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18 アラバスト王国への対処
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驚く俺達が静まり返るのを待った後、リーシアは続きを話始める。
「私も盗み聞きした限りだと、ネルド村のポーションの人気でアラバスト王国の薬の需要がなくなって、売り上げが激減したみたいなの」
「……なるほど。それで、そのポーションを作っているネルド村が邪魔だって事か……」
「その通りよ。……さっき、店内をチラっと見せて貰ったけど、もしかしてポーションって……」
「あぁ、ポーションは俺達が作って販売している」
「……はぁ、そうなのね」
リーシアは頭を抱えながらため息を吐く。
「それにしても……逆恨みも甚だしいな。その問題のアラバスト王国が今、ポーションの悪い噂を垂れ流しているらしいんだ。それも仕掛けてくる前段階の策なんだろう」
(……いけ好かないやつが考えそうなやり方だ)
「アーノルド……また誰か襲ってくるノ?」
――ギュッ
ラミリアが心配そうに俺の服を掴んでくる。
「大丈夫だ、ラミリア」
俺はラミリアの頭をそっと手を置き、シャルロッテに視線を向ける。
「シャルロッテ、もしアラバスト王国がこのネルド村に攻め込んできた場合、どうなるんだ?」
「ご安心くださいアーノルド。このネルド村に危害を加えるのは私が許しません。すぐにお父様に連絡を行って対処をするようにさせましょう。……護衛の方、少しよろしいでしょうか?」
シャルロッテはそう呟くと、瞬時に護衛の者がシャルロッテの近くに姿を現す。
(……いつも見てもすごいな。女性とは思えない身のこなしだ。一体、どこから現れているんだろう?)
「お呼びでしょうか、シャルロッテ様」
「お父様に取り急ぎ連絡を行ってください。我が国の領土であるネルド村にアラバスト王国が侵略を目論んでいると」
「畏まりました。速やかに諜報部隊に伝令を飛ばすように伝えてまいります」
護衛の者はそう呟くと、瞬時に姿を消した。
「……いや、いつ見ても頼もしいな」
「いえ、出来る事はすぐに手を打たなくてはいけません。私たちもこの村で出来る限りの対策を行いましょう」
「だな。それじゃ細かい事は明日話し合うとして……リーシアもわざわざネルド村まで教えに来てもらって悪かったな。今日はもう遅いし泊まって行けよ」
「そうね――」
リーシアはラミリアをチラ見する。
「――ちょっとだけアーノルドがどう生活しているか見てみたいわ。しばらく、ネルド村にお邪魔させてもらってもいいかしら?」
「あぁ、構わないが……仕事の方はいいのか?」
「いいのよ。カレンさんにも伝えているし、気のすむまで休んで構わないって。……あと、カレンさんがアーノルドによろしくって言っていたわ」
「カレンさんか、懐かしいな……」
カレンさんは俺達がアラバスト王国に連行された後、どん底だった俺達に優しくしてくれた数少ない一人だ。
俺がシャルロッテの所にいる間も、カレンさんがリーシアの傍にいてくれたから安心して宮廷で過ごす事ができていた。
「わかったよ。それじゃ長旅で疲れただろ。しばらくはこの薬屋に泊まっていくといいよ。改装したばかりで部屋が余っているんだ」
「え……ここに? それじゃ……お言葉に甘えて使わせてもらうわね」
「ふぉっふぉっふぉ。また可愛い女子が増えてワシは嬉しい限りじゃ。さて、部屋を案内――」
