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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》
102話 5人の会談
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男は薄暗い廊下を苛立ちながら早足で歩く。
あの日から1ヶ月程経ったが未だに怒りが収まらない。
すると少し先の通路から2人の人物が現れた。
「ちっ」
男の舌打ちに2人の内の小さい方が反応する。
「おい、コルダール。
人の顔を見て舌打ちとはいい度胸だな」
「はぁん?
舌打ちなんてしてねぇです、クソババァ」
「はぁ、そんな事だから貴様はいつまでたってもガキなんだ」
見た目10歳位の少女はやけに大人びた雰囲気で溜息をついた。
「まぁまぁ、リセルシア。
コルダールが生意気なのはいつもの事だろう。
……ところでコルダール、君はなんで幻影を纏っているんだい?」
ふと気がついた事を尋ねるシルバリエをコルダールは睨みつける。
「なんだ、シルバリエお前は知らないのか?」
「何をだい?」
「まぁ、見てみろ」
「な、おい!止めろババァ!」
リセルシアが軽く拳を振るうとコルダールが纏っていた幻影が吹き飛んだ。
幻影を失ったコルダールの顔は大きく灼け爛れ、自慢の邪眼も片方は潰れてしまっている。
腕や脚などにも酷い火傷の跡が残っている。
「勇者討伐に失敗して上に油断して紋章持ちですらない人間に重傷を負わされて逃げ帰って来たんだよ」
「て、てめぇ、殺すぞ!」
「ふん、幻影を使って精一杯の虚勢をはり命からがら逃げて来た瀕死のお前を治療してやった恩を忘れたのか?
あまり調子にのるなよコルダール…………殺すぞ」
薄暗い廊下に濃密な殺気が充満する。
シルバリエは内心溜息を吐きながら場を取りなす。
「ほら2人とも、早く行かないと遅れてしまうぞ」
コルダールとリセルシアを促し廊下の奥の大きな扉まで歩いて行く。
扉の前に立っていた2人の兵士が3人にこうべを垂れ、扉を開ける。
部屋の中には数人の魔族の姿があった。
その中にはシルバリエの部下であるザジの姿もある。
「お待ちしておりましたリセルシア様、シルバリエ様、コルダール様。
さぁさぁ、お席の方へどうぞ」
「久しぶりだなセルジュ」
「お久しぶりでございます、リセルシア様」
3人は部屋の中にいた疲れ切った様な顔の中年魔族に席に案内される。
部屋の中央に置かれた円卓の席は全部で5つ、現在は1つだけ埋まっている。
「相変わらず早いなグレース」
シルバリエは旧知の魔族に声を掛けながら席に着く。
「俺が早いのではなくお前達が遅いのだ。
約束の時間くらい守れ」
「はっはっは、私も色々と忙しくてな」
グレースとシルバリエが話している間にもセルジュが席に着く魔王達に甲斐甲斐しく世話をする。
「お飲み物はいかがいたしましょうか?」
「私は果実水と水と葡萄酒を頼む」
「紅茶を」
「酒だぁ」
リセルシアもシルバリエもコルダールもいつもの事なので特に気にせずに好きな飲み物を要求する。
セルジュはすぐさま飲み物を用意すると各自に配った。
「それでは始めましょうか」
全員に飲み物が行き渡った事を確認してから空席だった最後の席に腰を下ろした魔王セルジュは会議の開始を宣言する。
「おいおい、待てよぉセルジュ。
なんでこの場に人間がいるんだぁ?」
