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401.【ハル視点】甘やかしたい※
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俺が自分の手を舐めた時のアキトの反応は、予想以上に可愛いものだった。
まじまじと俺のその行動を見つめていると思ったら、次の瞬間にはボンッと顔どころか耳まで一気に赤く染めて、それからぎゅぎゅーっと思いっきり目をつむった。
そこからどうするんだろうとじっと観察していると、アキトはうわーうわーと小さな声で呟きながらブンブンと頭を振った。何をしてるんだと怒られるか変態と言われるかだと思ったけれど、この反応はむしろ恥ずかしがってる感じかな。少なくとも怒ってはいないみたいだ。
「…な、なんで舐めたの!?」
ぎゅっと目をつむったままでそう尋ねてくるアキトの声があまりに小さく振るえていたので、俺は思わず笑ってしまった。
「んー舐めたかったから、だね」
はっきりとそう断言すれば、アキトはうっと言葉に詰まった。そんな反応も可愛いなぁ。
「ああ、あとは気持ちよくなってくれて嬉しいなと思ってたかな」
俺の手で達してくれたのが嬉しいなーとは思ってたよと続ければ、アキトはううーと呻きながら真っ赤な顔を枕に埋めてしまった。
いつまで待ってもそのまま枕から顔を上げようとしないアキトの姿に、もしかして本当は嫌だったんだろうかと少しだけ心配になってくる。怒ってなくても拒否感がある可能性はあるかもしれない。
「アキト、そんなに嫌だった?」
アキトはその質問に慌てた様子で顔を上げた。アキトの感情を少しも見逃さないようにと、隠し事のできないアキトの目をまっすぐに見つめて答えを待つ。
「嫌じゃなくて………恥ずかしかっただけ」
はっきりとそう言いきってくれたアキトに、俺はふうと肩の力を抜いた。知らない間にかなり緊張していたみたいだ。
「そうなの?」
「あと……ハルの色気に、当てられてただけ」
ぽつりと小さな声でそう続けたアキトに、それは光栄だなと笑顔で返す。
アキトにそう言ってもらえるのは素直に嬉しいし、俺の色気なんてアキトに通用すれば他はどうでも良いからな。
ほっとした俺はそのままアキトの隣にごろりと寝転がり、そうっとアキトの体を抱きしめた。腕の中に閉じ込めたアキトはまだ恥ずかしそうだったけれど、それでも幸せそうに笑ってくれた。
可愛いなぁと思わず頭を撫でてしまったけれど、アキトは嫌がるでもなくただ嬉しそうに笑うだけだった。腕の中にいる伴侶候補を甘やかしたい。そんな気持ちになってしまった俺はアキトが嫌がらないのを良い事に、アキトの頭を撫でたり、背中をポンポンと叩いたりしてみた。
しばらくそうして甘やかしていると、アキトがうっすらと目を開いて見上げてきた。
「ハル…」
「んー?落ち着いた?」
もう恥ずかしい気持ちは落ち着いた?そう尋ねたつもりだったけれど、どうやらアキトは違う意味に捕らえたみたいだ。真剣な目をしたアキトは、まっすぐに俺の目を見据えて口を開いた。
「ハル、続き、しよ?」
このタイミングでそんな直球のお誘いが来ると思っていなかった俺は、またしてもピシリと固まってしまった。あまりに不意打ちの可愛いお誘いの言葉だったから、脳が理解するまで時間がかかったのかもしれない。
「…もうする気なくなった?俺はしたいんだけど…駄目かな?」
駄目なわけがない。そう思うけれど、今はもう少しだけ時間が欲しい。アキトが、俺に、続きしよって、言ったんだよな?俺の聞き間違いなんて可能性は無い…筈だ。
「あのー…ハル?」
もう一度名前を呼ばれた俺は、ハッと声を上げてからアキトの方を見た。
「あ、ごめん…固まってた」
「うん、固まってたね…その…誘い方が駄目だった?」
「いやいや、違うよ!」
俺はぶんぶんと大きく首を振った。
「今日はもう嫌だーって言われてもおかしくないと思ってたのに、まさかアキトからしたいとか言ってもらえると思って無かったというか…」
そう続ければ、アキトは少し不満そうに尋ねてくる。
「俺、あの薬もらってきたのに?」
「あー…うん、そうなんだけど!」
薬を貰ってきた理由は理解してたよ。理解はしていたけれど、それでも実際にはっきりと口に出して告げられると、破壊力が違ったんだよ。情けなくもへにゃりと笑った俺に、アキトは呆れるでもなく、むしろ嬉しそうに微笑みかけてくれた。
