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記念SS
クリスマスの夜に
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コミック発売記念SS
青神先生への全幅の信頼と尊敬と感謝を寄せて。
☆☆☆☆☆☆
「ねぇ、カイル、王宮のクリスマスツリーってきれいなんでしょう?」
カイルと秘密の魔法レッスンを始めてしばらく経ったころのことだった。
私は寒くなってきた空気を感じてタイムリーな話題をカイルに話した。
この世界にも前世の世界と同じようなクリスマスが存在する。但し、お祝いするのは初代王様誕生日だけど。だから、クリスマスはカイルのご先祖様をたたえる日でもあるのだ。
実はパパさんとママさんは私が盲目であることを考慮してくれて、貴族としての公式行事の参加は殆どしていなかった。それでも、王宮での出来事は耳に入ってくる。
「そうだよ。すっごい大きくてキラキラしてるんだよ!!」
カイルが声を弾ませて答える。その様子には楽しみにしていることが溢れている。
「そうなのね。見てみたいなぁ」
私は前世で体調の良い時にたった一度だけ見たテーマパークの大きな大きなクリスマスツリーを思い浮かべる。
「あっ、ごめん。アリシアは見えないのに……」
カイルがしゅんとした声を出す。このごろのカイルは私に気を使いすぎるのだ。私としてはただ興味があるだけなのに。私は笑顔でカイルのほうを向いた。
「全然大丈夫だよ。前にも言ったでしょう? 確かに見えないことは残念だけど結構楽しいんだから!」
「⋯うん」
「ほら! 立ってカイル! 魔法の練習を続けましょう!」
そういって私は立ち上がるとカイルに手を差し出した。
「カイル?」
しばらく手を掴むことのないカイルに再度声をかける。
「ん……ああ、ありがとう」
なんとなく上の空のカイルを不思議に思いつつ私達はその日の練習を終えた。
そして、カイルが帰る時に突然私の手を掴んだ。
「アリシア!! クリスマスの日楽しみにしてて!!」
私はビックリしたけれど、いつも贈り合っているプレゼントのことだと頷いた。
「ええ、カイルも楽しみにしててね! 今年はカイルの好きな物だよ!」
そうして、私達はいつものように別れたのだった。
クリスマス当日。
パパさんとママさんは王宮の行事に出席するために出かけて行った。これは毎年のことで私はクリスマスの夜はいつも一人だった。もちろんケイト達はいるけれど、いつも過保護の両親に囲まれていると一人は寂しいと感じてしまう。
「ケイト、お休みなさい」
「お休みなさいませ、お嬢様」
この日は早めにベットに入ることにした私はそのまま目を閉じた。
トントン トントン
「……ん」
トントン トントン
「ん?」
トントン トントン
確かに窓を叩く音がする。私はそっとベッドから降りると窓の方に歩いていった。
「だ、誰?」
すると外から小さな声が聞こえてきた。
「僕だよ」
「え? カイル?」
「ああ、アリシア、窓の鍵は開けられる?」
私は慌てて窓に近寄るとカーテンに手を掛けた。
えっと、窓の鍵は確かこの辺り……
私は窓の鍵がある位置を手探りで探す。
「あった!」
そして、突き出ている突起を手前に倒した。
「開いたわ」
窓の外のバルコニーからカイルが小さくお礼を言う。
ヒューと冷たい空気が窓が開いたことを教えてくれる。
「アリシア、危ないから三歩後ろに下がってくれるかい?」
私はカイルに言われるまま後ろに下がる。
するとよいしょよいしょと掛け声を掛けながらカイルが部屋に入ってきたようだ。
「どうしたの? 何か持っているの?」
重そうな声に私は手を伸ばした。するとその手をガシッとカイルが掴む。
「メリークリスマス。アリシア」
「? メリークリスマス」
私は突然の言葉に首を傾げる。
「でも、どうして窓から? 明日会う約束よね?」
「うん! だけど、君にキラキラを届けにきたよ!!」
「え?」
「ほら! 手を貸して」
カイルに引かれるまま歩くと何かに触れるのを感じた。
「これは?」
私は手に触れたものを上から下まで撫で回す。特殊な突起が五つもあるスベスベした肌触りの物だった。
「???」
「ジャジャーン!! これが王宮のツリーのスターだよ」
「え? スター? スターってあのツリーのテッペンに取り付けるって聞いたことがあるあのスター?」
「そうだよ! そのスターを持ってきたよー!」
カイルがどうだ!という声で私の肩に手を乗せた。嬉しそうなカイルには悪いが初めに出たのは心配な言葉だった。
「大丈夫なの?」
「もちろんだよ! 僕はこう見えても王子なんだ! これくらい全然平気さ!」
確かに王族のご先祖様だもんね。王子であるカイルは好きにできるのかな? 一先ず大丈夫ということで私はほうっと息を吐いた。
「ビックリしちゃった。よかった。もう少し触ってもいい?」
「もちろんだよ。ほらこのとんがっているところがスターの形なんだよ」
カイルはそう言って私の手をもう一度スターに触らせてくれる。私は安心してもう一度スターを撫で回す。これがスターなのね。キラキラしてるのかな?
