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735.【ハル視点】領主城へ
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部屋の鍵をかけて防音結界を作動させると、俺はふうーと一つ長い息を吐いた。視線の先はまだ手の中の封筒だ。
中身を見たくないなと思っていると、不意にアキトが声をかけてきた。
「ハル…?」
名前を呼んでからそっと抱き着いてきたアキトは、明らかに心配そうな表情をしていた。俺を元気づけようと思ってくれたんだろうな。そう思うだけで少しだけ気分が上を向いた。
俺は薄っすらと笑みを浮かべながら、アキトの身体をギュッと抱きしめ返す。
「ああ、心配させてごめんね」
「それは気にしなくて良いんだけど…何か良く無い知らせ?」
抱き着いたまま恐る恐る尋ねてくるアキトに、俺はゆるりと首を振った。
「良く無い知らせってわけじゃないんだけどね…この封筒を使った手紙が来るのは、トライプール領主からの正式な呼び出しだけなんだ」
例えトライプール領主からの手紙だとしても普通の内容には、基本的にこの封筒は使われない。領主城に入るための招待状のような役目を果たすのが、この封筒だからだ。
「わざわざ手紙を使って呼ばれる時は、面倒な依頼がある時が多いんだよ」
「面倒って…」
そんな事言って良いの?と言いたげなアキトに俺は悪戯っぽく笑いかけた。
「この部屋の中には俺とアキトだけだから良いんだよ」
「まあそうだけど」
「領主から冒険者ギルドを通さずに直接の依頼となると…騎士の仕事の方かもしれないな」
そうだといいなと希望を込めて言いきれば、アキトは納得顔で頷いてくれた。
「そっか」
「あとは…もう一つの可能性が思い浮かんでるんだけど…」
俺はそこで言葉を途切れさせた。
「うん、何?」
「……口にすると本当になりそうだからな。だから言わない」
そんなまるでこどものような俺の言い分にも、アキトは楽し気に笑うだけで文句の一つも言わなかった。アキトは俺に甘すぎるよね。
「それって、中を見たら依頼の内容とか分かるの?」
「これは呼び出しの手紙ってだけだからね。中には大した事は書いてないんだ」
「そうなんだ」
ああ、開けたくないけど開けるか。さすがに領主からの手紙を無視する事はできない。
俺は未だに抱き着いてくれているアキトに力を貰って、伸ばした手で手紙を開き始めた。
「…うん、やっぱり会いに来て欲しいって書いてあるよ」
ざっと目を通してみたが、直接会って話したい事があるとしか書かれていない。
「予想通りだけど一切内容には触れてないね」
もしこの手紙が緊急の依頼だった場合は、きっちりと装備を整えてこいと遠まわしな言い方で伝えてくるんだが…それも無いな。もし可能ならハロルドの伴侶候補殿も連れてきて欲しいとは書き込まれている。
やはり俺の予想通りなんだろうか。
ぐるぐると考えこんでいた俺の服の袖を、アキトがくいっと軽く引っ張った。
「ハル、それって…俺も一緒に行けたりする?」
さてどうやってアキトを誘おうかと考えていたのに、自分から同行したいと言ってくれるとは思わなかったな。
俺は手の中にあった手紙を、アキトにも見えるように大きく開いた。
「ここ、見て」
俺が指差したのは、手紙の最後の一文だった。
「ここに、もし可能ならハロルドの伴侶候補殿も連れてきて欲しいって書いてある」
「あ、本当だ。じゃあ俺も行くよ」
これで問題は無くなったと笑顔で俺を見上げてくるアキトに、思わず俺の思った可能性の方が高くなってると呟いてしまった。
トライプールの領主様も貴族の一員ではあるが、貴族特権を振りかざすような人ではない。だから手紙にも期日の記載は無かった。
数日してから向かうで良いと思うよと主張したけれど、アキトはどうしても頷かなかった。
「さすがに領主様からの呼び出しを無視して、冒険者ギルドの依頼を受ける勇気は俺には無いよ」
