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第1章 悪役令嬢の帰還
4、わたくし、居座りますわ
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「いくらとは?」
クローディアの声が一段下がった声色で確認を入れた。
「どうせ、金に困ってここまで無心しに来たのだろう?確かに王位継承権の放棄だ。遊んで暮らせる額を支払う事は可能だぞ。」
ローレンスのその言葉にクローディアの顔がカッと朱に染まった。
(かつて愛したこの男はわたくしがカネの為に舞い戻ったと思っている。)
クローディアは周りからも感じるニヤニヤした視線を真っ向から受け止めて、立ち上がった。
「ローレンス王、わたくしは王太子になるために戻ったのです。この王位継承権はわたくしの当然の権利ですわ。絶対に手放しませんし、このままここに滞在致します。
いくらでと言われましたわよね?それにお応えするとしたらこの国でとお返しいたします。」
「何という言い草だ!、、、、、お前が放棄するのをリカルドも待っておるぞ!」
クローディアはリカルド?と考えたがああっと大きく頷いた。
リカルドとはローレンスと同じように従兄弟の関係だった。確かに父であるフィールディング公爵の妹に小さな男の子が居たはずだ。
名前もリカルドだった。あの当時で二歳くらいだから今は十二歳くらいのはずだ。現在王位継承権三位となっている。
「おい!?聞いておるのか!」
黙ったままのクローディアに痺れを切らしたローレンスが畳み掛ける。
「リカルドにはしっかりと王太子教育も施しているし、私に忠実だ。お前よりも王太子として相応しいのは誰の目にも明らかなのだ!!早く継承権を放棄せよ!!」
ローレンスの怒鳴り声に近い言葉が謁見の間に響く。昔のクローディアなら泣いているレベルだ。
しかし、今は違う。
クローディアはローレンスをしっかりと見据えて自らの答えを繰り返した。
「リカルドなど関係ありません!!これはわたくし自身が持つ権利の問題ですの。この権利を侵害することはいかに王とあっても出来ません。それがこの国の法律でルールです。兎に角、このまま王太子としての責務を全ういたします。受け継ぐ国が問題だらけではかないませんもの。ローレンス王、これにて失礼致します。正式な謁見の機会を下さりありがとうございました。」
そう言うとクローディアは、くるりと振り向いてそこに集うローレンスの側近達に向かって大きな声で命じた。
「わたくしは王太子クローディアですよ!皆の者、頭を下げて膝を折りなさい!!」
クローディアのその姿は既に女王のようで、その後ろにある王座に座ったままの王ローレンスはグッとその肘掛を指が白くなるほど握りしめた。
その時になって如何に自分が浅はかだったのかを理解したのだ。
確かに今クローディアが言ったことは正しい。
王太子として王に正式に謁見した事でクローディアは名実共に王太子として認められたことになる。そう法律で決まっている。そうするとこの国では王太子としての権利や権限を主張することが出来るのだ。
(ローレンスの周りは使えない側近ばかりなのね。わたくしがローレンスなら絶対に会わなかったわ。正式に謁見などしなければ王に認められない王太子として冷遇できたのに、、。本当に馬鹿ばっかりね。)
呆れた目線でそこに集う者を睥睨すると流石に自国の法律をよく知るものから悔しそうに膝を折ったのだ。
(そう、それが正しいわ。この国では王太子に対する不敬罪も存在するし、政治に関わる権利も存在する。あなた達はもうこれでわたくしを拒否できなくなったのよ。首を洗って待っていなさい!)
