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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第2部 《精霊の紋章》
91話 マーリンの手料理
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ザネリとの相談の後、ギルドを出ようとする俺達だったが、マーリンが待ったを掛けた。
「なんだ?
まだギルドに用事があるのか?」
「ええ、依頼を出すべきだと思うのよ」
「依頼?」
「届け物よ、エレインさんから貰った魔方陣を1枚、レオの所に送りたいのよ。
1箇所に纏めて持っていても使えないでしょ。アレ」
「なるほど、確かにな」
「レオの所ならいざという時、助けてくれるわ」
マーリンの提案はもっともだ。
折角の転移魔方陣も入り口と出口を一緒に持って居たら意味が無い。
いざという時、転移で脱出出来るのは大きな強みだ。
「わかった、依頼を出そう」
「相手が相手だからな。それなりに信頼のある冒険者に頼みたいな」
「相手って誰なんですか?」
レオの事を知らないソフィアは不思議そうな顔をしている。
「取り敢えず依頼を出して来るわ。
信頼のある冒険者に指名依頼にして貰う。
上手く召喚魔法の使い手やテイマーに依頼出来れば、早ければ10日くらいでミルミット王国に着くはずよ」
俺はマーリンをカウンターに向かうマーリンを見送り、ソフィアにレオの事を説明するのだった。
パンッ! パンッ!
「グキィ」
空気を揺らす破裂音の後、離れた場所に居たホブゴブリンが崩れ落ちる。
「行くわよ」
俺達の先頭に立ったザネリは手にしていた魔法銃を懐に仕舞いながらこちらを振り返りそう言った。
「ああ、今日中にどこかに拠点を設営しよう」
「そうね、その後は生命の樹の捜索をしましょう」
マーリンの提案にザネリが驚きを口にする。
「いいの?
私は有難いけど、あなた達にも精霊の庭に何か用事があって来たのでしょ?」
「俺達は精霊の庭の中心地にあるて言う祠を目指してんだ。
だからその途中に生命の樹を探すくらい構わないさ」
カートの言う祠とは冒険者ギルドで貰った冊子に書かれていた情報だ。
ダンジョンと言うと洞窟の様な場所をイメージするが、精霊の庭は大きな森林だ。
その森林の中心に小さな祠があるそうだ。
俺達はもし精霊の紋章が宿ったアイテムが有るならその祠だろうと予想していた。
精霊の庭に入り数回の戦闘をこなしながら探索を続ける。
すると、少し開けたら場所を発見した。
「ここに拠点を設営するか?」
「そうだな、ここを中心に探索をしよう」
まずは腹拵えをしようとマーリンがテキパキと準備を始める。
その間に俺達はテントや魔物避けの結界などを設置して拠点を作成した。
そしてマーリンが作ってくれた簡単なスープに焼き固めたパンをを浸した食べる。
マーリンは普段かなり大雑把な性格をしているが意外と料理が上手い。
今日のスープも干し肉や干しキノコだけでなく旅の途中で狩った獲物や周囲に自生している野草なども入った豪華なスープだ。
マーリンはやけに食用の野草や薬草に詳しかった。
師匠である大賢者様に教わったのかと聞いたら違うと言う。
なんでも、学院に通っている時に臨時教員としてやって来た冒険者から習ったらしい。
おかげで野菜不足になり易い冒険者で有りながら俺達は健康な食事を取れている。
有難い事だ。
食事を終えた俺達は再び生命の樹を探し始めた。
精霊の庭の魔物は1体1体がかなり強力では有るがあまり群れない性質の魔物が多い為、なんとか探索を続けられている。
「みなさん、アレじゃないですか?」
数時間探索を続けているとソフィアが皆を呼ぶ。
ソフィアが指差す方に目をやると大木が瑞々しい枝葉を広げている。
その特徴はザネリから聞いていた生命の樹の特徴と一致していた。
「問題はアレね」
マーリンの視線の先、生命の樹の根元に居る大きな魔物ジャイアントクラブがいた。
あいつを排除しなければならないだろう。
態勢を整える為、俺達は一旦拠点に戻るのだった。
「なんだ?