オイドがリーシアを部屋に案内しようと立ち上がる。
「――いや、大丈夫だオイド。……ラミリア、リーシアに空いた部屋に案内お願いできるか?」
「ウン! リーシアお姉ちゃん、こっチ!」
「お姉ちゃんっ……! はい、案内お願いしますね。ラミリアさん」
リーシアはお姉ちゃんと呼ばれて嬉しいみたいだ。
二人が部屋から出て行った後、オイドが俺に問いかけてくる。
「……なんじゃアーノルド。わしでもよかったであろう?」
「いや、オイド。さっきから変な目でリーシアを見過ぎだ。アラバスト王国に捕まってからの癖で俺はリーシアに向けられた視線には敏感なんだよ。すまんな」
「う、うむ……すまなかったの、アーノルド」
「はは……以前宮廷にリーシアさんが来た時も同じようなやり取りを宮廷の男性の方としていた気がしますね」
「……こればっかりは子供の頃からの癖だし、治しようがない」
シャルロッテは俺とオイドのやり取りに苦笑いを浮かべるのだった。
しばらくすると、荷物を部屋に置き終えたリーシアとラミリアが部屋に戻ってくる。
「アーノルド、戻っタ!!」
「おぅ、お帰り。案内すまなかったな」
俺が小動物のように駆け寄ってくるラミリアの頭を撫でる。
「ん~……♪」
撫でられて気持ちよさそうなラミリアを見てホッコリしていると、リーシアが話しかけてくる。
「アーノルド……すごく良い部屋だったけど、本当に使ってよかったの?」
「ん? あぁ、構わないよ。自由に寛いでくれ」
(……以前の糞狭い部屋を見たら、リーシアはどう反応したんだろう)
――ギュルルルルゥゥゥ!
そんなことを思っていると、俺の腹が盛大に鳴り響く。
「……すまん。そういや、晩飯がまだだったな――」
俺がそう呟くと、リーシアは目を輝かせ始める。
「――それならっ! せっかくいい部屋を貸してくれるんだもの。アーノルド、料理を作らせて貰ってもいいかしら!」
「あ……そっか。お前、料理上手かったもんな。お願いしてもいいか?」
「任せなさい!」
元気に意気込むリーシアを横目にラミリアに視線を向ける。
「ラミリア、リーシアに厨房へ案内してくれ」
「ウン!」
頷くラミリアを横目に、リーシアに視線を戻す。
「リーシア、残っている材料で適当に何か作ってくれ」
「えぇ!」
「あとラミリア、案内ついでに手伝いもお願いできるか?」
「わかったアーノルド! リーシアお姉ちゃん、ついてきテ!」
「お願いしますね、ラミリアさん!」
二人は意気揚々と部屋を後にした。
「ふむ、確かリーシアちゃんは料理が得意と言っておったの。ふぉっふぉっふぉ、楽しみじゃわい」
「私も以前に宮廷でリーシアさんの作る食事を頂きましたが、とても美味しかったと記憶しています」
「あぁ。リーシアはずっとアラバスト王国で料理の腕を磨いてきているからな」
(……これでオイドのあまり美味くない飯からおさらばできるぞ!)
俺やラミリアは当然だが、シャルロッテもお嬢様という立場上……料理をしたことがないらしい。
必然的にオイドしか料理が出来ずにオイドのあまり美味しくない料理に甘んじていたが……それも今日で終わりの様だ。
それからしばらくすると、リーシアとラミリア料理を部屋に持ってくる
「お待たせ、冷めないうちに食べてね」
机の上には次々と湯気が立ち込める料理が並び、美味しそうな匂いが食べる前から俺の鼻を堪能させる。
(……これだよこれ。この食べる前の高揚感!)
