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神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》
31話 わたしと魔神
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わたしはピリオドを両手で支えて魔神と化したセルジュの蹴りを受け止めました。
両脚を踏ん張っていますが、床を削りながら止まります。
「はっ!」
ザジさんがセルジュの背後から素早く剣を振り下ろしますが、 セルジュはそれを魔力を纏った手で受け止めてしまいます。
「ふふ!」
剣を鷲掴みされたザジさんをそのままわたしに叩きつけて来ました。
ザジさんごと真っ二つにする訳には行かないので一旦後ろに下がります。
「ごふっ!」
わたしが避けた為、ザジさんは床に叩きつけられてしまいました。
わたしの所為では有りません。
セルジュの意識がさんに向いている内に鋭く踏み込むと素早く黒龍戦斧を作り出しました。
「遍断ち」
「 ⁉︎ 」
ズガッ!
流石のセルジュも遍断ちを正面から受け止める事は危険だと判断したのでしょう、わたしの戦斧を躱して距離を取りました。
その間に態勢を立て直したザジさんがわたしの隣に並びます。
「くそ、基礎能力がさっきまでとは段違いだ」
「厄介ですね。
大技以外はあの魔力装甲とでも言う様なヤツで受け止められてしまいますし……」
そう話すわたし達をニヤニヤと見ていたセルジュが口を開けます。
「いやはや、あなた方が此処までお強いとは…………神と成った私の力を試すのには持って来いですね」
「むむ、人を試金石の様に……叩き切ってやりますよ!」
人をおちょくる様なセルジュの物言いにイライラしながら言葉を返します。
「わたしは左から斬りかかります。
ザジさんは右からお願いします」
「分かった」
わたしとザジさんは同時に走り出しました。
セルジュはニヤニヤと笑うだけで何もしません。
「はっ!」
「おりゃ!」
フッ……ズガガガガァ!!!!
わたしとザジさんが左右同時に武器を振り下ろしますが、突然空中に現れた沢山の魔方陣から飛び出して来た氷の棘に妨げられてしまう。
「ちっ、詠唱も無しか」
「無詠唱、無動作で即時魔法を使える様ですね。
実に卑怯です」
「ふふふ、私には神の力と同時にオーブから吸収した各属性の魔力も有りますからね。
この程度赤子の手を捻る様な物ですよ」
セルジュが軽く払いのける様に手を動かす。
すると、即座に魔方陣が作り出され、その魔方陣から炎や氷、岩や竜巻などが次々に飛来しました。
「くそ、次から次へと!」
「キリがないですね」
わたしは魔法を切り裂いて行きます。
ピリオドには魔法破壊の能力が有るのでそれ自体は簡単ですが、いつまでもは続ける訳には行きません。
「ははは、やりますね。
では、コレならどうですか?」
セルジュの背後に一際大きな魔方陣が現れると大きな火球が放たれました。
「むむむ!」
大きいですね。
わたしが如何するべきかと思っていると、わたしとザジさんの頭上に大きな魔方陣が現れ、セルジュが放った火球を受け止めてくれました。
火球が消滅した後、わたしの耳に疑問の声が聞こえて来ました。
「おいおい、これは一体如何言う状況なんだ?」
「実はかくかくしかじかでして……」
「いや、漫画じゃねぇんだからそれで理解するのは無理だぞ?」
「取り敢えず手を貸して下さい、イナミさん」
両脚を踏ん張っていますが、床を削りながら止まります。
「はっ!」
ザジさんがセルジュの背後から素早く剣を振り下ろしますが、 セルジュはそれを魔力を纏った手で受け止めてしまいます。
「ふふ!」
剣を鷲掴みされたザジさんをそのままわたしに叩きつけて来ました。
ザジさんごと真っ二つにする訳には行かないので一旦後ろに下がります。
「ごふっ!」
わたしが避けた為、ザジさんは床に叩きつけられてしまいました。
わたしの所為では有りません。
セルジュの意識がさんに向いている内に鋭く踏み込むと素早く黒龍戦斧を作り出しました。
「遍断ち」
「 ⁉︎ 」
ズガッ!
流石のセルジュも遍断ちを正面から受け止める事は危険だと判断したのでしょう、わたしの戦斧を躱して距離を取りました。
その間に態勢を立て直したザジさんがわたしの隣に並びます。
「くそ、基礎能力がさっきまでとは段違いだ」
「厄介ですね。
大技以外はあの魔力装甲とでも言う様なヤツで受け止められてしまいますし……」
そう話すわたし達をニヤニヤと見ていたセルジュが口を開けます。
「いやはや、あなた方が此処までお強いとは…………神と成った私の力を試すのには持って来いですね」
「むむ、人を試金石の様に……叩き切ってやりますよ!」
人をおちょくる様なセルジュの物言いにイライラしながら言葉を返します。
「わたしは左から斬りかかります。
ザジさんは右からお願いします」
「分かった」
わたしとザジさんは同時に走り出しました。
セルジュはニヤニヤと笑うだけで何もしません。
「はっ!」
「おりゃ!」
フッ……ズガガガガァ!!!!
わたしとザジさんが左右同時に武器を振り下ろしますが、突然空中に現れた沢山の魔方陣から飛び出して来た氷の棘に妨げられてしまう。
「ちっ、詠唱も無しか」
「無詠唱、無動作で即時魔法を使える様ですね。
実に卑怯です」
「ふふふ、私には神の力と同時にオーブから吸収した各属性の魔力も有りますからね。
この程度赤子の手を捻る様な物ですよ」
セルジュが軽く払いのける様に手を動かす。
すると、即座に魔方陣が作り出され、その魔方陣から炎や氷、岩や竜巻などが次々に飛来しました。
「くそ、次から次へと!」
「キリがないですね」
わたしは魔法を切り裂いて行きます。
ピリオドには魔法破壊の能力が有るのでそれ自体は簡単ですが、いつまでもは続ける訳には行きません。
「ははは、やりますね。
では、コレならどうですか?」
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「むむむ!」
大きいですね。
わたしが如何するべきかと思っていると、わたしとザジさんの頭上に大きな魔方陣が現れ、セルジュが放った火球を受け止めてくれました。
火球が消滅した後、わたしの耳に疑問の声が聞こえて来ました。
「おいおい、これは一体如何言う状況なんだ?」
「実はかくかくしかじかでして……」
「いや、漫画じゃねぇんだからそれで理解するのは無理だぞ?」
「取り敢えず手を貸して下さい、イナミさん」
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