まだギルドに用事があるのか?」
「ええ、依頼を出すべきだと思うのよ」
「依頼?」
「届け物よ、エレインさんから貰った魔方陣を1枚、レオの所に送りたいのよ。
1箇所に纏めて持っていても使えないでしょ。アレ」
「なるほど、確かにな」
「レオの所ならいざという時、助けてくれるわ」
マーリンの提案はもっともだ。
折角の転移魔方陣も入り口と出口を一緒に持って居たら意味が無い。
いざという時、転移で脱出出来るのは大きな強みだ。
「わかった、依頼を出そう」
「相手が相手だからな。それなりに信頼のある冒険者に頼みたいな」
「相手って誰なんですか?」
レオの事を知らないソフィアは不思議そうな顔をしている。
「取り敢えず依頼を出して来るわ。
信頼のある冒険者に指名依頼にして貰う。
上手く召喚魔法の使い手やテイマーに依頼出来れば、早ければ10日くらいでミルミット王国に着くはずよ」
俺はマーリンをカウンターに向かうマーリンを見送り、ソフィアにレオの事を説明するのだった。
パンッ! パンッ!
「グキィ」
空気を揺らす破裂音の後、離れた場所に居たホブゴブリンが崩れ落ちる。
「行くわよ」
俺達の先頭に立ったザネリは手にしていた魔法銃を懐に仕舞いながらこちらを振り返りそう言った。
「ああ、今日中にどこかに拠点を設営しよう」
「そうね、その後は生命の樹の捜索をしましょう」
マーリンの提案にザネリが驚きを口にする。
「いいの?
私は有難いけど、あなた達にも精霊の庭に何か用事があって来たのでしょ?」
「俺達は精霊の庭の中心地にあるて言う祠を目指してんだ。
だからその途中に生命の樹を探すくらい構わないさ」
カートの言う祠とは冒険者ギルドで貰った冊子に書かれていた情報だ。
ダンジョンと言うと洞窟の様な場所をイメージするが、精霊の庭は大きな森林だ。
その森林の中心に小さな祠があるそうだ。
俺達はもし精霊の紋章が宿ったアイテムが有るならその祠だろうと予想していた。
精霊の庭に入り数回の戦闘をこなしながら探索を続ける。
すると、少し開けたら場所を発見した。
「ここに拠点を設営するか?」
「そうだな、ここを中心に探索をしよう」
まずは腹拵えをしようとマーリンがテキパキと準備を始める。
その間に俺達はテントや魔物避けの結界などを設置して拠点を作成した。
そしてマーリンが作ってくれた簡単なスープに焼き固めたパンをを浸した食べる。
マーリンは普段かなり大雑把な性格をしているが意外と料理が上手い。
今日のスープも干し肉や干しキノコだけでなく旅の途中で狩った獲物や周囲に自生している野草なども入った豪華なスープだ。
マーリンはやけに食用の野草や薬草に詳しかった。
師匠である大賢者様に教わったのかと聞いたら違うと言う。
なんでも、学院に通っている時に臨時教員としてやって来た冒険者から習ったらしい。
おかげで野菜不足になり易い冒険者で有りながら俺達は健康な食事を取れている。
有難い事だ。
食事を終えた俺達は再び生命の樹を探し始めた。
精霊の庭の魔物は1体1体がかなり強力では有るがあまり群れない性質の魔物が多い為、なんとか探索を続けられている。
「みなさん、アレじゃないですか?」
数時間探索を続けているとソフィアが皆を呼ぶ。
ソフィアが指差す方に目をやると大木が瑞々しい枝葉を広げている。
その特徴はザネリから聞いていた生命の樹の特徴と一致していた。
「問題はアレね」
マーリンの視線の先、生命の樹の根元に居る大きな魔物ジャイアントクラブがいた。
あいつを排除しなければならないだろう。
態勢を整える為、俺達は一旦拠点に戻るのだった。
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