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第1章 悪役令嬢の帰還
17、わたくし、喧嘩を売られました
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「それではアッカルド王国王太子クローディア殿下の入場でございます。」
ザワザワとしていた会場が一瞬静かになったのを確認してバーナードがパーティ会場の扉を開くよう指示を出した。
ゆっくりと開かれた扉からカツンとヒールの音が響いて王太子クローディアが会場に現れた。すると一斉に拍手が起こり歓声に包まれた。
クローディアは体の線に沿ったブルーグリーンのドレスを着こなし、自信に満ちた青い瞳で真っ直ぐに前を見据えてゆっくりと会場の奥、一段高くなっている席に向かって歩いた。
そのオーラは思わず跪きたくなる程だ。実際に若い貴族は膝をつき、憧憬の瞳でクローディアを見つめていた。
クローディアは一段高くなっている場所で一旦振り返りその凛としたオーラのまま軽く礼を取って顔を上げた。そして、自分を見つめる多くの顔を一通り見つめるとその雰囲気を一気に緩めてにっこりと微笑んだ。その途端、会場は熱気に包まれた。紳士、淑女が集う中所々から王太子殿下おめでとうございますという声が響き、会場が拍手に包まれた。
クローディアは少し手を挙げて拍手と歓声をなだめると挨拶を始めた。
「皆さん、今日はわたくしの祝いの席に来てくれてありがとう。わたくしは大変嬉しく思います。来賓の皆様、お越し頂きありがとうございます。
わたくしは、この場で王太子としての誓いを、、、」
パン
クローディアが挨拶をしている途中、クローディアの背後からそれを邪魔するように手が叩かれた。クローディアの背後にはローレンスだけがいる。
パン、パン、パン
「黙れ、クローディア。」
ローレンスの低い声が会場に響く。
クローディアは後ろを振り返り、ローレンスをキッと睨んだ。
「何か?ローレンス王。」
「何かも何もない。皆の者、私はここで宣言する。」
ローレンスの声が会場に行き渡る。
「アッカルド法に則って『王太子選抜審査』を行う!!」
その声に会場からザワザワとした声がし始めた。
「王太子選抜審査?」
「なんだそれは?」
「そんな法律は存在したか?」
「いや、私も初めて聞いたな。」
会場の騒然とした空気にニヤリと笑うとローレンスはクローディアにさも悔しかろうという目線を送った。クローディアは平然とその視線を受け、再びスッと前を向いて会場を見据えた。
「カーティス、説明を!!」
「はい、ローレンス王。」
そう言ってカーティスは一歩前に出て『王太子選抜審査』についての説明を始めた。
「この『王太子選抜審査』とは王位継承権三位以内のものが王太子として名乗りを上げると現王太子とその者が公平な審査を受けどちらが相応しいかを判定するものです。審査は公平を期すために第三国の王族方三名によって行われます。」
そう言ってカーティスは三人の人物を壇上に上げた。
「今回、特別にお願いしてセドア共和国王太子ベルンハルト殿下、マキオラ王国王女シャルロッテ殿下、そしてシダール王国王子ビクトル殿下にご了承頂きました。お三人には、これから十日間掛けて行われる審査に参加して頂きます。」
その後を取ってローレンスは会場に合図を送ると扉が開かれて二人の人物が入場してきた。それはリカルドとその母マチルダだった。
「マチルダ王女、、、ではあれはリカルド殿下か、、。」
「お二人とも王位継承権三位以内だな。どちらが審査を受けられるのだ?」
ザワザワし始めた会場を無視する様に二人は壇上に上がりローレンス王にだけ礼をとった。クローディアには憎々しげな視線を送っただけだった。
「叔母上、リカルド、よく来てくれた。」
「ローレンス王がお呼びとあれば直ぐに参りますわ。その負け犬っと申し訳ありません。キズモノ?あら、どうしましょう。その方の呼び名が下品な物しか思い浮かびませんわ。」
マチルダはそう言って楽しそうに笑った。
「まあ、よい。では、リカルド、皆の前で宣言せよ。」
ローレンスから言われたリカルドはまだ少し高い声で開始に向けて大声を上げた。
「私は王位継承順位三位のリカルド・バラデュールだ。クローディア王太子に異議を申し立てる!!王太子に相応しいのは私だ!!」