まじまじと俺のその行動を見つめていると思ったら、次の瞬間にはボンッと顔どころか耳まで一気に赤く染めて、それからぎゅぎゅーっと思いっきり目をつむった。
そこからどうするんだろうとじっと観察していると、アキトはうわーうわーと小さな声で呟きながらブンブンと頭を振った。何をしてるんだと怒られるか変態と言われるかだと思ったけれど、この反応はむしろ恥ずかしがってる感じかな。少なくとも怒ってはいないみたいだ。
「…な、なんで舐めたの!?」
ぎゅっと目をつむったままでそう尋ねてくるアキトの声があまりに小さく振るえていたので、俺は思わず笑ってしまった。
「んー舐めたかったから、だね」
はっきりとそう断言すれば、アキトはうっと言葉に詰まった。そんな反応も可愛いなぁ。
「ああ、あとは気持ちよくなってくれて嬉しいなと思ってたかな」
俺の手で達してくれたのが嬉しいなーとは思ってたよと続ければ、アキトはううーと呻きながら真っ赤な顔を枕に埋めてしまった。
いつまで待ってもそのまま枕から顔を上げようとしないアキトの姿に、もしかして本当は嫌だったんだろうかと少しだけ心配になってくる。怒ってなくても拒否感がある可能性はあるかもしれない。
「アキト、そんなに嫌だった?」
アキトはその質問に慌てた様子で顔を上げた。アキトの感情を少しも見逃さないようにと、隠し事のできないアキトの目をまっすぐに見つめて答えを待つ。
「嫌じゃなくて………恥ずかしかっただけ」
はっきりとそう言いきってくれたアキトに、俺はふうと肩の力を抜いた。知らない間にかなり緊張していたみたいだ。
「そうなの?」
「あと……ハルの色気に、当てられてただけ」
ぽつりと小さな声でそう続けたアキトに、それは光栄だなと笑顔で返す。
アキトにそう言ってもらえるのは素直に嬉しいし、俺の色気なんてアキトに通用すれば他はどうでも良いからな。
ほっとした俺はそのままアキトの隣にごろりと寝転がり、そうっとアキトの体を抱きしめた。腕の中に閉じ込めたアキトはまだ恥ずかしそうだったけれど、それでも幸せそうに笑ってくれた。
可愛いなぁと思わず頭を撫でてしまったけれど、アキトは嫌がるでもなくただ嬉しそうに笑うだけだった。腕の中にいる伴侶候補を甘やかしたい。そんな気持ちになってしまった俺はアキトが嫌がらないのを良い事に、アキトの頭を撫でたり、背中をポンポンと叩いたりしてみた。
しばらくそうして甘やかしていると、アキトがうっすらと目を開いて見上げてきた。
「ハル…」
「んー?落ち着いた?」
もう恥ずかしい気持ちは落ち着いた?そう尋ねたつもりだったけれど、どうやらアキトは違う意味に捕らえたみたいだ。真剣な目をしたアキトは、まっすぐに俺の目を見据えて口を開いた。
「ハル、続き、しよ?」
このタイミングでそんな直球のお誘いが来ると思っていなかった俺は、またしてもピシリと固まってしまった。あまりに不意打ちの可愛いお誘いの言葉だったから、脳が理解するまで時間がかかったのかもしれない。
「…もうする気なくなった?俺はしたいんだけど…駄目かな?」
駄目なわけがない。そう思うけれど、今はもう少しだけ時間が欲しい。アキトが、俺に、続きしよって、言ったんだよな?俺の聞き間違いなんて可能性は無い…筈だ。
「あのー…ハル?」
もう一度名前を呼ばれた俺は、ハッと声を上げてからアキトの方を見た。
「あ、ごめん…固まってた」
「うん、固まってたね…その…誘い方が駄目だった?」
「いやいや、違うよ!」
俺はぶんぶんと大きく首を振った。
「今日はもう嫌だーって言われてもおかしくないと思ってたのに、まさかアキトからしたいとか言ってもらえると思って無かったというか…」
そう続ければ、アキトは少し不満そうに尋ねてくる。
「俺、あの薬もらってきたのに?」
「あー…うん、そうなんだけど!」
薬を貰ってきた理由は理解してたよ。理解はしていたけれど、それでも実際にはっきりと口に出して告げられると、破壊力が違ったんだよ。情けなくもへにゃりと笑った俺に、アキトは呆れるでもなく、むしろ嬉しそうに微笑みかけてくれた。
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