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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
閑話 謎の少女と私
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それは突然の出来事だった。
何時も早くに起きてくるはずの長男が珍しく寝坊でもしたのかいつまで経っても起きて来なかった。
長男のフレッドはこのミルガン子爵領の未来を背負う者だ。
去年、学院を卒業し、領地に帰ってきた。
普段は真面目で、よく気がきき、領民からの信頼も厚い。
親の贔屓目を抜きにしても、出来た息子だった。
「フレッドはまだ寝ているのか?」
「はい、まだ起きていない様です。
誰かを起こしに遣りましょうか?」
「いや、構わない。
私が行こう、偶には息子と会話する時間をとらねばな」
「ふふ、かしこまりました」
私は、幼馴染でもある執事のシムと笑い合うとフレッドを起こす為、席を立った。
フレッドの部屋のドアをノックするが返事はない。
「フレッド、入るぞ」
声をかけ、ドアをあける。
ベッドには頭から布団を被り眠っている長男の姿が有った。
「フレッド、まだ寝ているのか?
遅くまで執務を行うのも良いが、自分の体調を管理するのも大切な仕事だぞ」
私が声を掛けながら布団を捲ると、大量の汗をかいて顔を青くした息子がいた。
「フレッド! どうしたフレッド!
誰か! 誰か!」
「旦那様! 如何されたのですか⁉︎」
「シム、医者だ! 医者を呼べ! 早く!」
「は、はい!」
その後、シムの知らせにより駆けつけた医者によると、フレッドはオーガ熱と言う病に侵されているらしい。
この病は高熱と魔力の異常消耗によって命の危険すらある病だと言う。
今は薬で落ち着いているが、油断は出来ない状態らしい。
「なにか治療する方法はないのか」
「あるにはあるのですが…………守護者の雫と言う薬を使えばオーガ熱は数日の間に完治致します」
「おお、ではすぐに調合してくれ!」
「すみません。
守護者の雫は非常に調合が難しく、私では、調合出来ません」
「なんと! では、誰か調合できる者はいないのか?」
「パーフェ男爵領の薬師、パルマ様ならば守護者の雫を調合が可能でしたが……」
「ならすぐにパーフェ男爵領に遣いを……」
「いえ、パルマ様は御高齢で、昨年、お亡くなりになりました」
「ほ、他に薬を調合できる者は?」
「私の知る限りでは…………」
「…………なんて事だ!」
「旦那様……王宮の薬師様に調合して頂く事は出来ないのでしょうか?」
「無理だろう。
王宮薬師の治療を受けることが出来る者など王家か重臣、又は余程王家と親しい者だけだ」
「王宮薬師……そうだ! 子爵様、1つだけ心当たりが有ります」
「なに、本当か!」
「はい。
確か、ガスト辺境伯様のご令嬢が王宮の薬師でも治せなかった未知の病を、異国の薬師に治療して貰ったと聞いたことがあります。
その薬師ならば調合が可能かも知れません」
「その話なら私も聴いた事がある。
よし、シム、その薬師について調べろ!
私はガスト辺境伯に手紙を書く!」
「はい、旦那様」
翌日、ガスト辺境伯への手紙を用意し、冒険者を雇い届けさせようとしていると、シムが戻って来た。
昨日からずっと情報を集めていたようだ。
「旦那様、大変です」
「どうした?」
「例の薬師なのですが、非常に腕が良いとの事なのですが……」
「良い知らせではないか。
守護者の雫の調合も期待出来る」
「いえ、それが……噂ではその薬師は、大の貴族嫌いだとか……」
「なに!」
貴族嫌いか、高い技術を持っているなら、それを欲した貴族にいろいろと被害を受けているのかも知れない。
平民に対して高圧的に振る舞う愚かな者も一定数存在する。
「そして、貴族を真っ二つにして、生き血を啜り、口から吹雪を吐き、一角兎の角に怯えて、空を飛ぶとか……」
「………………人間か?」
「大半は根も葉もない噂でしょうが、火の無いところに煙が立たないと言います。
恐らく、貴族嫌いと言うのは事実かと思われます」
「しかし、ガスト辺境伯のご令嬢は治療をして貰ったのだろう?」
「なんでも、辺境伯様ご自身が頭を下げて依頼されたとか……」
「そうか……よし、ガストには私が行こう!」
「旦那様、危険でございます!」
「構わない、私が直接会って交渉しよう。
シム、領軍から腕の立つ者を数名見繕ってくれ。
移動の速度を上げる為、少数精鋭で行く!」
「か、畏まりました」
私は急ぎ旅の用意を整えるのだった。
翌日、ガストに向かう為、馬車を用意した。
「旦那様、こちらをお持ちください」
「これは?」
「一角兎の角です。
