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第1章 悪役令嬢の帰還
6、わたくし、味方が増えました
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王太子としての認められたクローディアはバーナードと合流して当座の部屋に案内された。
「バーナード、貴方よく部屋なんか用意できたわね。先程の話だと皆さんわたくしが直ぐに帰ると思っていたみたいだもの。」
クローディアがそういうとバーナードは少し得意げに微笑んだ。
「それはその蛇の道は蛇というじゃありませんか?私もクローディア様にお伴して数え切れないくらい此処には通っておりました。一人や二人や三人や、、、弱み位はいくらでも握っております。」
そう言ってバーナードは広めの客室にクローディアを案内したのだった。
「ふふふ、頼もしいわね。」
クローディアが部屋からの景色を見る為にバルコニーに向かいながらもバーナードに話しかけた。
「ところで、貴方から見た此処は変わっていて?バーナード。」
「そうですね。ヒューバード王の元一枚岩のようだった側近方は皆王宮を去ったようです。今残っているのはその方達の子供達で使える者は少なそうです。」
「、、、そう。」
「使用人の中には今の体制に不満を持つものも多くいるようです。なんでも新しい側近の方々は自分達がこの国を救ったくらいに思って威張り散らしているようです。」
「救う?何から?」
クローディアが不思議そうに聞き返すとバーナードが気まずそうに答えた。
「それはもちろん!クローディア様からです。」
「わたくし?」
「はい、この十年でかなり事実が曲げられてしまっておりまして、なんでもクローディア様が嫉妬に狂って国を滅ぼそうとしていたところをローレンス様以下の若者が寸前に追放したという事になっているようです。」
それを聞いてクローディアは呆れたようにため息をついた。
「全くしようがないわね。そんなバカみたいな嘘で国民を騙すなんて本当にどうかしているわ。
わたくしが帰った事にはどうかしら?何か噂はあって?」
「はい、少し前から噂はあったようです。まぁ使用人であっても王位継承順位くらいは知っているものも多いですし、大体クローディア様が図々しいと言う者とローレンス王が不甲斐ないと言う者で半々ですね。まぁ、少し例外もおりましたが。」
クローディアは窓から懐かしい庭園などを見下ろして一旦深呼吸するとくるりと振り返ってバーナードを見つめた。
「そう、わたくしは図々しいのね。何も無理矢理ここに来た訳でもここを去った訳でもないのに。やっぱり使用人も救いようがないものも多そうね。バーナード、貴方は明日から使用人の制裁リストを作りなさい。良いわね。」
「はい。あとあの、、、例外もありまして、、。」
「例外?」
「はい。少しお待ちください。」
バーナードはそういうと一旦部屋を出て行った。クローディアはなにかしら?と思っているとノックと共に戻ってきてクローディアに向かって礼をすると部屋のドアを開けた。するとそのドアから見知った顔が三人次々と入室して頭を下げて膝をついたのだ。
「クレア、ドリス、エレン、、、。」
思わず三人に抱きつこうとしたクローディアはグッと我慢して、三人からの言葉を待った。
「クローディア様!!!!お待ちしておりました!!」
「クローディア様!!お、お美しくなられて、、、、。」
「お、お嬢様、、、、。」
この三人はクローディアがこの王宮に滞在する時にいつもクローディアの担当になっていた者達でクローディアがローレンスから蔑ろにされてからは誰もやりたがらないにも関わらず変わらずにクローディアの世話をしてくれたのだ。
(ダメよ!クローディア、わたくしは昔とは違うのよ。再開を喜んでは、、、簡単に、、、喜んではいけない、、。)
クローディアが固まっていると三人はクローディアの側までやってきて跪き、頭を下げた。
「クローディア王太子殿下に心からの忠誠を捧げます。」
クレアが神妙な顔でクローディアのドレスの裾を持ち上げるとそこにキスを落とす。
「そして、クローディア王太子殿下への不当な対応を心からお詫び申し上げます。お迎えに上がれず申し訳ございませんでした。」
ドリスもクレアと同じようにキスを落とす。
「お、、、お嬢さまぁ、、、、。ど、どうして?どうして、彼の地にこのエレンをお連れ下さらなかったのですかぁ、、。」
エレンが泣き崩れるようにひれ伏した。
(も、もう、、、ダメだわ、、、)
クローディアは自らも跪くと、三人に顔を上げさせた。
「三人ともわたくしを見なさい!」
「「「はい。」」」
クローディアはゆっくりと自分がしようとしている事を話した。
「わたくしが戻ったのは復讐のためよ。それには貴方達使用人も含まれます。もちろんこれから暫くは制裁すべきかどうかを見極めるつもりではあるけれど、決して許しはしないわ。この王宮もあの時笑った者達も全てよ。」
「「「はい。」」」