俺は机の下で小さくガッツポーズをしながら並べられる料理を眺める。
「ありがとうリーシア。それじゃ頂くか」
火傷しない程度に用意された料理を俺達はあっという間に食べ終わる。
「……ふぃ。やっぱりリーシアの料理は美味いな! また、お願いできるか?」
「これぐらい朝飯前よ。任せない!」
他の皆も絶賛のようで、次々と感想をリーシアに伝えていく。
「ふぉっふぉっふぉ、これは絶品じゃの。たまげたわい」
「えぇ……とても美味しかったです!」
「リーシアお姉ちゃん、料理をしている時、すごく手慣れた動きだっタ!」
「ありがとうございます、皆さん。ずっと料理を作ってきたので、体がいろいろ覚えちゃっているんだと思います」
リーシアは、皆から絶賛されてとても照れ臭そうにしている。
俺はその光景を見て、何故か自分の事のように嬉しく思うのだった。
「私も盗み聞きした限りだと、ネルド村のポーションの人気でアラバスト王国の薬の需要がなくなって、売り上げが激減したみたいなの」
「……なるほど。それで、そのポーションを作っているネルド村が邪魔だって事か……」
「その通りよ。……さっき、店内をチラっと見せて貰ったけど、もしかしてポーションって……」
「あぁ、ポーションは俺達が作って販売している」
「……はぁ、そうなのね」
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「それにしても……逆恨みも甚だしいな。その問題のアラバスト王国が今、ポーションの悪い噂を垂れ流しているらしいんだ。それも仕掛けてくる前段階の策なんだろう」
(……いけ好かないやつが考えそうなやり方だ)
「アーノルド……また誰か襲ってくるノ?」
――ギュッ
ラミリアが心配そうに俺の服を掴んでくる。
「大丈夫だ、ラミリア」
俺はラミリアの頭をそっと手を置き、シャルロッテに視線を向ける。
「シャルロッテ、もしアラバスト王国がこのネルド村に攻め込んできた場合、どうなるんだ?」
「ご安心くださいアーノルド。このネルド村に危害を加えるのは私が許しません。すぐにお父様に連絡を行って対処をするようにさせましょう。……護衛の方、少しよろしいでしょうか?」
シャルロッテはそう呟くと、瞬時に護衛の者がシャルロッテの近くに姿を現す。
(……いつも見てもすごいな。女性とは思えない身のこなしだ。一体、どこから現れているんだろう?)
「お呼びでしょうか、シャルロッテ様」
「お父様に取り急ぎ連絡を行ってください。我が国の領土であるネルド村にアラバスト王国が侵略を目論んでいると」
「畏まりました。速やかに諜報部隊に伝令を飛ばすように伝えてまいります」
護衛の者はそう呟くと、瞬時に姿を消した。
「……いや、いつ見ても頼もしいな」
「いえ、出来る事はすぐに手を打たなくてはいけません。私たちもこの村で出来る限りの対策を行いましょう」
「だな。それじゃ細かい事は明日話し合うとして……リーシアもわざわざネルド村まで教えに来てもらって悪かったな。今日はもう遅いし泊まって行けよ」
「そうね――」
リーシアはラミリアをチラ見する。
「――ちょっとだけアーノルドがどう生活しているか見てみたいわ。しばらく、ネルド村にお邪魔させてもらってもいいかしら?」
「あぁ、構わないが……仕事の方はいいのか?」
「いいのよ。カレンさんにも伝えているし、気のすむまで休んで構わないって。……あと、カレンさんがアーノルドによろしくって言っていたわ」
「カレンさんか、懐かしいな……」
カレンさんは俺達がアラバスト王国に連行された後、どん底だった俺達に優しくしてくれた数少ない一人だ。
俺がシャルロッテの所にいる間も、カレンさんがリーシアの傍にいてくれたから安心して宮廷で過ごす事ができていた。
「わかったよ。それじゃ長旅で疲れただろ。しばらくはこの薬屋に泊まっていくといいよ。改装したばかりで部屋が余っているんだ」
「え……ここに? それじゃ……お言葉に甘えて使わせてもらうわね」
「ふぉっふぉっふぉ。また可愛い女子が増えてワシは嬉しい限りじゃ。さて、部屋を案内――」
オイドがリーシアを部屋に案内しようと立ち上がる。
