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第二部
19.女神と堕天使
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*誤字脱字訂正しました・・・*
********************************************
「それではリハーサルお願いしまーす」
出演者に向けた声が室内に飛び交った。カメラの点検、照明の最終チェック、音響効果、その他もろもろを有能な撮影チームが機敏な動きでこなしていく。その姿を部屋の片隅で眺めながら、今にも口から心臓が口から飛び出そうなのを必死で堪えた。自分の鼓動が耳の奥で聞こえてくる気がする・・・うう、緊張しすぎて気持ち悪いかも・・・
「じゃ、麗さん。よろしく頼むわね」
パッチン、と笹原さんがウィンクをして私の背中に活を入れるよう叩いた。思わず1、2歩たたらを踏む。不安と緊張に襲われて無数の視線が集中する中、私はのそのそとドレスを引きずらないように気をつけて、中央のベッドまで足を向けた。
深紅の手触りの良いベッドカバーの上に仰向けになる。両サイドのシースルーのカーテンはくくられている為、横からは私の下半身しか写らない。その為撮影で撮るのは真正面と、天井に付けられた小型のカメラ。アングルに気をつけなければいけないらしいけど、それはあまり考えずにリハーサルを行うと説明を受けた。
「リラックスして一番安らげる体勢でまずは寝てみてー」
男性のスタッフの声がかけられた。がちんこちんに固まった私は、とりあえず大の字から若干横向きに寝返りをうってみる。自然な体勢を心がけて目を瞑るけど・・・ダメだ!瞼が震える!というよりも、痙攣してしまって自然に目を閉じることすら難しい。寝たふりって何でこう意識してやると難しいの!?
「うーん、やっぱり仰向けで、両手は胸の下で組んでみようか」
プロデューサーの笹原さんの指示だろうか、さっきからアシスタントっぽい人が指示を出してくれる。ウィッグがずれないように気を配りながら、体勢を変えた。仰向けに寝そべり、両手を前で組む。その間もメイクさんがささっと髪の毛を直してくれたり、スタイリストさんがドレスの裾をきれいに整えてくれた。
深紅のベッドカバーに白は映える。はじめは白のシーツの上に私が横たわる予定だったらしいのを、笹原さんが急遽深紅に変更したそうだ。理由は私の衣装が白だったから。K君が全身黒を着て、私が白を着るならどっちかかぶった色ではなくて、もっと妖しい雰囲気が醸し出されるようにワインレッドはどうかと提案してくれたって、さっきちらりと窺った。白は清廉って感じだけど、深紅はどことなく妖しさが漂う。周りの色で妖艶さがもっと強調されればいいって事だろうか。
「リラックスして自然に寝ているように見せてね。ここではまだ彼が信じる純白で穢れのない聖女だから、寝顔は神聖さが欲しいの。儚げな少女の寝顔ってイメージでよろしく」
笹原さんの声が落ちてきた。
神聖さやら儚げな寝顔やら、ちょっと難易度が上がったんですけど!?ただリラックスして寝てるだけじゃなかったのか!難しい要求にイメージを膨らませようとしても、頭がどんどんこんがらがってきて。瞼も痙攣するし、手足も緊張してがちがちだ。そこでK君は室内に入ってきた。
「うわ、何この緊張感・・・こっちまで感染するんだけど」
低いアルトの声で何だか嫌そうに呟かれた。その声に反応して、周りのスタッフも「もうちょっとリラックスして」と便乗される。
「まあ、リハだしね。とりあえず流れだけでも演る?」
「ええ、そうしましょう。じゃ、よろしくね」
私の緊張が解かれる事がないまま、大まかな流れを演じることになってしまった。
◆ ◆ ◆
「う~ん・・・ダメだわ、ちょっと休憩しましょうか」
あまりの不自然さにリハーサルを二回撮ったところで笹原さんが溜息を零した。
私はといえば、演じる余裕なんてまるでない為、流れを追うだけで精一杯だった。表情とか雰囲気とか、まるで作る余裕がない。覚悟を決めたのに情けないけど、演技初心者の私には既にいっぱいいっぱいなんだよー!