「バーナードが連れてきたという事は貴方達のわたくしへの忠誠は信じましょう。制裁リストには記載されないでしょう。でも、貴方達の友人、知人はわからないわ。わたくしは、その者達にもひどい事をするのよ。それでも良いのかしら?」
クレアがしっかりとクローディアの目を見て語り出した。
「クローディア様のお気持ちはよくわかりますし、私もあの時ここに居た者達には怒りが収まりません。しかし、私はこの十年ここに留まりました。なぜなら、王位継承権とその順位を知っておりましたから、、。万が一にもローレンス王にお子様が生まれたらここを去るつもりでございました。」
「そうです!私達は十年前にクローディア様のパーティに行くことが出来なかったことをずっと悔やんでおります。例え公爵様のお屋敷であっても手伝いと称して行けたのではないか?そうすればクローディア様とご一緒出来たのではないかと話していました。」
ドリスが悔しそうに訴える。
「そうなんでございます。お嬢様。でも私達は三人で話しました。いずれお戻りになるお嬢様の為に出来ることをしようと決めたのです。」
エレンが顔を上げてクローディアを見つめた。
「出来る事?」
クローディアが聞き返すと三人は胸を張って答えた。
「「「はい。」」」
クレアが代表して話し出す。
「私達はこの十年、新人研修の担当にずっと手を上げ続けました。他の使用人達からは面倒で敬遠されことが多い役目ですので、この希望は直ぐに通りました。そして、十年間忠誠心に熱く有能で信頼できる者を探してはクローディア様の事を話して聞かせ、味方に引き入れてきました。」
「え?」
クローディアから思わず昔のような声が漏れてしまった。
「今では二十名は下らない若者がクローディア王太子殿下に忠誠を抱いております。」
ドリスが得意気に話すと今度はエレンが指折り説明する。
「えっとですね。侍女に侍従、門番に警護に、、そうそう、、料理人。多岐に渡っておりますのでお嬢様はごゆるりと滞在を楽しまれてください!!」
そう言ってから三人は泣き笑いの様な表情を浮かべた。
「、、、、、、!!」
クローディアは何も言えなかった。ありがとうもごめんなさいも十年前にはこの三人には言えなかったし、今も三人には全てを話せない。でも、、そう思ってクローディアは手を大きく広げると三人の体を包み込む様に抱きしめた。
そしてしっかりとした口調で宣言した。
「わたくしは戻りました。ここに、この王宮に!」
三人は顔を上げてクローディアの腕や体を本当にクローディアがいるのかを確かめる様に遠慮がちに触れると安堵した息を吐いた。
「「「はい!!クローディア様!!」」」
そうしてクローディアの仲間が少し増えたのだった。
「バーナード、貴方よく部屋なんか用意できたわね。先程の話だと皆さんわたくしが直ぐに帰ると思っていたみたいだもの。」
クローディアがそういうとバーナードは少し得意げに微笑んだ。
「それはその蛇の道は蛇というじゃありませんか?私もクローディア様にお伴して数え切れないくらい此処には通っておりました。一人や二人や三人や、、、弱み位はいくらでも握っております。」
そう言ってバーナードは広めの客室にクローディアを案内したのだった。
「ふふふ、頼もしいわね。」
クローディアが部屋からの景色を見る為にバルコニーに向かいながらもバーナードに話しかけた。
「ところで、貴方から見た此処は変わっていて?バーナード。」
「そうですね。ヒューバード王の元一枚岩のようだった側近方は皆王宮を去ったようです。今残っているのはその方達の子供達で使える者は少なそうです。」
「、、、そう。」
「使用人の中には今の体制に不満を持つものも多くいるようです。なんでも新しい側近の方々は自分達がこの国を救ったくらいに思って威張り散らしているようです。」
「救う?何から?」
クローディアが不思議そうに聞き返すとバーナードが気まずそうに答えた。
「それはもちろん!クローディア様からです。」
「わたくし?」
「はい、この十年でかなり事実が曲げられてしまっておりまして、なんでもクローディア様が嫉妬に狂って国を滅ぼそうとしていたところをローレンス様以下の若者が寸前に追放したという事になっているようです。」
それを聞いてクローディアは呆れたようにため息をついた。
「全くしようがないわね。そんなバカみたいな嘘で国民を騙すなんて本当にどうかしているわ。
わたくしが帰った事にはどうかしら?何か噂はあって?」
「はい、少し前から噂はあったようです。まぁ使用人であっても王位継承順位くらいは知っているものも多いですし、大体クローディア様が図々しいと言う者とローレンス王が不甲斐ないと言う者で半々ですね。まぁ、少し例外もおりましたが。」
クローディアは窓から懐かしい庭園などを見下ろして一旦深呼吸するとくるりと振り返ってバーナードを見つめた。
「そう、わたくしは図々しいのね。何も無理矢理ここに来た訳でもここを去った訳でもないのに。やっぱり使用人も救いようがないものも多そうね。バーナード、貴方は明日から使用人の制裁リストを作りなさい。良いわね。」