十二歳のリカルドの声は震えていたが決められたセリフを言い終わると直ぐに母親の元に駆け寄りその背に隠れた。
クローディアはこの茶番を冷めた瞳で見つめていた。
(この母の背に隠れる様な子と争えというの?このわたくしに?バカバカしいにも程があるわ。)
「こ、これで宣言はなった!!これより十日間王太子選抜審査に入る!!それまで披露目のパーティは延期だ!!」
ローレンスの宣言によって会場は騒然となったが騎士たちによって扉は開かれて招待客は、次々と外に出された。
その中には外国からの来賓やフィールディング公爵夫妻も含まれておりクローディアは壇上からバーナードやダルトリーに目配せしてフォローを命じた。
「それで?どうなさるの?」
誰もいなくなった会場を見回してクローディアはカーティスとローレンスを睥睨した。その場に残ったのは当事者のクローディア、リカルドとローレンスとマチルダ、そして三人の審査員とそれぞれの側近だった。
クローディアは周りを見回してから再度ローレンスに確認した。
「招待客も含めてここまで大事にしたのです。この先のプランも当然あるのですわよね?」
「あ、当たり前だ!!カーティス!」
クローディアは相変わらず困ったことがあるとカーティスを呼ぶローレンスに痛い頭を更に抑えた。
そして、それを嬉しそうに当然という顔でしゃしゃり出てくるカーティスにも呆れてしまった。
(本当にここは時間が止まったままね。)
「えー、それではこれからの事を説明させていただきます。」
カーティスの説明ではアッカルド王国の三権の長である政治、経済、司法の長から過去に解決済みの問題を一つずつ取り上げてもらい、実際の解決方法とは別の方法を提示するというものだった。
過去にあった事なので他国の三人が今知ったところで問題はないが別の解決方法を見つけるのはかなり難しいというものだった。その解決方法の正当性や効率性などの観点から三人が審査して二人以上が評価した方が王太子に相応しいと判断される。
「それではリカルドが不利ですわ!!」
マチルダが血相を変えて叫んだ。
「だってリカルドはまだ十二歳ですのよ!無理ですわ!!話が違うじゃないの!!ローレンス!!」
叫ぶマチルダに審査員の三人は顔を見合わせて苦笑いをしていた。そんな子供に王太子になるよう言ったのはお前だという顔だった。クローディアはその様子を確認するとまずこの叔母に踊ってもらわなければと考えた。
実を言うとこの流れは昨日の時点でバーナードから報告を受けていた。本当に実行するとは思ってもみなかったが、何とか有利に運べる様にするにはマチルダが鍵だった。
叔母は昔から感情的で利己的でズルかった。ローレンスの婚約者だった時はさもクローディアを一番可愛がっているの私という顔をしていたのに、冷遇され始めると真っ先にサオリの後見人に名乗りをあげたのだ。クローディアの中でやはりこの叔母も制裁リストに載せようと思っていたくらいだ。その叔母を挑発して踊らせるのは簡単だ。
「まぁ、それではマチルダ叔母様が王太子に立候補なさればいいのよ?だって叔母様も王位継承権二位ではありませんか!この審査を受ける資格はございます。なんなら、リカルドと二人一緒でもわたくしは構わなくてよ?」
クローディアは手を口元に当ててホホホッと笑った。そのクローディアを見て感情を抑えられない叔母はカーティスが止めるのも聞かずに啖呵を切った。
「まぁ!!なんて言い草なの!!あんなに可愛がってあげたのに!!!恩知らずな子ね!!わかったわよ!!わたくしとリカルドは一緒にこの審査を受けますわ!!それでいいでしょう!!」
そのマチルダを見てカーティスが顔色をなくしているのでやはりバーナードの読み通り、リカルドの未熟さを押し出して肝いりの専門家を補佐につける予定だったのだろう。それがマチルダが手を挙げてしまったので専門家をつけることが出来なくなったのだ。
(これで少しはやり易くなったわね。)
クローディアは三権と言ってもローレンスが出すお題はリカルド達に有利なものになるだろうと考えていた。だから、司法と経済のお題は落とせないのだ。
復讐のためにも後二年は王太子の地位にいなければならないし、それは国民の為でもあった。
(負ける訳にはいかないのよ!)