「――いや、大丈夫だオイド。……ラミリア、リーシアに空いた部屋に案内お願いできるか?」
「ウン! リーシアお姉ちゃん、こっチ!」
「お姉ちゃんっ……! はい、案内お願いしますね。ラミリアさん」
リーシアはお姉ちゃんと呼ばれて嬉しいみたいだ。
二人が部屋から出て行った後、オイドが俺に問いかけてくる。
「……なんじゃアーノルド。わしでもよかったであろう?」
「いや、オイド。さっきから変な目でリーシアを見過ぎだ。アラバスト王国に捕まってからの癖で俺はリーシアに向けられた視線には敏感なんだよ。すまんな」
「う、うむ……すまなかったの、アーノルド」
「はは……以前宮廷にリーシアさんが来た時も同じようなやり取りを宮廷の男性の方としていた気がしますね」
「……こればっかりは子供の頃からの癖だし、治しようがない」
シャルロッテは俺とオイドのやり取りに苦笑いを浮かべるのだった。
しばらくすると、荷物を部屋に置き終えたリーシアとラミリアが部屋に戻ってくる。
「アーノルド、戻っタ!!」
「おぅ、お帰り。案内すまなかったな」
俺が小動物のように駆け寄ってくるラミリアの頭を撫でる。
「ん~……♪」
撫でられて気持ちよさそうなラミリアを見てホッコリしていると、リーシアが話しかけてくる。
「アーノルド……すごく良い部屋だったけど、本当に使ってよかったの?」
「ん? あぁ、構わないよ。自由に寛いでくれ」
(……以前の糞狭い部屋を見たら、リーシアはどう反応したんだろう)
――ギュルルルルゥゥゥ!
そんなことを思っていると、俺の腹が盛大に鳴り響く。
「……すまん。そういや、晩飯がまだだったな――」
俺がそう呟くと、リーシアは目を輝かせ始める。
「――それならっ! せっかくいい部屋を貸してくれるんだもの。アーノルド、料理を作らせて貰ってもいいかしら!」
「あ……そっか。お前、料理上手かったもんな。お願いしてもいいか?」
「任せなさい!」
元気に意気込むリーシアを横目にラミリアに視線を向ける。
「ラミリア、リーシアに厨房へ案内してくれ」
「ウン!」
頷くラミリアを横目に、リーシアに視線を戻す。
「リーシア、残っている材料で適当に何か作ってくれ」
「えぇ!」
「あとラミリア、案内ついでに手伝いもお願いできるか?」
「わかったアーノルド! リーシアお姉ちゃん、ついてきテ!」
「お願いしますね、ラミリアさん!」
二人は意気揚々と部屋を後にした。
「ふむ、確かリーシアちゃんは料理が得意と言っておったの。ふぉっふぉっふぉ、楽しみじゃわい」
「私も以前に宮廷でリーシアさんの作る食事を頂きましたが、とても美味しかったと記憶しています」
「あぁ。リーシアはずっとアラバスト王国で料理の腕を磨いてきているからな」
(……これでオイドのあまり美味くない飯からおさらばできるぞ!)
俺やラミリアは当然だが、シャルロッテもお嬢様という立場上……料理をしたことがないらしい。
必然的にオイドしか料理が出来ずにオイドのあまり美味しくない料理に甘んじていたが……それも今日で終わりの様だ。
それからしばらくすると、リーシアとラミリア料理を部屋に持ってくる
「お待たせ、冷めないうちに食べてね」
机の上には次々と湯気が立ち込める料理が並び、美味しそうな匂いが食べる前から俺の鼻を堪能させる。
(……これだよこれ。この食べる前の高揚感!)
俺は机の下で小さくガッツポーズをしながら並べられる料理を眺める。
「ありがとうリーシア。それじゃ頂くか」
火傷しない程度に用意された料理を俺達はあっという間に食べ終わる。
「……ふぃ。やっぱりリーシアの料理は美味いな! また、お願いできるか?」
「これぐらい朝飯前よ。任せない!」
他の皆も絶賛のようで、次々と感想をリーシアに伝えていく。
「ふぉっふぉっふぉ、これは絶品じゃの。たまげたわい」
「えぇ……とても美味しかったです!」
「リーシアお姉ちゃん、料理をしている時、すごく手慣れた動きだっタ!」
「ありがとうございます、皆さん。ずっと料理を作ってきたので、体がいろいろ覚えちゃっているんだと思います」
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