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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》

131話 夢広がる浮島

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「「「………………」」」

  わたし達の間に言葉にするのが難しい沈黙が流れます。
  仕方ありません。
  わたしの責任ですからね。
  責任を取ってわたしが沈黙を破るべきです。
  しかし、どうした物でしょうか?

「えっと……その……わたしはユウと言います。
  よろしくお願いします」

「え?……ああ、私はサレーネです」

  わたしは名乗っていなかった事を思い出し自己紹介をしました。
  するとサーリスさんのお姉さん、サレーネさんも思い出した様に名乗ってくれました。
  他意は有りませんよ。
  わたしは礼儀として名乗っただけです。
  そして、この場の視線は唯一名乗っていないリゼさんに向かいます。
  リゼさんは何だか気まずそうに口を開きます。

「その……り、リゼッタ……よ」

「え⁉︎」

「「…………」」

  その後、村の名前や村長の名前などを確認するとリゼさんがサレーネさんの娘である事が分かりました。

「え~折角なので親子2人で……ねぇ?」

「え!」

「そうだな、20数年振りの再会なんだから2人で積もる話もあるだろう」

「ちょっと!」

「「2人でゆっくり話すといい(ですよ)」」

  わたしとサーリスさんは、戸惑うリゼさんと未だに少し混乱しているサレーネさんを置いてベンチを立ち、中庭から立ち去って行きました。



  中庭から立ち去ったわたしとサーリスさんは神殿の遺跡から外に出ると、適当に散歩をし始めました。

「いやしかし、まさかリゼッタが姉さんの娘だったなんて…………と言う事は俺の姪って事になるのか?」

「そうなりますね。
  それにしても龍人ですか、前々から人間離れしていると思っていましたが、まさか本当に人間でな無かったかとは……」

「リゼッタ自身も自分が龍人だとは気づいていなかったみたいだからな」

「そんな事はあり得るのでしゃうか?」

「正直に言うと分からない。
  龍人は滅多に産まれることは無いし、俺も龍人に会った事は無かったからな。
  しかし、伝え聞いた所によると龍人と人間は見た目では分からないそうだ」

「何にしてもこれで、リゼさんの意味不明な強さの理由が判明したました」

「いや、龍人は確かに種族的には強い種族だが、それだけで魔境で戦えるほど強くはならないぞ。
  リゼッタ本人の才能や努力が有ってこそだ」

「どちらにしても規格外だと言う事ですか」

  話している内に聖地の端まで来てしまいました。
  淵から下を覗くとすぐ近くに雲が有ります。

「この島はどうやって浮いているのですか?」

「さぁな?
  俺もそこまでは知らないな」

  この浮島を聖地としている龍族も浮いている理由は知らないみたいです。
  世界には他にも浮いてる島は有るのでしょうか?
  もし有るなら是非行ってみたいです。
  あわよくば無人浮遊島を見つけて秘密基地を……いえ、別荘を作りたいです。
  問題はこの浮島と同じ高度だとすると、オリオンでは飛べないと言う事ですね。
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