「そうだよね…うん。分かってるんだけど」
アキトは渋る俺を引っ張って、丘の上の領主様城を目指して歩き出した。
長い坂道を上りきればすぐに視界に入ってくる領主城は、ここトライプールの観光名所になっているだけあってそれは美しい城だ。滅多に一般公開はされないが、庭の美しさは一見の価値があると評判だ。
「すごい、綺麗だけど…入り難い…」
城を見上げてそう呟いたアキトに、俺はあっさりと答えた。
「じゃあ帰ろうか」
例えここで帰って領主城に行かなかったとしても、数日以内にはどうせ行かないと駄目になる。それが分かっているのに、ついつい反射的にそう提案してしまった。
「駄目。ほら行くよ」
今の駄目の言い方は可愛かったな。そう現実逃避をする俺の手を引いて、アキトは歩きだした。
領主城の入口にある門は、物々しい装備をした警備隊によって守られている。
ゆっくりと門に近づいていくと、無表情な警備隊員はさっと俺とアキトの方を向いた。ピリッと緊張感のある空気に、アキトがピクリと身体を揺らした。
「失礼、何のご用でしょうか?」
そう尋ねてくる警備隊員を、俺はまっすぐに見返した。
ここの警備は領主によって直々に選ばれている。選考理由は信頼ができる相手かどうかと、何より腕が立つかどうかだ。だから騎士団から引き抜かれた奴も多いんだよな。
つまりこいつも知った顔だ。規則通りに表情こそ無表情のままではあるが、目が面白がってるのが分かるぞ。明らかにアキトに興味を示している。
「トライプール領主様の招きに応じてやって来た、ハロルドとアキトだ」
説明するよりも見せた方が早いと腕輪から取り出した手紙を見せれば、警備隊員はすっと手をさしだしてきた。
「お預かりしても?」
「もちろん」
手の上に手紙と封筒をのせてやれば、規則通りにその場にいる全員がきっちりと目を通した。特に問題が無い事を確認し合うと、すぐに領主城の門は開かれた。
「こちらで庭を見ながらしばらくお待ちいただけますか?すぐに案内の者が参ります」
「ああ、ありがとう」
「ありがとうございます」
俺とアキトのお礼の言葉に、少しだけ笑みを浮かべると警備隊員達は仕事に戻っていった。
中身を見たくないなと思っていると、不意にアキトが声をかけてきた。
「ハル…?」
名前を呼んでからそっと抱き着いてきたアキトは、明らかに心配そうな表情をしていた。俺を元気づけようと思ってくれたんだろうな。そう思うだけで少しだけ気分が上を向いた。
俺は薄っすらと笑みを浮かべながら、アキトの身体をギュッと抱きしめ返す。
「ああ、心配させてごめんね」
「それは気にしなくて良いんだけど…何か良く無い知らせ?」
抱き着いたまま恐る恐る尋ねてくるアキトに、俺はゆるりと首を振った。
「良く無い知らせってわけじゃないんだけどね…この封筒を使った手紙が来るのは、トライプール領主からの正式な呼び出しだけなんだ」
例えトライプール領主からの手紙だとしても普通の内容には、基本的にこの封筒は使われない。領主城に入るための招待状のような役目を果たすのが、この封筒だからだ。
「わざわざ手紙を使って呼ばれる時は、面倒な依頼がある時が多いんだよ」
「面倒って…」
そんな事言って良いの?と言いたげなアキトに俺は悪戯っぽく笑いかけた。
「この部屋の中には俺とアキトだけだから良いんだよ」
「まあそうだけど」
「領主から冒険者ギルドを通さずに直接の依頼となると…騎士の仕事の方かもしれないな」
そうだといいなと希望を込めて言いきれば、アキトは納得顔で頷いてくれた。
「そっか」
「あとは…もう一つの可能性が思い浮かんでるんだけど…」
俺はそこで言葉を途切れさせた。
「うん、何?」
「……口にすると本当になりそうだからな。だから言わない」
そんなまるでこどものような俺の言い分にも、アキトは楽し気に笑うだけで文句の一つも言わなかった。アキトは俺に甘すぎるよね。
「それって、中を見たら依頼の内容とか分かるの?」
「これは呼び出しの手紙ってだけだからね。中には大した事は書いてないんだ」
