の金貨とほぼ同額くらいの価値のあるマジックアイテムを用意したわ」
「これは⁉︎」
白い鞘に収まった小ぶりなナイフを抜くと、真っ白な柄とは正反対に背を金で美しく装飾された漆黒の刀身が姿を表しました。
「それは『影縫いの刃』と言うマジックアイテムよ。
闇属性の上位属性である深淵属性の魔法が込められているわ。
魔力を込めることで、影を縫い止めたり、影を斬り、本体にダメージを与えたりする事ができるナイフよ」
《影縫いの刃》
遺物級
深淵属性の魔力を持ったナイフ
効果
影魔法を使用可能
なんと遺物級です。
つまりコレはダンジョンなどで見つかった古代魔法文明の物です。
「良いのですか? とても高価そうですけど?」
「良いのよ、王族の命を救ったのだから安いくらいだわ。
なんなら爵位と領地もあげましょうか?」
「いえ、このナイフを頂きます」
「あら、残念ね。
良い旦那さんを紹介するわよ?」
「わたしはまだ冒険者として、世界を見て回りたいので遠慮させて下さい」
爵位と領地も異世界転移では定番です。
コレは受け入れるパターンと固辞するパターンの半々くらいでしょうか?
わたしはとてもでは有りませんが内政無双出来るとは思えませんので、固辞させて頂きます。
お礼を言ってテレサ様の部屋を出た後、手の空いていた騎士達が解体してくれたワイバーンをマジックバックにいれている様に見せかけてアイテムボックスに収納して行きます。
ワイバーンは脂が乗っていて凄く美味しいと騎士達が教えてくれました。
楽しみです。
解体してくれたお礼にワイバーン1頭分の肉を騎士達に譲り、わたしは改めてガストを目指し、飛び立ちました。
今回は収穫の多い旅になりました。
ワイバーンの肉を孤児院の子供達に食べさせてあげましょう。
影縫いの刃の効果も気になります。
影魔法とは聞いたことのない魔法です。
試してみたいですね。
どこかにちょうど良い盗賊でも居ないでしょうか?
では、わたしは、拠点であるガストの街に帰ろうと思います」
飛空船の一室、沢山のベッドが置かれた部屋で、ワイバーンの毒の治療を終えたわたしは、団長さんにそろそろお暇する事を伝えました。
テレサ様の愚痴に捕まる前に立ち去りたいです。
「そうか、ユウ殿のお陰で、多くの騎士達の命が助かった。
感謝する。
報酬なのだが、テスタロッサ殿下が手渡されるそうだ。
ご足労だが、テスタロッサ殿下の部屋までご同行して貰えるだろうか?」
「分かりました」
団長さんの後に続き、船内に入って行きます。
飛空船の1番奥、両開きの扉の前に2人の騎士が立っています。
団長さんが騎士に断った後、扉をノックします。
「テスタロッサ殿下、ユウ殿をお連れしました」
「入りなさい」
「失礼致します」
「騎士達の容体はどう?」
「はい、すでに解毒は完了しています。
あとは栄養のある食事をとり、しっかりと休めば大丈夫です」
「そう、ありがとう。
ユウちゃんのおかげで騎士達の命を救う事が出来たわ
これは、ワイバーン討伐と騎士の治療の報酬よ」
無表情なメイドさんがトレイに乗せて革袋と真っ白なナイフを持って来ました。
テレサ様はそれを受け取るとわたしに手渡してくれました。
「今は旅の途中で、20頭のワイバーン討伐に見合う程の金貨を持ち合わせていないの。
申し訳ないけど相場の半額分の金貨とほぼ同額くらいの価値のあるマジックアイテムを用意したわ」
「これは⁉︎」
白い鞘に収まった小ぶりなナイフを抜くと、真っ白な柄とは正反対に背を金で美しく装飾された漆黒の刀身が姿を表しました。
「それは『影縫いの刃』と言うマジックアイテムよ。
闇属性の上位属性である深淵属性の魔法が込められているわ。
魔力を込めることで、影を縫い止めたり、影を斬り、本体にダメージを与えたりする事ができるナイフよ」
《影縫いの刃》
遺物級
深淵属性の魔力を持ったナイフ
効果
影魔法を使用可能
なんと遺物級です。
つまりコレはダンジョンなどで見つかった古代魔法文明の物です。
「良いのですか? とても高価そうですけど?」
「良いのよ、王族の命を救ったのだから安いくらいだわ。
なんなら爵位と領地もあげましょうか?」
「いえ、このナイフを頂きます」
「あら、残念ね。
良い旦那さんを紹介するわよ?」
「わたしはまだ冒険者として、世界を見て回りたいので遠慮させて下さい」
爵位と領地も異世界転移では定番です。
コレは受け入れるパターンと固辞するパターンの半々くらいでしょうか?
わたしはとてもでは有りませんが内政無双出来るとは思えませんので、固辞させて頂きます。
お礼を言ってテレサ様の部屋を出た後、手の空いていた騎士達が解体してくれたワイバーンをマジックバックにいれている様に見せかけてアイテムボックスに収納して行きます。
ワイバーンは脂が乗っていて凄く美味しいと騎士達が教えてくれました。
楽しみです。
解体してくれたお礼にワイバーン1頭分の肉を騎士達に譲り、わたしは改めてガストを目指し、飛び立ちました。
今回は収穫の多い旅になりました。
ワイバーンの肉を孤児院の子供達に食べさせてあげましょう。
影縫いの刃の効果も気になります。
影魔法とは聞いたことのない魔法です。
試してみたいですね。
どこかにちょうど良い盗賊でも居ないでしょうか?
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