ただの噂だとは思いますが……念の為、用意致しました」
「シム、薬師殿に依頼をする為に会いに行くのに、嫌がるかも知れない物を身に付けてどうする?」
「そ、そうですな、すみません、どうも私も動転していた様です。
大変失礼致しました」
「まて」
私は慌てて一角兎の角で出来たペンダントを片付けようとしていたシムに制止の声を掛ける。
「その…………一応……な」
「…………………………はい」
私はシムからペンダントを受け取ると懐にしまい込んだ。
別に薬師殿に見えない様に身につければ何の問題も無い。
私はシムの心遣いを無駄にしたくなかっただけだ。
「では、行ってくる。
シム、私の留守の間は頼んだぞ」
「行ってらっしゃいませ、旦那様。
お気をつけ下さい」
私は最低限の供を連れて薬師殿が拠点としているらしいガストの街に向かって馬車を進めた。
領地を出発してから半月程が過ぎた。
ガストの手前の街、ガナを出てから5日が過ぎた。
あと、もう少しでガストに着くと言う所で、トラブルが起こった。
なんと、5体ものオーガに襲われたのだ。
こちらの騎士は精鋭とは言えたった3人、とてもではないが勝つ事など出来ない。
「なんとか追い払うのだ!」
私は騎士達に指示を出すと馬車に引っ込む。
私の様な素人が無闇に戦場に出ては騎士達の邪魔になるからだ。
一応、私も学院を卒業した身、ある程度は、戦えるが騎士達程ではない。
ならば大人しく邪魔をしないのが賢明だ。
騎士達はうまくオーガを追い払った様だ。
オーガ達は森の方へ逃げて行く。
私が安堵の息を吐こうとした時、なんと、森の中から10歳程の少女が現れたのだ。
まさか、こんな辺境の森の中に少女が1人で居るなんて、考えもしなかった。
オーガが少女に迫り、間に合わないと思った時、少女は何処からともなく身の丈以上の戦斧を取り出し瞬く間に5体のオーガを仕留めてしまったのだ。
私は驚きと戸惑いを押し殺し、危険な目に合わせてしまった少女に謝罪するべく、馬車を降りるのだった。
何時も早くに起きてくるはずの長男が珍しく寝坊でもしたのかいつまで経っても起きて来なかった。
長男のフレッドはこのミルガン子爵領の未来を背負う者だ。
去年、学院を卒業し、領地に帰ってきた。
普段は真面目で、よく気がきき、領民からの信頼も厚い。
親の贔屓目を抜きにしても、出来た息子だった。
「フレッドはまだ寝ているのか?」
「はい、まだ起きていない様です。
誰かを起こしに遣りましょうか?」
「いや、構わない。
私が行こう、偶には息子と会話する時間をとらねばな」
「ふふ、かしこまりました」
私は、幼馴染でもある執事のシムと笑い合うとフレッドを起こす為、席を立った。
フレッドの部屋のドアをノックするが返事はない。
「フレッド、入るぞ」
声をかけ、ドアをあける。
ベッドには頭から布団を被り眠っている長男の姿が有った。
「フレッド、まだ寝ているのか?
遅くまで執務を行うのも良いが、自分の体調を管理するのも大切な仕事だぞ」
私が声を掛けながら布団を捲ると、大量の汗をかいて顔を青くした息子がいた。
「フレッド! どうしたフレッド!
誰か! 誰か!」
「旦那様! 如何されたのですか⁉︎」
「シム、医者だ! 医者を呼べ! 早く!」
「は、はい!」
その後、シムの知らせにより駆けつけた医者によると、フレッドはオーガ熱と言う病に侵されているらしい。
この病は高熱と魔力の異常消耗によって命の危険すらある病だと言う。
今は薬で落ち着いているが、油断は出来ない状態らしい。
「なにか治療する方法はないのか」
「あるにはあるのですが…………守護者の雫と言う薬を使えばオーガ熱は数日の間に完治致します」
「おお、ではすぐに調合してくれ!」
「すみません。
守護者の雫は非常に調合が難しく、私では、調合出来ません」
「なんと! では、誰か調合できる者はいないのか?」
「パーフェ男爵領の薬師、パルマ様ならば守護者の雫を調合が可能でしたが……」
「ならすぐにパーフェ男爵領に遣いを……」
「いえ、パルマ様は御高齢で、昨年、お亡くなりになりました」
「ほ、他に薬を調合できる者は?」
「私の知る限りでは…………」
「…………なんて事だ!」
「旦那様……王宮の薬師様に調合して頂く事は出来ないのでしょうか?」
「無理だろう。
王宮薬師の治療を受けることが出来る者など王家か重臣、又は余程王家と親しい者だけだ」
「王宮薬師……そうだ! 子爵様、1つだけ心当たりが有ります」
「なに、本当か!」
「はい。
確か、ガスト辺境伯様のご令嬢が王宮の薬師でも治せなかった未知の病を、異国の薬師に治療して貰ったと聞いたことがあります。
その薬師ならば調合が可能かも知れません」
「その話なら私も聴いた事がある。
よし、シム、その薬師について調べろ!