コルダールは不快感を隠す事も無くセルジュの背後に立っていた黒い皮鎧を身に付けローブを羽織った男を睨みつける。
「まぁまぁ、コルダール様。
彼は私がお願いして来て頂いている協力者なのですよ。
どうかお許し下さい」
セルジュがペコペコと頭を下げるとコルダールは舌打ちをするが、それ以上人間について言及はしなかった。
「はい、皆様、それでは私からご報告させて頂来ます。
こちらをご覧下さい」
セルジュがマジックバッグから次々と魔宝石や魔石を取り出して行く。
「この通り、オーブと魔石は予定数が揃いました。
これを持って例の作戦を開始したいと考えています」
「ちっと待てぇ、魔石は質と数が揃ってりゃかまわねぇが、オーブは属性のバランスも重要だったはずだろぉ。
ここにあるオーブは火、水、地、風、光だぁ。
アレを始めるには闇のオーブが足りねぇだろぉが」
「ご心配なく」
セルジュがそう言うと、コルダールに睨まれていた人間がセルジュに近付く。
そして、懐から取り出した黒く輝く宝石をセルジュに手渡した。
「ありがとうございます、エレインさん」
「お前の依頼は果たした。
報酬を頂こう」
「はい、勿論」
セルジュは1冊の魔導書を取り出すと黒い皮鎧を付けた男……エレインに手渡した。
「ちっ、訳のわからない野郎だぁ、たかだか紙束如きの為に人間を裏切るなんてなぁ」
「訳がわからないのはお互い様だろう。
私はたかだか石ころ如きの為に種族の叡智の結晶である知識を差し出すなど、理解に苦しむ」
「あぁん?
舐めてんのかてめぇ、殺すぞ」
苛立ちながらまくし立てるコルダールにグレースが威圧を込めて言葉をかける。
「その辺にしておけコルダール。
そもそも、実績だけを見れば勇者の抹殺に2度も失敗したお前より、風、光、闇のオーブを手に入れたエレイン殿の方が上だ」
グレースの発言にリセルシアも言葉を重ねる。
「そうだな、それに彼が提供してくれている転移の魔方陣のおかげで人間の街で暗躍する事も出来たしね。
だいたいお前だって転移の魔方陣を使って逃げ帰って来ただろう、命の恩人に礼の1つでも言ったらどうなんだ?」
「ちっ!」
ドカリと席に座りなおしたコルダールを無視して魔王達の会議は続くのだった。
あの日から1ヶ月程経ったが未だに怒りが収まらない。
すると少し先の通路から2人の人物が現れた。
「ちっ」
男の舌打ちに2人の内の小さい方が反応する。
「おい、コルダール。
人の顔を見て舌打ちとはいい度胸だな」
「はぁん?
舌打ちなんてしてねぇです、クソババァ」
「はぁ、そんな事だから貴様はいつまでたってもガキなんだ」
見た目10歳位の少女はやけに大人びた雰囲気で溜息をついた。
「まぁまぁ、リセルシア。
コルダールが生意気なのはいつもの事だろう。
……ところでコルダール、君はなんで幻影を纏っているんだい?」
ふと気がついた事を尋ねるシルバリエをコルダールは睨みつける。
「なんだ、シルバリエお前は知らないのか?」
「何をだい?」
「まぁ、見てみろ」
「な、おい!止めろババァ!」
リセルシアが軽く拳を振るうとコルダールが纏っていた幻影が吹き飛んだ。
幻影を失ったコルダールの顔は大きく灼け爛れ、自慢の邪眼も片方は潰れてしまっている。
腕や脚などにも酷い火傷の跡が残っている。
「勇者討伐に失敗して上に油断して紋章持ちですらない人間に重傷を負わされて逃げ帰って来たんだよ」
「て、てめぇ、殺すぞ!」
「ふん、幻影を使って精一杯の虚勢をはり命からがら逃げて来た瀕死のお前を治療してやった恩を忘れたのか?