クローディアは周りを見ながら次々と首を垂れるローレンスの側近達を満足そうに見やると後ろにいるローレンスに振り返ってから婉然と微笑んだ。
「ローレンス王、皆、歓迎してくれるみたいですわ。明日から王太子として執務を行います。執務室の手配と補佐する者を数名よこしてください。よろしくお願いします。」
それだけ告げるとクローディアはもうローレンスなど見向きもせずにずらりと頭を下げて膝をつく側近達を見下ろしながらレッドカーペットを踏みしめて颯爽と歩き扉に向かった。
そして、扉の前で振り返るとスッと淑女の礼をとってから退出していった。
そのマナーは完璧で、文句のつけようもない。
「、、、。皆の者、ご苦労だった。」
ローレンスは、それだけ言って王座から立ち上がると敗北感を胸に王座の後ろにある王専用の通路から退出していった。
その場に残されたのは未だに膝をついたままの側近たちだ。
側近達は次々と立ち上がるとお互いに不満を言い合い、これからの身の振り方を考えなければならなかった。
「おい、、おい。おい!一体誰が金で解決できると言ったんだ!!あれではここに居座るつもりなのではないか!!」
「そうは言ってももう王太子として正式な謁見も済んでしまったぞ。これではクローディアを止める事も排除する事も叶わないんじゃないか!」
「不味い、不味いぞ。明日からどうなるんだ?あの女は何処まで王太子権限を使うつもりなんだ?王太子権限を使えばどんな会議であっても視察と称して参加可能になるのだぞ!」
「まぁまぁ、そうは言ってもたかが女ではないですか?何が正しいかもわからないはずですよ。」
「それならいいが、、万が一にも口を出されたら非常に不味い、、。」
顔色が既に青から白に変わりオロオロする者も出始めると一人の若い男が声を上げた。
「また、、、排除すればいいのでは?」
「「何?!」」
「ですから、十年前と同じように、また罠にはめればよろしいのではと思いまして、、。」
「ダルトリー子爵、、、そなたはあの時いなかったではないか!よくもそんな無責任なことがいえるな!」
そのダルトリーと呼ばれた男は肩をすくめると両手をお手上げという感じて掲げた。
「そこを言われてしまうと痛いんですが、外交官として外国に滞在していたんですから許して頂きたいですよ。」
男は如何にも楽しそうに反論した。
「ふむ、、そうだったか? まあ、確かにダルトリー子爵の言う通り、十年前のアレをまた使えばいいのではないか?」
「アレでございますか?」
「ああ、人に聞かれると不味いが十年前もまぁなかった事をあった事に、、逆にあった事を無かった事にしたのだ。」
そう言ってローレンスの側近達はワラワラと集まると良からぬ相談をはじめたのだった。
クローディアが外に出ると来た時と変わらずにカーティスとクリフが待っていた。
クローディアはクリフにだけ声をかけると元来た道を戻ろうと一歩を踏み出した。
「クリフ、行くわよ。バーナードももう戻っているでしょう。」
「は!」
カーティスは今部屋の中にいなかった為事の次第が分からず計画が成功したのかどうかがわかる質問をクローディアに投げかけた。
「クローディア王太子殿下はこのまま馬車でお戻りですか?それとも帰りは別の乗り物をご用意いたしましょうか?」
その言葉にクローディアが表情を消してカーティスを振り向いた。
「カーティス・スラットリー侯爵、何か誤解しているようね。わたくしはここに残るし王太子としての執務をきちんと行うわ。貴方にお願いする事があるとしたら部屋と執務室の用意ね。」
「え!?」
カーティスが聞き返した言葉も聞かずクローディアはカツカツと歩いて行ってしまった。
一人残ったカーティスは中の状況を確認すべく今クローディアが出てきた謁見の間の扉をくぐったのだった。
クローディアの声が一段下がった声色で確認を入れた。
「どうせ、金に困ってここまで無心しに来たのだろう?確かに王位継承権の放棄だ。遊んで暮らせる額を支払う事は可能だぞ。」
ローレンスのその言葉にクローディアの顔がカッと朱に染まった。
(かつて愛したこの男はわたくしがカネの為に舞い戻ったと思っている。)
クローディアは周りからも感じるニヤニヤした視線を真っ向から受け止めて、立ち上がった。
「ローレンス王、わたくしは王太子になるために戻ったのです。この王位継承権はわたくしの当然の権利ですわ。絶対に手放しませんし、このままここに滞在致します。
いくらでと言われましたわよね?それにお応えするとしたらこの国でとお返しいたします。」
「何という言い草だ!、、、、、お前が放棄するのをリカルドも待っておるぞ!」
クローディアはリカルド?と考えたがああっと大きく頷いた。
リカルドとはローレンスと同じように従兄弟の関係だった。確かに父であるフィールディング公爵の妹に小さな男の子が居たはずだ。
名前もリカルドだった。あの当時で二歳くらいだから今は十二歳くらいのはずだ。現在王位継承権三位となっている。
「おい!?聞いておるのか!」
黙ったままのクローディアに痺れを切らしたローレンスが畳み掛ける。
「リカルドにはしっかりと王太子教育も施しているし、私に忠実だ。お前よりも王太子として相応しいのは誰の目にも明らかなのだ!!早く継承権を放棄せよ!!」
ローレンスの怒鳴り声に近い言葉が謁見の間に響く。昔のクローディアなら泣いているレベルだ。
しかし、今は違う。
クローディアはローレンスをしっかりと見据えて自らの答えを繰り返した。
「リカルドなど関係ありません!!これはわたくし自身が持つ権利の問題ですの。この権利を侵害することはいかに王とあっても出来ません。それがこの国の法律でルールです。兎に角、このまま王太子としての責務を全ういたします。受け継ぐ国が問題だらけではかないませんもの。ローレンス王、これにて失礼致します。正式な謁見の機会を下さりありがとうございました。」
そう言うとクローディアは、くるりと振り向いてそこに集うローレンスの側近達に向かって大きな声で命じた。
「わたくしは王太子クローディアですよ!皆の者、頭を下げて膝を折りなさい!!」
クローディアのその姿は既に女王のようで、その後ろにある王座に座ったままの王ローレンスはグッとその肘掛を指が白くなるほど握りしめた。
その時になって如何に自分が浅はかだったのかを理解したのだ。
確かに今クローディアが言ったことは正しい。
王太子として王に正式に謁見した事でクローディアは名実共に王太子として認められたことになる。そう法律で決まっている。そうするとこの国では王太子としての権利や権限を主張することが出来るのだ。
(ローレンスの周りは使えない側近ばかりなのね。わたくしがローレンスなら絶対に会わなかったわ。正式に謁見などしなければ王に認められない王太子として冷遇できたのに、、。本当に馬鹿ばっかりね。)
呆れた目線でそこに集う者を睥睨すると流石に自国の法律をよく知るものから悔しそうに膝を折ったのだ。
(そう、それが正しいわ。この国では王太子に対する不敬罪も存在するし、政治に関わる権利も存在する。あなた達はもうこれでわたくしを拒否できなくなったのよ。首を洗って待っていなさい!)