「キラキラって光ってるの?」
「ああ、発光魔法が掛かっててほんのりと光る感じだよ。上手く説明できなくてごめんよ」
「ううん、私、初めてスターに触ったわ! 嬉しい!!」
「本当!! 良かった。アリシアにキラキラを触らせてあげたかったんだ!」
「ありがとう、カイル。でも、結構大きいのね。持ってくるの大変だった?」
「それはね! でも、見た目ほど重くないのさ。中は空っぽなんだ。それに魔法も使ったから平気さ。アリシアの部屋のバルコニーに持ち上げるのだって大したことないよ」
「そうよ! どうして窓から入ってきたの?」
「それはサプライズだもん。驚いた?」
「うん! とっても驚いたわ」
「へへへ、上手く行ったな」
得意げなカイルに私も笑顔が溢れる。
「ありがとう。カイル」
それから私達はクリスマスのこと、スターのこと、王宮の行事のことを夜遅くまで話した。いつも一人のクリスマスがカイルと一緒にいるだけでこんなにも楽しい。私達はそのままソファてお互いにもたれかかって眠った。
その日に見たのは前世のサンタクロースのソリに乗った夢。夢の中まで幸せだ。
最高に楽しいクリスマスの夜。
顔を綻ばせながら繋いだ手は朝までずっとそのままだった。
ただし、
後日聞いたところでは、あの日スターの紛失と第五王子の失踪で王宮は大騒ぎとなっていたらしい。カイルの大丈夫は全然大丈夫じゃなかったのだ。
カイルが誘拐されたと捜索隊に加わっていたパパさんが私の部屋で眠っているカイルを見つけてなんとか事件にならずに済んだがその後が大変だった。
カイルはかなり怒られたらしい。私も夜中にカイルとはいえ男の子を入れてはいけないと叱られた。
そして、その日の悪戯を重要視した国王様とパパさんが、本格的な教育時期を早めたのは言うまでもないことだった。
それでも、あのウキウキドキドキしたクリスマスの夜は私にとって最高の思い出となっている。
青神先生への全幅の信頼と尊敬と感謝を寄せて。
☆☆☆☆☆☆
「ねぇ、カイル、王宮のクリスマスツリーってきれいなんでしょう?」
カイルと秘密の魔法レッスンを始めてしばらく経ったころのことだった。
私は寒くなってきた空気を感じてタイムリーな話題をカイルに話した。
この世界にも前世の世界と同じようなクリスマスが存在する。但し、お祝いするのは初代王様誕生日だけど。だから、クリスマスはカイルのご先祖様をたたえる日でもあるのだ。
実はパパさんとママさんは私が盲目であることを考慮してくれて、貴族としての公式行事の参加は殆どしていなかった。それでも、王宮での出来事は耳に入ってくる。
「そうだよ。すっごい大きくてキラキラしてるんだよ!!」
カイルが声を弾ませて答える。その様子には楽しみにしていることが溢れている。
「そうなのね。見てみたいなぁ」
私は前世で体調の良い時にたった一度だけ見たテーマパークの大きな大きなクリスマスツリーを思い浮かべる。
「あっ、ごめん。アリシアは見えないのに……」
カイルがしゅんとした声を出す。このごろのカイルは私に気を使いすぎるのだ。私としてはただ興味があるだけなのに。私は笑顔でカイルのほうを向いた。
「全然大丈夫だよ。前にも言ったでしょう? 確かに見えないことは残念だけど結構楽しいんだから!」
「⋯うん」
「ほら! 立ってカイル! 魔法の練習を続けましょう!」
そういって私は立ち上がるとカイルに手を差し出した。
「カイル?」
しばらく手を掴むことのないカイルに再度声をかける。
「ん……ああ、ありがとう」
なんとなく上の空のカイルを不思議に思いつつ私達はその日の練習を終えた。
そして、カイルが帰る時に突然私の手を掴んだ。
「アリシア!! クリスマスの日楽しみにしてて!!」
私はビックリしたけれど、いつも贈り合っているプレゼントのことだと頷いた。
「ええ、カイルも楽しみにしててね! 今年はカイルの好きな物だよ!」
そうして、私達はいつものように別れたのだった。
クリスマス当日。
パパさんとママさんは王宮の行事に出席するために出かけて行った。これは毎年のことで私はクリスマスの夜はいつも一人だった。もちろんケイト達はいるけれど、いつも過保護の両親に囲まれていると一人は寂しいと感じてしまう。
「ケイト、お休みなさい」
「お休みなさいませ、お嬢様」
この日は早めにベットに入ることにした私はそのまま目を閉じた。
