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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》
157話 奢りとわたし
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「ユウ殿の魔眼は王者の瞳か、私は聞いたことの無いスキルだが、『瞳』と言うことは恐らく複数の効果があるスキルだろう」
「そうですね。
やはり、学院の図書館で調べるしか有りませんね」
わたし達が教会を出ると辺境伯家の騎士さんが駆け寄って来ました。
「盗賊の引き渡しと被害女性の保護に関する引き継ぎが終了しました」
わたしが捕まえた盗賊と助け出した女性達の事ですね。
「そうか、どうなったんだ?」
「はい、盗賊には懸賞金は掛かっておらず、通常通りの値段で犯罪奴隷として引き取られました。
こちらが代金です」
「うむ」
フレイド様は騎士さんが差し出した革袋を、受け取るとわたしに手渡してくれました。
懸賞金は掛かっていなかった様ですが、30人以上いたからでしょうか、なかなかの金額です。
「捕まっていた女性達はどうなった?」
「はい、捕まっていた女性は2人とも王都近くの町の出身であるそうで、明日町へ帰る事になりました。
町へは王国の女性兵士が数名護衛として同行するとの事です」
「そうか、ご苦労だった」
どうやら被害女性は無事に帰れるようですね。
あ、そうだ!
「すみません、騎士さん」
わたしは馬車の方に戻ろうとしていた騎士さんを呼び止めます。
「何でしょうか、ユウ殿?」
わたしは盗賊を犯罪奴隷として売ったお金から金貨を6枚取り出すと騎士さんに手渡してます。
「これを被害にあった女性に渡して下さい。
お見舞い金です」
「良いのですか?
盗賊から助け出しただけでも十分だと思いますが?」
「良いのですよ。
それくらい差し引いても十分な儲けです」
「そうですか……羨ましい限りです」
「ふふふ、では護衛に加え、盗賊を連行して頂いた騎士さん達に後で一杯奢りますよ」
「ははは、ありがとうございます。
では、フレイド様、わたしは衛兵の詰所にユウ殿からの見舞い金を届けて参ります」
「わかった、行って来い」
フレイド様は何故か苦笑いです。
騎士さんが立ち去った後その理由が分かりました。
「ユウ殿、太っ腹なのは良いのだが、私の立場と言う物も少し考慮して頂きたいものだ」
あぅ!
失敗しましたね。
ここで冒険者であるわたしがお見舞い金を出したのに大貴族であるフレイド様が何もしないと言うのは外聞が悪いのでしょう。
貴族様から見れば大した金額では有りませんが塵も積もれば山となるって事もありますしね。
「すみません、相談するべきでした」
「いや、別に構わないのだがね。
もともと辺境伯家からも見舞い金は出しているからな」
うーむ、視線が痛いです。
そんな話をしながらわたしと辺境伯家の皆さんを乗せた馬車は王都の辺境伯邸に向かっています。
臨時教員の仕事が始まると学院の寮を使う事になりますが、それまでは辺境伯家でお世話になる事になっているのです。
さて、騎士さん達に振る舞うお酒に付いてフレイド様と相談するとしましょうか。
「そうですね。
やはり、学院の図書館で調べるしか有りませんね」
わたし達が教会を出ると辺境伯家の騎士さんが駆け寄って来ました。
「盗賊の引き渡しと被害女性の保護に関する引き継ぎが終了しました」
わたしが捕まえた盗賊と助け出した女性達の事ですね。
「そうか、どうなったんだ?」
「はい、盗賊には懸賞金は掛かっておらず、通常通りの値段で犯罪奴隷として引き取られました。
こちらが代金です」
「うむ」
フレイド様は騎士さんが差し出した革袋を、受け取るとわたしに手渡してくれました。
懸賞金は掛かっていなかった様ですが、30人以上いたからでしょうか、なかなかの金額です。
「捕まっていた女性達はどうなった?」
「はい、捕まっていた女性は2人とも王都近くの町の出身であるそうで、明日町へ帰る事になりました。
町へは王国の女性兵士が数名護衛として同行するとの事です」
「そうか、ご苦労だった」
どうやら被害女性は無事に帰れるようですね。
あ、そうだ!
「すみません、騎士さん」
わたしは馬車の方に戻ろうとしていた騎士さんを呼び止めます。
「何でしょうか、ユウ殿?」
わたしは盗賊を犯罪奴隷として売ったお金から金貨を6枚取り出すと騎士さんに手渡してます。
「これを被害にあった女性に渡して下さい。
お見舞い金です」
「良いのですか?
盗賊から助け出しただけでも十分だと思いますが?」
「良いのですよ。
それくらい差し引いても十分な儲けです」
「そうですか……羨ましい限りです」
「ふふふ、では護衛に加え、盗賊を連行して頂いた騎士さん達に後で一杯奢りますよ」
「ははは、ありがとうございます。
では、フレイド様、わたしは衛兵の詰所にユウ殿からの見舞い金を届けて参ります」
「わかった、行って来い」
フレイド様は何故か苦笑いです。
騎士さんが立ち去った後その理由が分かりました。
「ユウ殿、太っ腹なのは良いのだが、私の立場と言う物も少し考慮して頂きたいものだ」
あぅ!
失敗しましたね。
ここで冒険者であるわたしがお見舞い金を出したのに大貴族であるフレイド様が何もしないと言うのは外聞が悪いのでしょう。
貴族様から見れば大した金額では有りませんが塵も積もれば山となるって事もありますしね。
「すみません、相談するべきでした」
「いや、別に構わないのだがね。
もともと辺境伯家からも見舞い金は出しているからな」
うーむ、視線が痛いです。
そんな話をしながらわたしと辺境伯家の皆さんを乗せた馬車は王都の辺境伯邸に向かっています。
臨時教員の仕事が始まると学院の寮を使う事になりますが、それまでは辺境伯家でお世話になる事になっているのです。
さて、騎士さん達に振る舞うお酒に付いてフレイド様と相談するとしましょうか。
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