迷惑をかけて申し訳なかったが、ここで休憩を提案してくれた笹原さんの申し出はありがたかった。気分転換をして気持ちを入れなおして来いってことね。落ち込む暇があるなら少しでも時間を無駄にするなという意味も掬い取って、小さくお礼を告げた。
そんな私を見かねてなのか、飄々としてマイペースなK君が私を近くの椅子に座らせた後、視線を合わせてきた。
「麗。大丈夫?」
緊張なんてまるでしていないように見えるK君が大物に見える・・・やっぱり芸能人なんだと改めて実感させられた。ヴァンパイア用の化粧を施され、開いた口の隙間からは鋭く尖った犬歯が覗く。それも不自然な長さじゃなくて、違和感がないところが素晴らしい。
黒い衣装を身に纏い、見目麗しくメイクをされた顔には不快感や苛立ちはなくって。少し思案にふけた後、K君は恐らく緊張で青ざめているであろう私の頬に手を添えた。
「うん。じゃ、まずは名前を決めようか」
「・・・は?名前?」
頷くことしか出来なかった私は、ようやく顔を上げて声を出せた。名前って一体何の名前の事を言っているのだろう。
「そうだね、純白で気高い女神のようって事で、ディアナとかどう?同じ月の女神繋がりならセレネとかもいいけど」
「え、待って名前って、何それ、役名?」
疑問符を浮かべた私ははたと気付く。
ああ、そうだった。そういえばこの役に名前なんてないんだ。だからK君演じる堕天使は"彼"で、私は"君"でしかなかったんだ。その事を思い出した私はK君の意図に気付いた。
「好きな名前でいいよ。何がいい?」
「・・・・・・じゃ、Diana(ディアナ)で」
ローマ神話に出てくる月の女神、ディアナの名前を借りるとは。恐れ多い気もするけど、女神にでもなりきらないと恥ずかしさがこみ上げてきて演技に集中できないかもしれない。名前をつけることで別人になりきる。それはいい案に思えた。
「じゃ、俺は堕天使だし、まあベタだけどルシファーでいっか」
人差し指を私の鎖骨から数cm下がった所にトン、と突きつけて、K君は言った。
「君はディアナ。僕が恋する唯一の相手だ。白く輝く気高い魂を僕の欲望で黒く染められてしまう、儚く可憐な乙女」
どこか芝居がかったような台詞を間近で目線を合わせて告げる。一人称が変わったことに私は気付いた。もうここから彼はAddiCtのKじゃなくて、堕天使のルシファーなんだと。
「羽を捥いで両手両足の骨を折って、どこにも離れられないように僕の傍に置いておきたい。見えない血の鎖で縛って、愛するたった一人の君を束縛したい。そんな黒い独占欲に塗れた僕は今夜、君を食らう」
ドクリ、と心臓が跳ねた。
真摯な眼差しで黒い欲望に溢れた愛を囁く。その真剣さと絡みつく視線にゾクリ、と背筋が震えた。どこか感覚が麻痺してきそう・・・まるで情熱的な愛の告白を聞かされている気分になってきた。
「狂気に満ちた僕の欲望を君は受け入れなかった。儚い聖女の君は気性の荒い本来の本性を覗かせる。少女から女に変わる瞬間は、ただ受身の従順な女性じゃなくて、捕食者の目で逆に僕を捕らえるんだ。艶やかに微笑んだ君は、僕に隠し持っていた牙を穿つ」
トン、と目の前のルシファーは自分の左の首筋を撫でた。白くて滑らかな首筋に視線が集中する。
「ねえ、ディアナ。君が愛する人は誰?」
まるで睦言を囁くようにルシファーの声が耳にこびり付く。掠れた声に色気が滲み、甘く疼く感情が沸きあがった。
「私の愛する人・・・」
――東条さん。
ううん、違う。それは"麗"が好きな人だ。今の私は麗じゃない。
ゆっくりとルシファーが手鏡を見せて、私の顔を映した。目の前に映る人物はいつも鏡で覗く顔とはまるで別人だ。黒くて長い漆黒の髪に青い瞳。いつもよりすっとした鼻筋に病的なまでに白い肌。逆に唇の赤さが異常なまでに艶かしい。目尻に長い付け睫毛をつけた瞳は可憐な少女の物よりも、扇情的で色気に満ちた大人の女性のようだった。
――これは私じゃない。
麗じゃない、まったくの別人。
「僕を東条さんに重ねて見ればいい。愛する人を今夜君が物にするんだ。君も同じく、僕と離れたくない為に。奪われるくらいなら自分が奪う気の強さを見せて・・・」
僕を惑わして?