「はい。あとあの、、、例外もありまして、、。」
「例外?」
「はい。少しお待ちください。」
バーナードはそういうと一旦部屋を出て行った。クローディアはなにかしら?と思っているとノックと共に戻ってきてクローディアに向かって礼をすると部屋のドアを開けた。するとそのドアから見知った顔が三人次々と入室して頭を下げて膝をついたのだ。
「クレア、ドリス、エレン、、、。」
思わず三人に抱きつこうとしたクローディアはグッと我慢して、三人からの言葉を待った。
「クローディア様!!!!お待ちしておりました!!」
「クローディア様!!お、お美しくなられて、、、、。」
「お、お嬢様、、、、。」
この三人はクローディアがこの王宮に滞在する時にいつもクローディアの担当になっていた者達でクローディアがローレンスから蔑ろにされてからは誰もやりたがらないにも関わらず変わらずにクローディアの世話をしてくれたのだ。
(ダメよ!クローディア、わたくしは昔とは違うのよ。再開を喜んでは、、、簡単に、、、喜んではいけない、、。)
クローディアが固まっていると三人はクローディアの側までやってきて跪き、頭を下げた。
「クローディア王太子殿下に心からの忠誠を捧げます。」
クレアが神妙な顔でクローディアのドレスの裾を持ち上げるとそこにキスを落とす。
「そして、クローディア王太子殿下への不当な対応を心からお詫び申し上げます。お迎えに上がれず申し訳ございませんでした。」
ドリスもクレアと同じようにキスを落とす。
「お、、、お嬢さまぁ、、、、。ど、どうして?どうして、彼の地にこのエレンをお連れ下さらなかったのですかぁ、、。」
エレンが泣き崩れるようにひれ伏した。
(も、もう、、、ダメだわ、、、)
クローディアは自らも跪くと、三人に顔を上げさせた。
「三人ともわたくしを見なさい!」
「「「はい。」」」
クローディアはゆっくりと自分がしようとしている事を話した。
「わたくしが戻ったのは復讐のためよ。それには貴方達使用人も含まれます。もちろんこれから暫くは制裁すべきかどうかを見極めるつもりではあるけれど、決して許しはしないわ。この王宮もあの時笑った者達も全てよ。」
「「「はい。」」」
「バーナードが連れてきたという事は貴方達のわたくしへの忠誠は信じましょう。制裁リストには記載されないでしょう。でも、貴方達の友人、知人はわからないわ。わたくしは、その者達にもひどい事をするのよ。それでも良いのかしら?」
クレアがしっかりとクローディアの目を見て語り出した。
「クローディア様のお気持ちはよくわかりますし、私もあの時ここに居た者達には怒りが収まりません。しかし、私はこの十年ここに留まりました。なぜなら、王位継承権とその順位を知っておりましたから、、。万が一にもローレンス王にお子様が生まれたらここを去るつもりでございました。」
「そうです!私達は十年前にクローディア様のパーティに行くことが出来なかったことをずっと悔やんでおります。例え公爵様のお屋敷であっても手伝いと称して行けたのではないか?そうすればクローディア様とご一緒出来たのではないかと話していました。」
ドリスが悔しそうに訴える。
「そうなんでございます。お嬢様。でも私達は三人で話しました。いずれお戻りになるお嬢様の為に出来ることをしようと決めたのです。」
エレンが顔を上げてクローディアを見つめた。
「出来る事?」
クローディアが聞き返すと三人は胸を張って答えた。
「「「はい。」」」
クレアが代表して話し出す。
「私達はこの十年、新人研修の担当にずっと手を上げ続けました。他の使用人達からは面倒で敬遠されことが多い役目ですので、この希望は直ぐに通りました。そして、十年間忠誠心に熱く有能で信頼できる者を探してはクローディア様の事を話して聞かせ、味方に引き入れてきました。」
「え?」
クローディアから思わず昔のような声が漏れてしまった。
「今では二十名は下らない若者がクローディア王太子殿下に忠誠を抱いております。」
ドリスが得意気に話すと今度はエレンが指折り説明する。
「えっとですね。侍女に侍従、門番に警護に、、そうそう、、料理人。多岐に渡っておりますのでお嬢様はごゆるりと滞在を楽しまれてください!!」
そう言ってから三人は泣き笑いの様な表情を浮かべた。
「、、、、、、!!」
クローディアは何も言えなかった。ありがとうもごめんなさいも十年前にはこの三人には言えなかったし、今も三人には全てを話せない。でも、、そう思ってクローディアは手を大きく広げると三人の体を包み込む様に抱きしめた。
そしてしっかりとした口調で宣言した。
「わたくしは戻りました。ここに、この王宮に!」
三人は顔を上げてクローディアの腕や体を本当にクローディアがいるのかを確かめる様に遠慮がちに触れると安堵した息を吐いた。
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