笑うそして泣く

いつものような朝だった
しかしいつもとは違い身体がだるい
頭を触っても別段あついというわけではない
ああそうか昨日飲み過ぎたのか
そう思ってふと気づく
隣の婦人は誰だろう
その婦人は滑らかな身体つきと胸の谷間の陰影がはっきりとした美しい人だった
僕は慌てずしっかりと昨日のことを確認しようとした矢先
「あら、もう起きたの」
と寝ぼけ眼で僕の足に絡みついてくる
ここは単刀直入にいわないといけない気がして
「昨晩の失態どうぞお忘れくください」
んん、なんだ違和感だぞ
僕は一体、今なんと言ったんだ
昨晩の失敗だと、いやいやいや
そもそも覚えてないんだぞ
そうやっていうほうが怪しいじゃないか
やったやったやってしまった
「昨晩?」
婦人はキョトンとしていた
「あらあら、まさか…ふふしませんよ
そんなことあなたが怖がるから」
そういってスルリと婦人は僕の内股に手をおいてゆっくりと撫でた
そこから羞恥が駆け巡る
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