ゆっくりと耳元から顔が離れ、ルシファーの顔が視界に映る。
そう、私はディアナ。
目の前の人物は、私が欲しくて仕方がなかった人。私が愛する黒き天使・・・
閉じた瞼をゆっくりと開けた瞬間。
耳奥で何かのスイッチが鳴った音が聞こえた気がした。
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「それではリハーサルお願いしまーす」
出演者に向けた声が室内に飛び交った。カメラの点検、照明の最終チェック、音響効果、その他もろもろを有能な撮影チームが機敏な動きでこなしていく。その姿を部屋の片隅で眺めながら、今にも口から心臓が口から飛び出そうなのを必死で堪えた。自分の鼓動が耳の奥で聞こえてくる気がする・・・うう、緊張しすぎて気持ち悪いかも・・・
「じゃ、麗さん。よろしく頼むわね」
パッチン、と笹原さんがウィンクをして私の背中に活を入れるよう叩いた。思わず1、2歩たたらを踏む。不安と緊張に襲われて無数の視線が集中する中、私はのそのそとドレスを引きずらないように気をつけて、中央のベッドまで足を向けた。
深紅の手触りの良いベッドカバーの上に仰向けになる。両サイドのシースルーのカーテンはくくられている為、横からは私の下半身しか写らない。その為撮影で撮るのは真正面と、天井に付けられた小型のカメラ。アングルに気をつけなければいけないらしいけど、それはあまり考えずにリハーサルを行うと説明を受けた。
「リラックスして一番安らげる体勢でまずは寝てみてー」
男性のスタッフの声がかけられた。がちんこちんに固まった私は、とりあえず大の字から若干横向きに寝返りをうってみる。自然な体勢を心がけて目を瞑るけど・・・ダメだ!瞼が震える!というよりも、痙攣してしまって自然に目を閉じることすら難しい。寝たふりって何でこう意識してやると難しいの!?
「うーん、やっぱり仰向けで、両手は胸の下で組んでみようか」
プロデューサーの笹原さんの指示だろうか、さっきからアシスタントっぽい人が指示を出してくれる。ウィッグがずれないように気を配りながら、体勢を変えた。仰向けに寝そべり、両手を前で組む。その間もメイクさんがささっと髪の毛を直してくれたり、スタイリストさんがドレスの裾をきれいに整えてくれた。
深紅のベッドカバーに白は映える。はじめは白のシーツの上に私が横たわる予定だったらしいのを、笹原さんが急遽深紅に変更したそうだ。理由は私の衣装が白だったから。K君が全身黒を着て、私が白を着るならどっちかかぶった色ではなくて、もっと妖しい雰囲気が醸し出されるようにワインレッドはどうかと提案してくれたって、さっきちらりと窺った。白は清廉って感じだけど、深紅はどことなく妖しさが漂う。周りの色で妖艶さがもっと強調されればいいって事だろうか。
「リラックスして自然に寝ているように見せてね。ここではまだ彼が信じる純白で穢れのない聖女だから、寝顔は神聖さが欲しいの。儚げな少女の寝顔ってイメージでよろしく」
笹原さんの声が落ちてきた。
神聖さやら儚げな寝顔やら、ちょっと難易度が上がったんですけど!?ただリラックスして寝てるだけじゃなかったのか!難しい要求にイメージを膨らませようとしても、頭がどんどんこんがらがってきて。瞼も痙攣するし、手足も緊張してがちがちだ。そこでK君は室内に入ってきた。
「うわ、何この緊張感・・・こっちまで感染するんだけど」
低いアルトの声で何だか嫌そうに呟かれた。その声に反応して、周りのスタッフも「もうちょっとリラックスして」と便乗される。
「まあ、リハだしね。とりあえず流れだけでも演る?」
「ええ、そうしましょう。じゃ、よろしくね」
私の緊張が解かれる事がないまま、大まかな流れを演じることになってしまった。
◆ ◆ ◆
「う~ん・・・ダメだわ、ちょっと休憩しましょうか」
あまりの不自然さにリハーサルを二回撮ったところで笹原さんが溜息を零した。
私はといえば、演じる余裕なんてまるでない為、流れを追うだけで精一杯だった。表情とか雰囲気とか、まるで作る余裕がない。覚悟を決めたのに情けないけど、演技初心者の私には既にいっぱいいっぱいなんだよー!