私はガスト辺境伯に手紙を書く!」
「はい、旦那様」
翌日、ガスト辺境伯への手紙を用意し、冒険者を雇い届けさせようとしていると、シムが戻って来た。
昨日からずっと情報を集めていたようだ。
「旦那様、大変です」
「どうした?」
「例の薬師なのですが、非常に腕が良いとの事なのですが……」
「良い知らせではないか。
守護者の雫の調合も期待出来る」
「いえ、それが……噂ではその薬師は、大の貴族嫌いだとか……」
「なに!」
貴族嫌いか、高い技術を持っているなら、それを欲した貴族にいろいろと被害を受けているのかも知れない。
平民に対して高圧的に振る舞う愚かな者も一定数存在する。
「そして、貴族を真っ二つにして、生き血を啜り、口から吹雪を吐き、一角兎の角に怯えて、空を飛ぶとか……」
「………………人間か?」
「大半は根も葉もない噂でしょうが、火の無いところに煙が立たないと言います。
恐らく、貴族嫌いと言うのは事実かと思われます」
「しかし、ガスト辺境伯のご令嬢は治療をして貰ったのだろう?」
「なんでも、辺境伯様ご自身が頭を下げて依頼されたとか……」
「そうか……よし、ガストには私が行こう!」
「旦那様、危険でございます!」
「構わない、私が直接会って交渉しよう。
シム、領軍から腕の立つ者を数名見繕ってくれ。
移動の速度を上げる為、少数精鋭で行く!」
「か、畏まりました」
私は急ぎ旅の用意を整えるのだった。
翌日、ガストに向かう為、馬車を用意した。
「旦那様、こちらをお持ちください」
「これは?」
「一角兎の角です。
ただの噂だとは思いますが……念の為、用意致しました」
「シム、薬師殿に依頼をする為に会いに行くのに、嫌がるかも知れない物を身に付けてどうする?」
「そ、そうですな、すみません、どうも私も動転していた様です。
大変失礼致しました」
「まて」
私は慌てて一角兎の角で出来たペンダントを片付けようとしていたシムに制止の声を掛ける。
「その…………一応……な」
「…………………………はい」
私はシムからペンダントを受け取ると懐にしまい込んだ。
別に薬師殿に見えない様に身につければ何の問題も無い。
私はシムの心遣いを無駄にしたくなかっただけだ。
「では、行ってくる。
シム、私の留守の間は頼んだぞ」
「行ってらっしゃいませ、旦那様。
お気をつけ下さい」
私は最低限の供を連れて薬師殿が拠点としているらしいガストの街に向かって馬車を進めた。
領地を出発してから半月程が過ぎた。
ガストの手前の街、ガナを出てから5日が過ぎた。
あと、もう少しでガストに着くと言う所で、トラブルが起こった。
なんと、5体ものオーガに襲われたのだ。
こちらの騎士は精鋭とは言えたった3人、とてもではないが勝つ事など出来ない。
「なんとか追い払うのだ!」
私は騎士達に指示を出すと馬車に引っ込む。
私の様な素人が無闇に戦場に出ては騎士達の邪魔になるからだ。
一応、私も学院を卒業した身、ある程度は、戦えるが騎士達程ではない。
ならば大人しく邪魔をしないのが賢明だ。
騎士達はうまくオーガを追い払った様だ。
オーガ達は森の方へ逃げて行く。
私が安堵の息を吐こうとした時、なんと、森の中から10歳程の少女が現れたのだ。
まさか、こんな辺境の森の中に少女が1人で居るなんて、考えもしなかった。
オーガが少女に迫り、間に合わないと思った時、少女は何処からともなく身の丈以上の戦斧を取り出し瞬く間に5体のオーガを仕留めてしまったのだ。
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