あまり調子にのるなよコルダール…………殺すぞ」
薄暗い廊下に濃密な殺気が充満する。
シルバリエは内心溜息を吐きながら場を取りなす。
「ほら2人とも、早く行かないと遅れてしまうぞ」
コルダールとリセルシアを促し廊下の奥の大きな扉まで歩いて行く。
扉の前に立っていた2人の兵士が3人にこうべを垂れ、扉を開ける。
部屋の中には数人の魔族の姿があった。
その中にはシルバリエの部下であるザジの姿もある。
「お待ちしておりましたリセルシア様、シルバリエ様、コルダール様。
さぁさぁ、お席の方へどうぞ」
「久しぶりだなセルジュ」
「お久しぶりでございます、リセルシア様」
3人は部屋の中にいた疲れ切った様な顔の中年魔族に席に案内される。
部屋の中央に置かれた円卓の席は全部で5つ、現在は1つだけ埋まっている。
「相変わらず早いなグレース」
シルバリエは旧知の魔族に声を掛けながら席に着く。
「俺が早いのではなくお前達が遅いのだ。
約束の時間くらい守れ」
「はっはっは、私も色々と忙しくてな」
グレースとシルバリエが話している間にもセルジュが席に着く魔王達に甲斐甲斐しく世話をする。
「お飲み物はいかがいたしましょうか?」
「私は果実水と水と葡萄酒を頼む」
「紅茶を」
「酒だぁ」
リセルシアもシルバリエもコルダールもいつもの事なので特に気にせずに好きな飲み物を要求する。
セルジュはすぐさま飲み物を用意すると各自に配った。
「それでは始めましょうか」
全員に飲み物が行き渡った事を確認してから空席だった最後の席に腰を下ろした魔王セルジュは会議の開始を宣言する。
「おいおい、待てよぉセルジュ。
なんでこの場に人間がいるんだぁ?」
コルダールは不快感を隠す事も無くセルジュの背後に立っていた黒い皮鎧を身に付けローブを羽織った男を睨みつける。
「まぁまぁ、コルダール様。
彼は私がお願いして来て頂いている協力者なのですよ。
どうかお許し下さい」
セルジュがペコペコと頭を下げるとコルダールは舌打ちをするが、それ以上人間について言及はしなかった。
「はい、皆様、それでは私からご報告させて頂来ます。
こちらをご覧下さい」
セルジュがマジックバッグから次々と魔宝石や魔石を取り出して行く。
「この通り、オーブと魔石は予定数が揃いました。
これを持って例の作戦を開始したいと考えています」
「ちっと待てぇ、魔石は質と数が揃ってりゃかまわねぇが、オーブは属性のバランスも重要だったはずだろぉ。
ここにあるオーブは火、水、地、風、光だぁ。
アレを始めるには闇のオーブが足りねぇだろぉが」
「ご心配なく」
セルジュがそう言うと、コルダールに睨まれていた人間がセルジュに近付く。
そして、懐から取り出した黒く輝く宝石をセルジュに手渡した。
「ありがとうございます、エレインさん」
「お前の依頼は果たした。
報酬を頂こう」
「はい、勿論」
セルジュは1冊の魔導書を取り出すと黒い皮鎧を付けた男……エレインに手渡した。
「ちっ、訳のわからない野郎だぁ、たかだか紙束如きの為に人間を裏切るなんてなぁ」
「訳がわからないのはお互い様だろう。
私はたかだか石ころ如きの為に種族の叡智の結晶である知識を差し出すなど、理解に苦しむ」
「あぁん?
舐めてんのかてめぇ、殺すぞ」
苛立ちながらまくし立てるコルダールにグレースが威圧を込めて言葉をかける。
「その辺にしておけコルダール。
そもそも、実績だけを見れば勇者の抹殺に2度も失敗したお前より、風、光、闇のオーブを手に入れたエレイン殿の方が上だ」
グレースの発言にリセルシアも言葉を重ねる。
「そうだな、それに彼が提供してくれている転移の魔方陣のおかげで人間の街で暗躍する事も出来たしね。
だいたいお前だって転移の魔方陣を使って逃げ帰って来ただろう、命の恩人に礼の1つでも言ったらどうなんだ?」
「ちっ!」
ドカリと席に座りなおしたコルダールを無視して魔王達の会議は続くのだった。
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