クローディアは周りを見ながら次々と首を垂れるローレンスの側近達を満足そうに見やると後ろにいるローレンスに振り返ってから婉然と微笑んだ。
「ローレンス王、皆、歓迎してくれるみたいですわ。明日から王太子として執務を行います。執務室の手配と補佐する者を数名よこしてください。よろしくお願いします。」
それだけ告げるとクローディアはもうローレンスなど見向きもせずにずらりと頭を下げて膝をつく側近達を見下ろしながらレッドカーペットを踏みしめて颯爽と歩き扉に向かった。
そして、扉の前で振り返るとスッと淑女の礼をとってから退出していった。
そのマナーは完璧で、文句のつけようもない。
「、、、。皆の者、ご苦労だった。」
ローレンスは、それだけ言って王座から立ち上がると敗北感を胸に王座の後ろにある王専用の通路から退出していった。
その場に残されたのは未だに膝をついたままの側近たちだ。
側近達は次々と立ち上がるとお互いに不満を言い合い、これからの身の振り方を考えなければならなかった。
「おい、、おい。おい!一体誰が金で解決できると言ったんだ!!あれではここに居座るつもりなのではないか!!」
「そうは言ってももう王太子として正式な謁見も済んでしまったぞ。これではクローディアを止める事も排除する事も叶わないんじゃないか!」
「不味い、不味いぞ。明日からどうなるんだ?あの女は何処まで王太子権限を使うつもりなんだ?王太子権限を使えばどんな会議であっても視察と称して参加可能になるのだぞ!」
「まぁまぁ、そうは言ってもたかが女ではないですか?何が正しいかもわからないはずですよ。」
「それならいいが、、万が一にも口を出されたら非常に不味い、、。」
顔色が既に青から白に変わりオロオロする者も出始めると一人の若い男が声を上げた。
「また、、、排除すればいいのでは?」
「「何?!」」
「ですから、十年前と同じように、また罠にはめればよろしいのではと思いまして、、。」
「ダルトリー子爵、、、そなたはあの時いなかったではないか!よくもそんな無責任なことがいえるな!」
そのダルトリーと呼ばれた男は肩をすくめると両手をお手上げという感じて掲げた。
「そこを言われてしまうと痛いんですが、外交官として外国に滞在していたんですから許して頂きたいですよ。」
男は如何にも楽しそうに反論した。
「ふむ、、そうだったか? まあ、確かにダルトリー子爵の言う通り、十年前のアレをまた使えばいいのではないか?」
「アレでございますか?」
「ああ、人に聞かれると不味いが十年前もまぁなかった事をあった事に、、逆にあった事を無かった事にしたのだ。」
そう言ってローレンスの側近達はワラワラと集まると良からぬ相談をはじめたのだった。
クローディアが外に出ると来た時と変わらずにカーティスとクリフが待っていた。
クローディアはクリフにだけ声をかけると元来た道を戻ろうと一歩を踏み出した。
「クリフ、行くわよ。バーナードももう戻っているでしょう。」
「は!」
カーティスは今部屋の中にいなかった為事の次第が分からず計画が成功したのかどうかがわかる質問をクローディアに投げかけた。
「クローディア王太子殿下はこのまま馬車でお戻りですか?それとも帰りは別の乗り物をご用意いたしましょうか?」
その言葉にクローディアが表情を消してカーティスを振り向いた。
「カーティス・スラットリー侯爵、何か誤解しているようね。わたくしはここに残るし王太子としての執務をきちんと行うわ。貴方にお願いする事があるとしたら部屋と執務室の用意ね。」
「え!?」
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