トントン トントン
「……ん」
トントン トントン
「ん?」
トントン トントン
確かに窓を叩く音がする。私はそっとベッドから降りると窓の方に歩いていった。
「だ、誰?」
すると外から小さな声が聞こえてきた。
「僕だよ」
「え? カイル?」
「ああ、アリシア、窓の鍵は開けられる?」
私は慌てて窓に近寄るとカーテンに手を掛けた。
えっと、窓の鍵は確かこの辺り……
私は窓の鍵がある位置を手探りで探す。
「あった!」
そして、突き出ている突起を手前に倒した。
「開いたわ」
窓の外のバルコニーからカイルが小さくお礼を言う。
ヒューと冷たい空気が窓が開いたことを教えてくれる。
「アリシア、危ないから三歩後ろに下がってくれるかい?」
私はカイルに言われるまま後ろに下がる。
するとよいしょよいしょと掛け声を掛けながらカイルが部屋に入ってきたようだ。
「どうしたの? 何か持っているの?」
重そうな声に私は手を伸ばした。するとその手をガシッとカイルが掴む。
「メリークリスマス。アリシア」
「? メリークリスマス」
私は突然の言葉に首を傾げる。
「でも、どうして窓から? 明日会う約束よね?」
「うん! だけど、君にキラキラを届けにきたよ!!」
「え?」
「ほら! 手を貸して」
カイルに引かれるまま歩くと何かに触れるのを感じた。
「これは?」
私は手に触れたものを上から下まで撫で回す。特殊な突起が五つもあるスベスベした肌触りの物だった。
「???」
「ジャジャーン!! これが王宮のツリーのスターだよ」
「え? スター? スターってあのツリーのテッペンに取り付けるって聞いたことがあるあのスター?」
「そうだよ! そのスターを持ってきたよー!」
カイルがどうだ!という声で私の肩に手を乗せた。嬉しそうなカイルには悪いが初めに出たのは心配な言葉だった。
「大丈夫なの?」
「もちろんだよ! 僕はこう見えても王子なんだ! これくらい全然平気さ!」
確かに王族のご先祖様だもんね。王子であるカイルは好きにできるのかな? 一先ず大丈夫ということで私はほうっと息を吐いた。
「ビックリしちゃった。よかった。もう少し触ってもいい?」
「もちろんだよ。ほらこのとんがっているところがスターの形なんだよ」
カイルはそう言って私の手をもう一度スターに触らせてくれる。私は安心してもう一度スターを撫で回す。これがスターなのね。キラキラしてるのかな?
「キラキラって光ってるの?」
「ああ、発光魔法が掛かっててほんのりと光る感じだよ。上手く説明できなくてごめんよ」
「ううん、私、初めてスターに触ったわ! 嬉しい!!」
「本当!! 良かった。アリシアにキラキラを触らせてあげたかったんだ!」
「ありがとう、カイル。でも、結構大きいのね。持ってくるの大変だった?」
「それはね! でも、見た目ほど重くないのさ。中は空っぽなんだ。それに魔法も使ったから平気さ。アリシアの部屋のバルコニーに持ち上げるのだって大したことないよ」
「そうよ! どうして窓から入ってきたの?」
「それはサプライズだもん。驚いた?」
「うん! とっても驚いたわ」
「へへへ、上手く行ったな」
得意げなカイルに私も笑顔が溢れる。
「ありがとう。カイル」
それから私達はクリスマスのこと、スターのこと、王宮の行事のことを夜遅くまで話した。いつも一人のクリスマスがカイルと一緒にいるだけでこんなにも楽しい。私達はそのままソファてお互いにもたれかかって眠った。
その日に見たのは前世のサンタクロースのソリに乗った夢。夢の中まで幸せだ。
最高に楽しいクリスマスの夜。
顔を綻ばせながら繋いだ手は朝までずっとそのままだった。
ただし、
後日聞いたところでは、あの日スターの紛失と第五王子の失踪で王宮は大騒ぎとなっていたらしい。カイルの大丈夫は全然大丈夫じゃなかったのだ。
カイルが誘拐されたと捜索隊に加わっていたパパさんが私の部屋で眠っているカイルを見つけてなんとか事件にならずに済んだがその後が大変だった。
カイルはかなり怒られたらしい。私も夜中にカイルとはいえ男の子を入れてはいけないと叱られた。
そして、その日の悪戯を重要視した国王様とパパさんが、本格的な教育時期を早めたのは言うまでもないことだった。
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