神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

文字の大きさ
上 下
405 / 418
神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》

37話 勇者さん達と褒賞

しおりを挟む
「Aランクパーティ《精霊の紋章》の皆様」

  エリオさん達が前に進みでます。
  流石に彼等の活躍はいちいち説明されたりはしません。
  あと、彼らは皆Aランクに昇格しました。
  初めはSランクに、と言う話だったのですが、邪神を倒し役目を終えたとして、精霊の力の多くが無くなってしまったらしいのです。
  なので、ギルドと話し合った結果、Aランクと言う事になったのです。
  ちなみにわたしもSランクに、と言われたのですが辞退しました。
  純粋な戦闘力ではリゼさんにまだまだ追い付いていませんからね。
  人外扱いされたくも無いですし……

「勇者エリオ、マーリン、ソフィア、ランスロット、ジン、バッカス。
  其方達の活躍はまさに歴史に残る偉業である。
  誠に大義であった。
  望みを申すが良い」

  皇帝陛下が問います。

「はっ!
  私とバッカスは神が醸造したと言う『神酒ネクタル』を所望致します」

  まず、ジンさんとバッカスさんが進み出て頭を下げるます。

「うむ、其方達には神酒ネクタルと各国の王家から名のある酒を下賜しよう。
  更に神酒ネクタルに並ぶ名酒、秘酒ソーマを与えよう」

「おお!」

「有難き幸せ」

  2人ともすごく嬉しそうです。
  余程お酒か好きなのですね。
  次に進み出たのはソフィアさんです。

「私は孤児院の設立を望みます。
  この度の戦いで人間、魔族共に多くの孤児が生まれした。
  どうかその子供達の為に救いの手をお願い致します」

  皇帝陛下は頷きます。

「あいわかった、各国に孤児院を設立し、戦災孤児を受け入れよう。
  また、魔族の孤児に関しても可能な限り支援する事を約束する」

「ありがとうございます」

  次に進み出たのはランスロットさんです。

「私は自分の為に戦っただけです。
  報酬は望みません」

「ふむ、ではミルミット王よ」

「うむ、ランスロットよ。
  其方は廃嫡されたが、サマール子爵家の生まれであったな」

「は、はい」

  私はチラリと周囲の人間に目をやります。
  ミルミット王国の王族や貴族達に混じって緊張している人々が居ます。
  サマール子爵家の人達です。

「其方が望むのならサマール子爵家に戻る事も、新たに自らの家を起こす事も許すがどうだ?」

「…………有難いお話ですが……私は……」

「お主がかつて盗賊に組みしていた事は分かっておる。
  しかし、此度の働きはその罪に対して恩赦を与えるに十分な功績である」

「恩赦……ですか⁉︎」

「うむ、して、如何に?」

 「ありがとうございます。
  しかし、私には既に帰る場所がございます。
  どうか、そこに戻る事をお許し下さい」

「……分かった。
  しかし、其方の王都への出入り禁止の命は撤回する。
  いずれ、子が産まれた時にでも両親に会ってやれ」

「はい、ありがとうございます」

  これで、ランスロットさんも終わりです。
次はマーリンさんですね。
  
「私は邪神と戦い戦死した友、魔族クルスの名誉を望みます」

「うむ、良かろう。
  現在、ミノス砦の近くに作られている戦死者を祀る霊廟に、クルスの奮戦を讃える慰霊碑を作る事にしよう」

「有難き幸せにございます」

  最後にエリオさんです。

「私は……私の村のみんなと、魔族の襲撃の犠牲になった村への援助を願います」

「うむ、ミルミット王」

「良かろう、十分な支援を約束する」

「では最後に、其方達《精霊の紋章》に新たに我々大陸連合より、褒賞金と新たに造られた大精霊勲章を授ける」

  人類連合は魔族を加えて大陸連合と名を改めたらしいです。
  その大陸連合から皆さん勲章を貰うようですね。
  勲章の名前を聞いてマーリンさんは何故か嫌そうな顔をしています。
  如何したのでしようか?
  皆さんは勲章を付けて貰い元いた場所に戻りました。

  さて、長かった式典も後は魔神セルジュと戦ったわたしとザシさん、イナミさんの3人を残すのみです。
しおりを挟む
感想 890

あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。 自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。 28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。 いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して! この世界は無い物ばかり。 現代知識を使い生産チートを目指します。 ※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

処理中です...