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726.【ハル視点】可愛がりたい※

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 ※攻めからのフェラ注意

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 有無を言わさず浄化魔法をかけてからこれでもう問題は無いかなと言わんばかりに尋ねれば、アキトは返す言葉に詰まった。

 よりによって汚いなんて言い訳をするからついつい意地悪をしてしまったけど、本気で嫌なら無理強いをするつもりは無いんだけどな。

 後はアキトの答え次第かなと静かに待っていると、アキトはもぞもぞと身体を揺らし始めた。ああ、さっきから思いっきり追い込んでは止めるを繰り返したから、きっと達きたくて仕方ないんだろうな。

 もし次の質問で嫌だと言われたら、すぐに諦めて俺の手で達かせてあげよう。そう決めてから、俺は口を開いた。

「ね、良い?」

 アキトは小さくコクリと頷いた。はっきりと言葉にして舐めて欲しいとは、さすがに言えなかったんだろうな。そういう所も可愛いんだが。

「ありがとう」

 俺はにっこりと笑いかけてから、そのままゆっくりと顔を下げていく。アキトは特に抵抗もせずに、ただじっと待ってくれている。

 今にも達してしまいそうな先走りの滲んだアキトの性器の先端に、俺は音を立てて軽く口づけた。

「ひゃっ!」

 たったそれだけの愛撫でも、アキトは可愛い悲鳴をあげている。うーん、これはやる気がでてくるな。

「は…ん、ぁ……ぅあ」

 大きく口を開いて口内に招き入れると、途端にビクリと腰が揺れる。咄嗟に宥めるように撫でたのが、よりによって腰骨だったのは決して狙ったわけではない。

「ヒッ…あ…んっ…」

 押し殺したような喘ぎ声を聞きながら、俺は無心で愛撫を続けた。

 そっと口を離して舐めあげてから、油断した所を狙って軽く吸い上げる。裏筋を優しく刺激して、唇を使って扱きあげる。

 俺の髪に手を置いて達くのを我慢しているのも、縋られているようで何となく嬉しいんだよな。でもそのせいで、さらに可愛がりたくなるというアキトにとっては悪循環でもあるんだけど。

 さあ、次は何をしようか。



 夢中になって可愛がりすぎたのか、ふと気づけばアキトのか細い声が聞こえてきた。

「は、る、イき…ぁあ、んっ。やっ…も、でっ…う」

 必死になって限界を訴えるアキトは、たまらないほど可愛かった。遠慮せずにいつでも出してくれて良いんだけどな。

 アキトをじっと見上げてから、俺はそっと唇を離した。明らかにホッとした様子のアキトに、俺は優しい笑みを浮かべて続けた。

「乳首の時から我慢してたんだからね、良いよ出して。このまま口に」

 一方的にそう声をかけると、俺はすぐにあーと口を開いた。ごめんね、アキト。身構える時間を与えたりはしないよ。

 口内に優しく招き入れたアキトの性器は、かすかに震えていた。もう限界だろうに、どうやらアキトは必死で堪えているみたいだ。

 我慢なんてしなくて良いのに。

 俺はアキトの性器の裏筋を伸ばした舌先で優しくなぞり、そのまま思いっきり吸い上げた。

「んっ…うぁぁっ!!」

 さすがにこれにはアキトも耐えられなかったらしい。

 身体全体をしならせて達したアキトに達成感を覚えながら、俺はアキトの放ったものをゴクンと全て飲み干した。喉に絡む感触と独特な味も、アキトのものだと思えば美味しいとすら思えるんだからすごいよな。

「気持ち良かった?」

 そう尋ねた俺を、アキトは蕩けた表情のままじーっと見つめてきた。うん、その顔を見れば答えは聞かなくても分かってるんだけどね。それでも何だか聞かずにはいられなかった。

 答えてはくれないかもと思っての質問だったけど、予想に反してアキトはすぐに口を開いた。

「……ん…きもちよかったよ」

 真っ赤な顔のまま率直に感想を伝えてくれるアキトに、俺は自然と笑いながら答えた。

「気持ちよくできたなら良かった」
「………あの、ハル」
「ん?なぁに?」

 照れくさそうにしながらもまっすぐ俺の目を見つめてくるアキトのあまりの可愛さに、無意識のうちに甘い声が出てしまった。

 もし俺の友人達がこの声を聞いていたら、自分の耳を疑うか、本当にお前の喉から出た声かと揶揄われるかのどちらかだろうな。

 まあ今ここにいるのは俺とアキトだけだから、特に問題は無いんだが。そんな事を考えていたら、アキトは何かを決意した様子で続けた。

「俺も、しようか」

 俺も…しようか?アキトが、何を…する?

 一瞬だけ意味が理解できなかったけれど、この流れならたぶん口淫の事に決まってるよな。アキトが、俺に口淫をする?

「うーん、アキトがしたいって思ってくれるなら、もちろんして欲しいよ」

 してもらったから俺もしないといけないという義務感からとかじゃないなら、俺が拒否するわけがない。して欲しいかして欲しくないかで言えば、当然だけどして欲しい。

 きっと恥ずかしそうにしながら、でも頑張ってくれるんだろうなと想像はできるからな。

 俺はそこで一度言葉を切った。

 してくれるならもちろん嬉しいんだけど、それは今じゃなくても良いかな。

「でも、今はそれよりも早くアキトの中に入りたいな」
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