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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》
93話 カニ鍋
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ジャイアントクラブを討伐した俺達は生命の樹に近づいて行く。
「これが生命の樹か」
「これの樹液でザネリの呪いが解けるのよね?」
「ええ、神父様によると、生命の樹の樹液には生命力を高める効果があるそうなの。
その効果は死の呪いすら打ち消す事ができるらしいわ」
そう言うとザネリはナイフで生命の樹の幹に小さく傷をつけた。
するとその傷から樹液が染み出して来る。
ザネリはナイフで器用に樹液を集めた。
小さなグラスに一杯分程集まった樹液を一気に煽る。
すると、ザネリの身体から人間の物とは違う禍々しい魔力が抜け出て行った。
「これで呪いが解けたのか?」
「…………多分?」
「見せてみて」
マーリンがザネリの正面に回る。
するとマーリンは懐から銅製の鍵を取り出し自分の左腕に当てた。
「マーリン?」
俺が問い掛けるが、集中しているのかマーリンは何も答えない。
「封印解除」
マーリンが銅製の鍵に魔力を込めるとマーリンの魔力の性質が変わった様な気がする。
「マーリン、それは?」
「私の魔眼『精霊王の瞳』を封印していた魔法を少し解除したわ。
これである程度、魔眼の力を使う事が出来るのよ。
さて、ザネリの呪いは…….うん、すでに解呪されているわ」
「本当⁉︎」
「ええ、私の魔眼は魔力を視認出来るのよ。
呪われていればそれも見える筈だからね」
「そんな魔眼を持っていたのか?」
「ええ、正直この魔眼は力が強すぎるのよ。
だから昔、師匠に封印されていたんだけどね。
でも、エレインさんから教わった鍛錬を続けて居たら最近だいぶ制御できる様になって来たのよ。
まだ、完全に封印を解く事は出来ないけど『銅の鍵』の封印はもう必要ないかもしれないわね」
そう言うとマーリンは魔眼を封印する事なく銅製の鍵を懐に仕舞った。
その後は俺達も生命の樹の樹液や枝や葉などを採取していく。
これらは希少な薬の材料として高く取引される。
手に入れておいて損はない筈だ。
ジャイアントクラブの解体と生命の樹の採取にしばらく時間を取られたが、無事拠点へと戻って来た。
周囲の魔物避けの結界を貼り直すと夕食の用意を始める。
っと行ってもやるのはほぼマーリンだが……
初めは俺やカートも手伝おうとしたんだ。
しかし、数回の野営の後、マーリンに手伝いはいいから見張りをしていろと言われた。
俺1人なら携帯食や干し肉を齧って終わりだったから気付かなかったのだが、俺には料理の才能は無いらしい。
ちなみにカートは俺より酷い。
あいつは食材を無駄にするな!とマーリンの杖を頭に食らっていたからな。
ソフィアは十分戦力になる様でザネリと2人でジャイアントクラブの身を取り出している。
今日はジャイアントクラブをたっぷりといれたカニ鍋にする様だ。
少し贅沢に香辛料を入れるらしい。
取れ立ての新鮮な食材を食べられるのは冒険者の特権だな。
カニ鍋に舌鼓を打った俺達は食後の薬草茶を飲んでいる。
これもマーリンがその辺の薬草で手早く作ってくれたものだ。
初めは薬草の風味が苦手だったが、慣れて来るとなかなか美味しい。
健康にも良いらしくコレを飲む様になってから体調もいいのだ。
「とりあえず今日は休もう。
見張りの順番は昨日と同じでいいか?」
「ええ、構わないわ」
「もうヘトヘトだ」
この日は始めの見張りであるソフィアとザネリを残し明け方の見張りの番まで眠りに付くのだった。
「これが生命の樹か」
「これの樹液でザネリの呪いが解けるのよね?」
「ええ、神父様によると、生命の樹の樹液には生命力を高める効果があるそうなの。
その効果は死の呪いすら打ち消す事ができるらしいわ」
そう言うとザネリはナイフで生命の樹の幹に小さく傷をつけた。
するとその傷から樹液が染み出して来る。
ザネリはナイフで器用に樹液を集めた。
小さなグラスに一杯分程集まった樹液を一気に煽る。
すると、ザネリの身体から人間の物とは違う禍々しい魔力が抜け出て行った。
「これで呪いが解けたのか?」
「…………多分?」
「見せてみて」
マーリンがザネリの正面に回る。
するとマーリンは懐から銅製の鍵を取り出し自分の左腕に当てた。
「マーリン?」
俺が問い掛けるが、集中しているのかマーリンは何も答えない。
「封印解除」
マーリンが銅製の鍵に魔力を込めるとマーリンの魔力の性質が変わった様な気がする。
「マーリン、それは?」
「私の魔眼『精霊王の瞳』を封印していた魔法を少し解除したわ。
これである程度、魔眼の力を使う事が出来るのよ。
さて、ザネリの呪いは…….うん、すでに解呪されているわ」
「本当⁉︎」
「ええ、私の魔眼は魔力を視認出来るのよ。
呪われていればそれも見える筈だからね」
「そんな魔眼を持っていたのか?」
「ええ、正直この魔眼は力が強すぎるのよ。
だから昔、師匠に封印されていたんだけどね。
でも、エレインさんから教わった鍛錬を続けて居たら最近だいぶ制御できる様になって来たのよ。
まだ、完全に封印を解く事は出来ないけど『銅の鍵』の封印はもう必要ないかもしれないわね」
そう言うとマーリンは魔眼を封印する事なく銅製の鍵を懐に仕舞った。
その後は俺達も生命の樹の樹液や枝や葉などを採取していく。
これらは希少な薬の材料として高く取引される。
手に入れておいて損はない筈だ。
ジャイアントクラブの解体と生命の樹の採取にしばらく時間を取られたが、無事拠点へと戻って来た。
周囲の魔物避けの結界を貼り直すと夕食の用意を始める。
っと行ってもやるのはほぼマーリンだが……
初めは俺やカートも手伝おうとしたんだ。
しかし、数回の野営の後、マーリンに手伝いはいいから見張りをしていろと言われた。
俺1人なら携帯食や干し肉を齧って終わりだったから気付かなかったのだが、俺には料理の才能は無いらしい。
ちなみにカートは俺より酷い。
あいつは食材を無駄にするな!とマーリンの杖を頭に食らっていたからな。
ソフィアは十分戦力になる様でザネリと2人でジャイアントクラブの身を取り出している。
今日はジャイアントクラブをたっぷりといれたカニ鍋にする様だ。
少し贅沢に香辛料を入れるらしい。
取れ立ての新鮮な食材を食べられるのは冒険者の特権だな。
カニ鍋に舌鼓を打った俺達は食後の薬草茶を飲んでいる。
これもマーリンがその辺の薬草で手早く作ってくれたものだ。
初めは薬草の風味が苦手だったが、慣れて来るとなかなか美味しい。
健康にも良いらしくコレを飲む様になってから体調もいいのだ。
「とりあえず今日は休もう。
見張りの順番は昨日と同じでいいか?」
「ええ、構わないわ」
「もうヘトヘトだ」
この日は始めの見張りであるソフィアとザネリを残し明け方の見張りの番まで眠りに付くのだった。
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