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709.アキトの努力※
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ついさっきまで俺はストリップを続けるハルから、視線を反らす事もできなかった。まるで魅入られたように固まったまま、するすると流れるように動いていく器用な指先を、ただじっと見つめている事しかできずにいた。
俺はぎゅっと握りしめた拳に力を入れた。
「ハル」
あ、やっと普通に声が出せたと、俺は嬉しくなって続けた。
「ハル…ごめんちょっと待って」
そう声をかければ、ハルの手はそこでぴたりと動きを止めてくれた。良かった、止まってくれた。
「もしかして…アキトは楽しくなかった?」
明らかに残念そうな顔をしながらしょんぼりと肩を落としたハルを見ていると、なんだか止めてしまった事が申し訳なくなってくる。
でもごめん。本当にちょっとだけ待って欲しい。
俺はハルの質問にゆるりと首を振ってから答える。
「えっと…正直に言えば楽しかったよ。確かに、その…予想以上に…楽しかった…です」
答える俺の声はどんどん小さくなっていっちゃったけど、ハルの耳には一応ちゃんと届いたみたいだ。パァッと分かりやすく目を輝かせると、ハルは嬉しそうな笑みを浮かべた。
「それは良かった。それなら最後まで見て欲しかったな」
ちょっとだけ残念だと悪戯っぽく笑ったハルに、俺は素直にごめんねと返す。
「謝らなくて良いんだよ」
「…ただ、えっと…あとはせっかくだし、俺が脱がせたいなーって」
「えっ!?」
大きく目を見開いたまま固まったハルが不意にあげた大きな声に、驚いて身体が揺れてしまった。
「その、思ったんだけど…」
そんな風に言葉を続けながらも、固まってしまったハルの反応に少しだけ不安に思った。
――あれ、もしかしてこの反応は…本気で嫌がってるやつじゃないのかな。
一応、俺が突然こんな事を言い出したのには、ちゃんと理由があった。
最初にハルとそういう事をした時だ。ハルから俺に服を脱がせて欲しいって、お願いされた事があったんだよね。
その時は上半身だけは頑張って脱がせたんだけど、下半身は恥ずかしすぎるからって『まだ無理』だって断ったんだ。
実際あの時は既に俺の許容量オーバーでいっぱいいっぱいだったから、もし無理に脱がせてたとしたら、それ以上の事は何もできずに倒れてたかもしれなかったんだ。
だからあれは仕方なかったと思うんだけどね。
たださっきハルが下半身の服を脱ごうとしてる所を見てたら、それを不意に思い出しちゃったんだよね。
だからもしかして今ならいけるかもなんて思いついて、うっかり口にしちゃっただけなんだけど、駄目だったかな。
正直に言えばハルのストリップをこのまま見てるよりは、俺自身の手で脱がせた方がまだ耐えられるかもなんてそんな事を考えた上での提案だった。
俺のそんな考えなんて、もしかしてハルにはバレバレだったんだろうか。
「あの…ハルが嫌だったら、もちろん…無理にとは…」
言わなきゃよかったかなと後悔し始めて何とか逃げ道を作ろうとし始めた頃、ハルはようやく我に返ったらしい。
「ね…アキトが、俺の服を脱がせてくれるの?」
「うん。ハルが嫌じゃない、なら」
小さな声だったけど何とかそう答えれば、ハルは悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「嫌なわけが無いよ!アキトは前に言った約束、ちゃんと覚えててくれたんだね?」
あ、俺の今は無理発言、ハルもちゃんと覚えてくれてたんだ。いつの間にか約束になってるんだけど、あれは約束だったのかな。
「それじゃあお願い」
ハルはそう言うとさっと両手を上げた。自分は触らないから頑張ってって意思表示だろうな。
「うん。えっと、じゃあ、し、失礼します?」
思わず敬語になってそう声をかければ、ハルは楽し気に喉だけで笑った。
そろーっと近づいていった俺がハルの前にしゃがみこむのを、色気を乗せた目がじっと見つめてくる。
ここでハルの視線をあまりに意識しちゃったら、絶対に固まって動けなくなるよね。
そう分かっていたから俺は視線が合わないように気をつけながら、ハルの履いているパンツにすぐに手を伸ばした。