クローディアはキッと顔を上げて姿勢を正して話を続けた。
ザワザワとしていた会場が一瞬静かになったのを確認してバーナードがパーティ会場の扉を開くよう指示を出した。
ゆっくりと開かれた扉からカツンとヒールの音が響いて王太子クローディアが会場に現れた。すると一斉に拍手が起こり歓声に包まれた。
クローディアは体の線に沿ったブルーグリーンのドレスを着こなし、自信に満ちた青い瞳で真っ直ぐに前を見据えてゆっくりと会場の奥、一段高くなっている席に向かって歩いた。
そのオーラは思わず跪きたくなる程だ。実際に若い貴族は膝をつき、憧憬の瞳でクローディアを見つめていた。
クローディアは一段高くなっている場所で一旦振り返りその凛としたオーラのまま軽く礼を取って顔を上げた。そして、自分を見つめる多くの顔を一通り見つめるとその雰囲気を一気に緩めてにっこりと微笑んだ。その途端、会場は熱気に包まれた。紳士、淑女が集う中所々から王太子殿下おめでとうございますという声が響き、会場が拍手に包まれた。
クローディアは少し手を挙げて拍手と歓声をなだめると挨拶を始めた。
「皆さん、今日はわたくしの祝いの席に来てくれてありがとう。わたくしは大変嬉しく思います。来賓の皆様、お越し頂きありがとうございます。
わたくしは、この場で王太子としての誓いを、、、」
パン
クローディアが挨拶をしている途中、クローディアの背後からそれを邪魔するように手が叩かれた。クローディアの背後にはローレンスだけがいる。
パン、パン、パン
「黙れ、クローディア。」
ローレンスの低い声が会場に響く。
クローディアは後ろを振り返り、ローレンスをキッと睨んだ。
「何か?ローレンス王。」
「何かも何もない。皆の者、私はここで宣言する。」
ローレンスの声が会場に行き渡る。
「アッカルド法に則って『王太子選抜審査』を行う!!」
その声に会場からザワザワとした声がし始めた。
「王太子選抜審査?」
「なんだそれは?」
「そんな法律は存在したか?」
「いや、私も初めて聞いたな。」
会場の騒然とした空気にニヤリと笑うとローレンスはクローディアにさも悔しかろうという目線を送った。クローディアは平然とその視線を受け、再びスッと前を向いて会場を見据えた。
「カーティス、説明を!!」
「はい、ローレンス王。」
そう言ってカーティスは一歩前に出て『王太子選抜審査』についての説明を始めた。
「この『王太子選抜審査』とは王位継承権三位以内のものが王太子として名乗りを上げると現王太子とその者が公平な審査を受けどちらが相応しいかを判定するものです。審査は公平を期すために第三国の王族方三名によって行われます。」
そう言ってカーティスは三人の人物を壇上に上げた。
「今回、特別にお願いしてセドア共和国王太子ベルンハルト殿下、マキオラ王国王女シャルロッテ殿下、そしてシダール王国王子ビクトル殿下にご了承頂きました。お三人には、これから十日間掛けて行われる審査に参加して頂きます。」
その後を取ってローレンスは会場に合図を送ると扉が開かれて二人の人物が入場してきた。それはリカルドとその母マチルダだった。
「マチルダ王女、、、ではあれはリカルド殿下か、、。」
「お二人とも王位継承権三位以内だな。どちらが審査を受けられるのだ?」
ザワザワし始めた会場を無視する様に二人は壇上に上がりローレンス王にだけ礼をとった。クローディアには憎々しげな視線を送っただけだった。
「叔母上、リカルド、よく来てくれた。」
「ローレンス王がお呼びとあれば直ぐに参りますわ。その負け犬っと申し訳ありません。キズモノ?あら、どうしましょう。その方の呼び名が下品な物しか思い浮かびませんわ。」
マチルダはそう言って楽しそうに笑った。
「まあ、よい。では、リカルド、皆の前で宣言せよ。」
ローレンスから言われたリカルドはまだ少し高い声で開始に向けて大声を上げた。
「私は王位継承順位三位のリカルド・バラデュールだ。クローディア王太子に異議を申し立てる!!王太子に相応しいのは私だ!!」
十二歳のリカルドの声は震えていたが決められたセリフを言い終わると直ぐに母親の元に駆け寄りその背に隠れた。