「そうなんだ」
ああ、開けたくないけど開けるか。さすがに領主からの手紙を無視する事はできない。
俺は未だに抱き着いてくれているアキトに力を貰って、伸ばした手で手紙を開き始めた。
「…うん、やっぱり会いに来て欲しいって書いてあるよ」
ざっと目を通してみたが、直接会って話したい事があるとしか書かれていない。
「予想通りだけど一切内容には触れてないね」
もしこの手紙が緊急の依頼だった場合は、きっちりと装備を整えてこいと遠まわしな言い方で伝えてくるんだが…それも無いな。もし可能ならハロルドの伴侶候補殿も連れてきて欲しいとは書き込まれている。
やはり俺の予想通りなんだろうか。
ぐるぐると考えこんでいた俺の服の袖を、アキトがくいっと軽く引っ張った。
「ハル、それって…俺も一緒に行けたりする?」
さてどうやってアキトを誘おうかと考えていたのに、自分から同行したいと言ってくれるとは思わなかったな。
俺は手の中にあった手紙を、アキトにも見えるように大きく開いた。
「ここ、見て」
俺が指差したのは、手紙の最後の一文だった。
「ここに、もし可能ならハロルドの伴侶候補殿も連れてきて欲しいって書いてある」
「あ、本当だ。じゃあ俺も行くよ」
これで問題は無くなったと笑顔で俺を見上げてくるアキトに、思わず俺の思った可能性の方が高くなってると呟いてしまった。
トライプールの領主様も貴族の一員ではあるが、貴族特権を振りかざすような人ではない。だから手紙にも期日の記載は無かった。
数日してから向かうで良いと思うよと主張したけれど、アキトはどうしても頷かなかった。
「さすがに領主様からの呼び出しを無視して、冒険者ギルドの依頼を受ける勇気は俺には無いよ」
「そうだよね…うん。分かってるんだけど」
アキトは渋る俺を引っ張って、丘の上の領主様城を目指して歩き出した。
長い坂道を上りきればすぐに視界に入ってくる領主城は、ここトライプールの観光名所になっているだけあってそれは美しい城だ。滅多に一般公開はされないが、庭の美しさは一見の価値があると評判だ。
「すごい、綺麗だけど…入り難い…」
城を見上げてそう呟いたアキトに、俺はあっさりと答えた。
「じゃあ帰ろうか」
例えここで帰って領主城に行かなかったとしても、数日以内にはどうせ行かないと駄目になる。それが分かっているのに、ついつい反射的にそう提案してしまった。
「駄目。ほら行くよ」
今の駄目の言い方は可愛かったな。そう現実逃避をする俺の手を引いて、アキトは歩きだした。
領主城の入口にある門は、物々しい装備をした警備隊によって守られている。
ゆっくりと門に近づいていくと、無表情な警備隊員はさっと俺とアキトの方を向いた。ピリッと緊張感のある空気に、アキトがピクリと身体を揺らした。
「失礼、何のご用でしょうか?」
そう尋ねてくる警備隊員を、俺はまっすぐに見返した。
ここの警備は領主によって直々に選ばれている。選考理由は信頼ができる相手かどうかと、何より腕が立つかどうかだ。だから騎士団から引き抜かれた奴も多いんだよな。
つまりこいつも知った顔だ。規則通りに表情こそ無表情のままではあるが、目が面白がってるのが分かるぞ。明らかにアキトに興味を示している。
「トライプール領主様の招きに応じてやって来た、ハロルドとアキトだ」
説明するよりも見せた方が早いと腕輪から取り出した手紙を見せれば、警備隊員はすっと手をさしだしてきた。
「お預かりしても?」
「もちろん」
手の上に手紙と封筒をのせてやれば、規則通りにその場にいる全員がきっちりと目を通した。特に問題が無い事を確認し合うと、すぐに領主城の門は開かれた。
「こちらで庭を見ながらしばらくお待ちいただけますか?すぐに案内の者が参ります」
「ああ、ありがとう」
「ありがとうございます」
俺とアキトのお礼の言葉に、少しだけ笑みを浮かべると警備隊員達は仕事に戻っていった。
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