今日ハルが履いているパンツは、ボタンがいくつも並んでついているタイプみたいだ。ちょっと脱がせにくいやつだけど、ここは頑張るしかないよね。
俺は気合を入れなおしてから、ボタンの攻略に取り掛かった。
俺はぎゅっと握りしめた拳に力を入れた。
「ハル」
あ、やっと普通に声が出せたと、俺は嬉しくなって続けた。
「ハル…ごめんちょっと待って」
そう声をかければ、ハルの手はそこでぴたりと動きを止めてくれた。良かった、止まってくれた。
「もしかして…アキトは楽しくなかった?」
明らかに残念そうな顔をしながらしょんぼりと肩を落としたハルを見ていると、なんだか止めてしまった事が申し訳なくなってくる。
でもごめん。本当にちょっとだけ待って欲しい。
俺はハルの質問にゆるりと首を振ってから答える。
「えっと…正直に言えば楽しかったよ。確かに、その…予想以上に…楽しかった…です」
答える俺の声はどんどん小さくなっていっちゃったけど、ハルの耳には一応ちゃんと届いたみたいだ。パァッと分かりやすく目を輝かせると、ハルは嬉しそうな笑みを浮かべた。
「それは良かった。それなら最後まで見て欲しかったな」
ちょっとだけ残念だと悪戯っぽく笑ったハルに、俺は素直にごめんねと返す。
「謝らなくて良いんだよ」
「…ただ、えっと…あとはせっかくだし、俺が脱がせたいなーって」
「えっ!?」
大きく目を見開いたまま固まったハルが不意にあげた大きな声に、驚いて身体が揺れてしまった。
「その、思ったんだけど…」
そんな風に言葉を続けながらも、固まってしまったハルの反応に少しだけ不安に思った。
――あれ、もしかしてこの反応は…本気で嫌がってるやつじゃないのかな。
一応、俺が突然こんな事を言い出したのには、ちゃんと理由があった。
最初にハルとそういう事をした時だ。ハルから俺に服を脱がせて欲しいって、お願いされた事があったんだよね。
その時は上半身だけは頑張って脱がせたんだけど、下半身は恥ずかしすぎるからって『まだ無理』だって断ったんだ。
実際あの時は既に俺の許容量オーバーでいっぱいいっぱいだったから、もし無理に脱がせてたとしたら、それ以上の事は何もできずに倒れてたかもしれなかったんだ。
だからあれは仕方なかったと思うんだけどね。
たださっきハルが下半身の服を脱ごうとしてる所を見てたら、それを不意に思い出しちゃったんだよね。
だからもしかして今ならいけるかもなんて思いついて、うっかり口にしちゃっただけなんだけど、駄目だったかな。
正直に言えばハルのストリップをこのまま見てるよりは、俺自身の手で脱がせた方がまだ耐えられるかもなんてそんな事を考えた上での提案だった。
俺のそんな考えなんて、もしかしてハルにはバレバレだったんだろうか。
「あの…ハルが嫌だったら、もちろん…無理にとは…」
言わなきゃよかったかなと後悔し始めて何とか逃げ道を作ろうとし始めた頃、ハルはようやく我に返ったらしい。
「ね…アキトが、俺の服を脱がせてくれるの?」
「うん。ハルが嫌じゃない、なら」
小さな声だったけど何とかそう答えれば、ハルは悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「嫌なわけが無いよ!アキトは前に言った約束、ちゃんと覚えててくれたんだね?」
あ、俺の今は無理発言、ハルもちゃんと覚えてくれてたんだ。いつの間にか約束になってるんだけど、あれは約束だったのかな。
「それじゃあお願い」
ハルはそう言うとさっと両手を上げた。自分は触らないから頑張ってって意思表示だろうな。
「うん。えっと、じゃあ、し、失礼します?」
思わず敬語になってそう声をかければ、ハルは楽し気に喉だけで笑った。
そろーっと近づいていった俺がハルの前にしゃがみこむのを、色気を乗せた目がじっと見つめてくる。
ここでハルの視線をあまりに意識しちゃったら、絶対に固まって動けなくなるよね。
そう分かっていたから俺は視線が合わないように気をつけながら、ハルの履いているパンツにすぐに手を伸ばした。
今日ハルが履いているパンツは、ボタンがいくつも並んでついているタイプみたいだ。ちょっと脱がせにくいやつだけど、ここは頑張るしかないよね。
俺は気合を入れなおしてから、ボタンの攻略に取り掛かった。
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