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神々の間では異世界転移がブームらしいです。第4部《新たなる神話》
24話 私達と最後の戦い
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コルダールが完全に灰になって少し、私達……特に私とエリオ、ソフィアの3人の間には何とも言えない空気が流れる。
コルダールは明らかに前回、戦った時よりも動きが良くなかった。
カートが与えた火傷の所為だろう。
カートが命を燃やして与えたダメージのお陰でコルダールを倒せたと思うと少し嬉しくなる。
「さぁ、そろそろ進むわよ」
「ああ、後は邪神を倒すだけだ」
私達は最後の戦いに備えて武器を確認し、ユウ先生から貰った常時回復の効果があるポーションを飲み干した。
コレで大きな傷は無理だけどある程度の傷は自然に治癒できるはず。
「じゃあ、行こうか。
邪神の玉座の間は、この階段を上がってすぐの所に……」
クルスが指差した階段に目をやった時だった。
ふと、階段の上が目に入った私は、咄嗟に叫ぶ。
「クルス、危ない!!!」
「 ⁉︎ 」
ドガァァア!!!
「ぐぅ!」
私の声に反応したのか、クルスは反射的に身をよじった。
そのお陰か、高速で飛来した攻撃はクルスの右目の上にを掠め背後の床に突き刺さった。
クルスは右の角が抉れてしまった様だが、致命的な怪我では無い。
クルスを含め、武器を構え何かが飛来した方を警戒する。
「よく来たな、お前が当代の勇者か?」
階段から降りて来たのは、私達と同年代か少し下ぐらいに見える少年だった。
師匠やユウ先生と同じ黒髪に黒い瞳をしている。
「お前が邪神か……」
エリオが警戒しながら問う。
だが、私達は奴が邪魔であると確信している。
理由など無い。
何となく分かる。
「邪神?
まぁ、お前達が俺をどう呼ぼうと興味は無い。
俺はただこの世界を破壊したいだけだ。
分かっている。
『そんな事はさせない!』とか言うのだろう?
構わんよ、邪魔をしたければすれば良い。
俺は邪魔をする奴を殺してから世界を破壊するとしよう」
「 ⁉︎ 」
邪神は左手をクルスに向ける。
クルスは、緊張しながら攻撃に備えるが、邪神の手から魔法などが放たれる気配は無い。
一体何を…………
「ぐぁぁあ!!!」
パシッ!
邪神の手からは何も出なかった。
ただ先ほど投擲され、クルスの右角を削り取った槍が邪神の手に戻ったのだ。
戻る際、ついでとばかりにクルスの腹を貫いて。
「クルス!!!」
「あ……がぁ……」
口から血の塊を吐き出したクルスの姿が、あの日のカートと重なる。
「ヒール!」
治癒魔法を使うが距離がはなれ過ぎている。
近づかなければ大した効果が無い。
駆け出そうとする私の前で、クルスは膝から崩れ落ちる。
そこはこの部屋の端、下には地下水路となっており、外の雨のせいか、濁流が流れている。
「クルス!!!」
………………私は間に合わなかった。
血塗れになったクルスは濁流の中に消えていった。
「そ、そんな……」
「しっかりしろ、マーリン!!
クルスなら大丈夫だ。
俺も激流に落ちた事が有るが大丈夫だった。
クルスなら大丈夫!
今は邪神に集中しろ!」
ランスの声が聞こえた。
「ぐぅ…………分かってるわよ!
あのクズだったあんたが無事だったんだからクルスなら問題無いわ!」
私は杖を構える。
相手は邪神……コレが私達の最後の戦いよ!
コルダールは明らかに前回、戦った時よりも動きが良くなかった。
カートが与えた火傷の所為だろう。
カートが命を燃やして与えたダメージのお陰でコルダールを倒せたと思うと少し嬉しくなる。
「さぁ、そろそろ進むわよ」
「ああ、後は邪神を倒すだけだ」
私達は最後の戦いに備えて武器を確認し、ユウ先生から貰った常時回復の効果があるポーションを飲み干した。
コレで大きな傷は無理だけどある程度の傷は自然に治癒できるはず。
「じゃあ、行こうか。
邪神の玉座の間は、この階段を上がってすぐの所に……」
クルスが指差した階段に目をやった時だった。
ふと、階段の上が目に入った私は、咄嗟に叫ぶ。
「クルス、危ない!!!」
「 ⁉︎ 」
ドガァァア!!!
「ぐぅ!」
私の声に反応したのか、クルスは反射的に身をよじった。
そのお陰か、高速で飛来した攻撃はクルスの右目の上にを掠め背後の床に突き刺さった。
クルスは右の角が抉れてしまった様だが、致命的な怪我では無い。
クルスを含め、武器を構え何かが飛来した方を警戒する。
「よく来たな、お前が当代の勇者か?」
階段から降りて来たのは、私達と同年代か少し下ぐらいに見える少年だった。
師匠やユウ先生と同じ黒髪に黒い瞳をしている。
「お前が邪神か……」
エリオが警戒しながら問う。
だが、私達は奴が邪魔であると確信している。
理由など無い。
何となく分かる。
「邪神?
まぁ、お前達が俺をどう呼ぼうと興味は無い。
俺はただこの世界を破壊したいだけだ。
分かっている。
『そんな事はさせない!』とか言うのだろう?
構わんよ、邪魔をしたければすれば良い。
俺は邪魔をする奴を殺してから世界を破壊するとしよう」
「 ⁉︎ 」
邪神は左手をクルスに向ける。
クルスは、緊張しながら攻撃に備えるが、邪神の手から魔法などが放たれる気配は無い。
一体何を…………
「ぐぁぁあ!!!」
パシッ!
邪神の手からは何も出なかった。
ただ先ほど投擲され、クルスの右角を削り取った槍が邪神の手に戻ったのだ。
戻る際、ついでとばかりにクルスの腹を貫いて。
「クルス!!!」
「あ……がぁ……」
口から血の塊を吐き出したクルスの姿が、あの日のカートと重なる。
「ヒール!」
治癒魔法を使うが距離がはなれ過ぎている。
近づかなければ大した効果が無い。
駆け出そうとする私の前で、クルスは膝から崩れ落ちる。
そこはこの部屋の端、下には地下水路となっており、外の雨のせいか、濁流が流れている。
「クルス!!!」
………………私は間に合わなかった。
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「そ、そんな……」
「しっかりしろ、マーリン!!
クルスなら大丈夫だ。
俺も激流に落ちた事が有るが大丈夫だった。
クルスなら大丈夫!
今は邪神に集中しろ!」
ランスの声が聞こえた。
「ぐぅ…………分かってるわよ!
あのクズだったあんたが無事だったんだからクルスなら問題無いわ!」
私は杖を構える。
相手は邪神……コレが私達の最後の戦いよ!
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