クローディアはこの茶番を冷めた瞳で見つめていた。
(この母の背に隠れる様な子と争えというの?このわたくしに?バカバカしいにも程があるわ。)
「こ、これで宣言はなった!!これより十日間王太子選抜審査に入る!!それまで披露目のパーティは延期だ!!」
ローレンスの宣言によって会場は騒然となったが騎士たちによって扉は開かれて招待客は、次々と外に出された。
その中には外国からの来賓やフィールディング公爵夫妻も含まれておりクローディアは壇上からバーナードやダルトリーに目配せしてフォローを命じた。
「それで?どうなさるの?」
誰もいなくなった会場を見回してクローディアはカーティスとローレンスを睥睨した。その場に残ったのは当事者のクローディア、リカルドとローレンスとマチルダ、そして三人の審査員とそれぞれの側近だった。
クローディアは周りを見回してから再度ローレンスに確認した。
「招待客も含めてここまで大事にしたのです。この先のプランも当然あるのですわよね?」
「あ、当たり前だ!!カーティス!」
クローディアは相変わらず困ったことがあるとカーティスを呼ぶローレンスに痛い頭を更に抑えた。
そして、それを嬉しそうに当然という顔でしゃしゃり出てくるカーティスにも呆れてしまった。
(本当にここは時間が止まったままね。)
「えー、それではこれからの事を説明させていただきます。」
カーティスの説明ではアッカルド王国の三権の長である政治、経済、司法の長から過去に解決済みの問題を一つずつ取り上げてもらい、実際の解決方法とは別の方法を提示するというものだった。
過去にあった事なので他国の三人が今知ったところで問題はないが別の解決方法を見つけるのはかなり難しいというものだった。その解決方法の正当性や効率性などの観点から三人が審査して二人以上が評価した方が王太子に相応しいと判断される。
「それではリカルドが不利ですわ!!」
マチルダが血相を変えて叫んだ。
「だってリカルドはまだ十二歳ですのよ!無理ですわ!!話が違うじゃないの!!ローレンス!!」
叫ぶマチルダに審査員の三人は顔を見合わせて苦笑いをしていた。そんな子供に王太子になるよう言ったのはお前だという顔だった。クローディアはその様子を確認するとまずこの叔母に踊ってもらわなければと考えた。
実を言うとこの流れは昨日の時点でバーナードから報告を受けていた。本当に実行するとは思ってもみなかったが、何とか有利に運べる様にするにはマチルダが鍵だった。
叔母は昔から感情的で利己的でズルかった。ローレンスの婚約者だった時はさもクローディアを一番可愛がっているの私という顔をしていたのに、冷遇され始めると真っ先にサオリの後見人に名乗りをあげたのだ。クローディアの中でやはりこの叔母も制裁リストに載せようと思っていたくらいだ。その叔母を挑発して踊らせるのは簡単だ。
「まぁ、それではマチルダ叔母様が王太子に立候補なさればいいのよ?だって叔母様も王位継承権二位ではありませんか!この審査を受ける資格はございます。なんなら、リカルドと二人一緒でもわたくしは構わなくてよ?」
クローディアは手を口元に当ててホホホッと笑った。そのクローディアを見て感情を抑えられない叔母はカーティスが止めるのも聞かずに啖呵を切った。
「まぁ!!なんて言い草なの!!あんなに可愛がってあげたのに!!!恩知らずな子ね!!わかったわよ!!わたくしとリカルドは一緒にこの審査を受けますわ!!それでいいでしょう!!」
そのマチルダを見てカーティスが顔色をなくしているのでやはりバーナードの読み通り、リカルドの未熟さを押し出して肝いりの専門家を補佐につける予定だったのだろう。それがマチルダが手を挙げてしまったので専門家をつけることが出来なくなったのだ。
(これで少しはやり易くなったわね。)
クローディアは三権と言ってもローレンスが出すお題はリカルド達に有利なものになるだろうと考えていた。だから、司法と経済のお題は落とせないのだ。
復讐のためにも後二年は王太子の地位にいなければならないし、それは国民の為でもあった。
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