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アルタリア大陸編
7話 魔法について本気を出して考えてみた
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宿屋にチェックインした私は夕食を済ませて部屋のベッドへと我が身を落ち着けた。
宿屋に向かう道すがら立ち寄った魔法具屋で購入した魔法の教本をアイテムボックスけら取り出すとつらつらと目を通す。
その結果、この世界の人々に比べ、私には魔力量以上に大きなアドバンテージがあるかもしれない。
神に貰った知識によると、そもそも魔力とは、神がこの世界を創った時に残った力のカケラらしい。
その力を操り世界を改変し、様々な事象を起こすのが魔法であり、魔法に必要な物が魔力とイメージと事象への理解である。
魔力とは当然、世界を改変して事象を発生させる為のエネルギーだ。
大きな改変=大きな魔法ほど多くの魔力が必要となる。
イメージとは、改変された事象を正確に描く力だ。
詠唱や儀式などは自己暗示によってイメージを強化する為のツールらしい。
コレが曖昧だとどれだけ魔力を注ぎ込もうとも魔法は発動する事はない。
この世界の人々は見たことがない為、イメージし辛い物でも地球で漫画やアニメ、映画などに触れていた私にとってイメージ出来る物は多い。
そして、理解。
例えば火を生み出す魔法を使った場合、この世界の人々は焚き火や暖炉の炎をイメージして魔法を使う。
そして火に対する理解は、触ると火傷をして物を燃やすことが出来、暗闇を照らす程度だろう。
しかし、私ならどうだ?
火とは有機物の燃焼と言う現象であり、酸素を二酸化炭素に変えると言った知識がある。
これにより、より少ない魔力で強力な火を使う事が出来るだろう。
更に、魔法の教本によるとこの世界の人々は魔法を体系化して理解しているらしい。
例えばファイアーボールやフレイムウォールは火魔法、エアショットやハリケーンは風魔法と言った具合だ。
確かに研究や教育には便利かもしれないが、そのせいで魔法の使い方が固定化されてしまっている様に思える。
魔法とはもっと自由に作って良いものなのに、特定の魔法しか使われなくなっているという事だ。
私は指先に体の中の魔力を集め、教本に書いてある光属性の初級魔法を使ってみる。
「“灯”」
すると、指先にビー玉くらいの光の玉が現れた。
その光の玉は私のイメージで明るさや大きさが変わる。
始めての魔法に感動しながら光の形のイメージを変える。
指先の光は魚の形に変わり、私の意思に従って空中を泳ぎ始めた。
私は魔法の扱いに確かな手応えを感じて眠りにつくのだった。
翌朝、私は医療ギルドへと向かった。
依頼をこなしてお金を稼ぐのだ。
医療ギルドのクエストボードに張り出された依頼書の多くは調合依頼だ。
薬草採取などもあると思っていたのだが、そい言った依頼の多くは冒険者ギルドへ行くらしい。
医療ギルドにあるのは扱いの難しい薬草の採取などばかりだ。
そう言った薬草は大体険しい場所にある事が多いらしく、正直戦闘力に自信がない私には厳しい。
出来れば街の近くで簡単な戦闘訓練をしたいものだ。
「あ、そうだ」
私は思いついた方法は可能かカウンターに居たサリナさんに確認すると、依頼を受ける事なく医療ギルドを出て行くのだった。
宿屋に向かう道すがら立ち寄った魔法具屋で購入した魔法の教本をアイテムボックスけら取り出すとつらつらと目を通す。
その結果、この世界の人々に比べ、私には魔力量以上に大きなアドバンテージがあるかもしれない。
神に貰った知識によると、そもそも魔力とは、神がこの世界を創った時に残った力のカケラらしい。
その力を操り世界を改変し、様々な事象を起こすのが魔法であり、魔法に必要な物が魔力とイメージと事象への理解である。
魔力とは当然、世界を改変して事象を発生させる為のエネルギーだ。
大きな改変=大きな魔法ほど多くの魔力が必要となる。
イメージとは、改変された事象を正確に描く力だ。
詠唱や儀式などは自己暗示によってイメージを強化する為のツールらしい。
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そして、理解。
例えば火を生み出す魔法を使った場合、この世界の人々は焚き火や暖炉の炎をイメージして魔法を使う。
そして火に対する理解は、触ると火傷をして物を燃やすことが出来、暗闇を照らす程度だろう。
しかし、私ならどうだ?
火とは有機物の燃焼と言う現象であり、酸素を二酸化炭素に変えると言った知識がある。
これにより、より少ない魔力で強力な火を使う事が出来るだろう。
更に、魔法の教本によるとこの世界の人々は魔法を体系化して理解しているらしい。
例えばファイアーボールやフレイムウォールは火魔法、エアショットやハリケーンは風魔法と言った具合だ。
確かに研究や教育には便利かもしれないが、そのせいで魔法の使い方が固定化されてしまっている様に思える。
魔法とはもっと自由に作って良いものなのに、特定の魔法しか使われなくなっているという事だ。
私は指先に体の中の魔力を集め、教本に書いてある光属性の初級魔法を使ってみる。
「“灯”」
すると、指先にビー玉くらいの光の玉が現れた。
その光の玉は私のイメージで明るさや大きさが変わる。
始めての魔法に感動しながら光の形のイメージを変える。
指先の光は魚の形に変わり、私の意思に従って空中を泳ぎ始めた。
私は魔法の扱いに確かな手応えを感じて眠りにつくのだった。
翌朝、私は医療ギルドへと向かった。
依頼をこなしてお金を稼ぐのだ。
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薬草採取などもあると思っていたのだが、そい言った依頼の多くは冒険者ギルドへ行くらしい。
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そう言った薬草は大体険しい場所にある事が多いらしく、正直戦闘力に自信がない私には厳しい。
出来れば街の近くで簡単な戦闘訓練をしたいものだ。
「あ、そうだ」
私は思いついた方法は可能かカウンターに居たサリナさんに確認すると、依頼を受ける事なく医療ギルドを出て行くのだった。
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