迷惑をかけて申し訳なかったが、ここで休憩を提案してくれた笹原さんの申し出はありがたかった。気分転換をして気持ちを入れなおして来いってことね。落ち込む暇があるなら少しでも時間を無駄にするなという意味も掬い取って、小さくお礼を告げた。
そんな私を見かねてなのか、飄々としてマイペースなK君が私を近くの椅子に座らせた後、視線を合わせてきた。
「麗。大丈夫?」
緊張なんてまるでしていないように見えるK君が大物に見える・・・やっぱり芸能人なんだと改めて実感させられた。ヴァンパイア用の化粧を施され、開いた口の隙間からは鋭く尖った犬歯が覗く。それも不自然な長さじゃなくて、違和感がないところが素晴らしい。
黒い衣装を身に纏い、見目麗しくメイクをされた顔には不快感や苛立ちはなくって。少し思案にふけた後、K君は恐らく緊張で青ざめているであろう私の頬に手を添えた。
「うん。じゃ、まずは名前を決めようか」
「・・・は?名前?」
頷くことしか出来なかった私は、ようやく顔を上げて声を出せた。名前って一体何の名前の事を言っているのだろう。
「そうだね、純白で気高い女神のようって事で、ディアナとかどう?同じ月の女神繋がりならセレネとかもいいけど」
「え、待って名前って、何それ、役名?」
疑問符を浮かべた私ははたと気付く。
ああ、そうだった。そういえばこの役に名前なんてないんだ。だからK君演じる堕天使は"彼"で、私は"君"でしかなかったんだ。その事を思い出した私はK君の意図に気付いた。
「好きな名前でいいよ。何がいい?」
「・・・・・・じゃ、Diana(ディアナ)で」
ローマ神話に出てくる月の女神、ディアナの名前を借りるとは。恐れ多い気もするけど、女神にでもなりきらないと恥ずかしさがこみ上げてきて演技に集中できないかもしれない。名前をつけることで別人になりきる。それはいい案に思えた。
「じゃ、俺は堕天使だし、まあベタだけどルシファーでいっか」
人差し指を私の鎖骨から数cm下がった所にトン、と突きつけて、K君は言った。
「君はディアナ。僕が恋する唯一の相手だ。白く輝く気高い魂を僕の欲望で黒く染められてしまう、儚く可憐な乙女」
どこか芝居がかったような台詞を間近で目線を合わせて告げる。一人称が変わったことに私は気付いた。もうここから彼はAddiCtのKじゃなくて、堕天使のルシファーなんだと。
「羽を捥いで両手両足の骨を折って、どこにも離れられないように僕の傍に置いておきたい。見えない血の鎖で縛って、愛するたった一人の君を束縛したい。そんな黒い独占欲に塗れた僕は今夜、君を食らう」
ドクリ、と心臓が跳ねた。
真摯な眼差しで黒い欲望に溢れた愛を囁く。その真剣さと絡みつく視線にゾクリ、と背筋が震えた。どこか感覚が麻痺してきそう・・・まるで情熱的な愛の告白を聞かされている気分になってきた。
「狂気に満ちた僕の欲望を君は受け入れなかった。儚い聖女の君は気性の荒い本来の本性を覗かせる。少女から女に変わる瞬間は、ただ受身の従順な女性じゃなくて、捕食者の目で逆に僕を捕らえるんだ。艶やかに微笑んだ君は、僕に隠し持っていた牙を穿つ」
トン、と目の前のルシファーは自分の左の首筋を撫でた。白くて滑らかな首筋に視線が集中する。
「ねえ、ディアナ。君が愛する人は誰?」
まるで睦言を囁くようにルシファーの声が耳にこびり付く。掠れた声に色気が滲み、甘く疼く感情が沸きあがった。
「私の愛する人・・・」
――東条さん。
ううん、違う。それは"麗"が好きな人だ。今の私は麗じゃない。
ゆっくりとルシファーが手鏡を見せて、私の顔を映した。目の前に映る人物はいつも鏡で覗く顔とはまるで別人だ。黒くて長い漆黒の髪に青い瞳。いつもよりすっとした鼻筋に病的なまでに白い肌。逆に唇の赤さが異常なまでに艶かしい。目尻に長い付け睫毛をつけた瞳は可憐な少女の物よりも、扇情的で色気に満ちた大人の女性のようだった。
――これは私じゃない。
麗じゃない、まったくの別人。
「僕を東条さんに重ねて見ればいい。愛する人を今夜君が物にするんだ。君も同じく、僕と離れたくない為に。奪われるくらいなら自分が奪う気の強さを見せて・・・」
僕を惑わして?
ゆっくりと耳元から顔が離れ、ルシファーの顔が視界に映る。
そう、私はディアナ。
目の前の人物は、私が欲しくて仕方がなかった人。私が愛する黒き天使・・・
閉じた瞼をゆっくりと開けた瞬間。
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