400 / 1,179
399.【ハル視点】アキトの可愛さ※
しおりを挟む
ベッドに下ろされたアキトは、そのままそこで待つのではなくすぐに動き出した。
寝転がったまま懸命に服を脱ごうともぞもぞするアキトの姿は、可愛くもあり同時に刺激的でもあった。胸元まで服をたくし上げると、ここからどうしようと言いたげにアキトは身じろいだ。
「アキト、自分で脱ごうとしてくれたの?」
あまりの可愛さにクスクスと笑いながら尋ねれば、寝転がったままのアキトも笑って答えてくれた。
「そうなんだけど…失敗した」
「うん。でもこれはこれで可愛いけどね」
「ハル、ここからどうしよう?」
そう尋ねてくる声は笑い混じりで、俺もわざと悪戯っぽい笑みを浮かべて答えた。
「そうだね…じゃあこうしようか」
声をかけながらそっと手を差し出せば、アキトはすぐに察して寝転がったまま両手を伸ばしてくれた。たくし上げたままだった服を頭から抜き取ると、やっと脱げたと可愛い感想が耳に届いた。
嫌がらずにされるがままなのを確認してから、一枚ずつアキトの服を脱がせていく。もう少しで脱がし終えるかなと思った瞬間、アキトの手がそっと俺の服に伸びてきた。
上に着ているシャツのボタンを、アキトの指がひとつずつ外していく。緊張のせいかなかなか外れないボタンに、アキトは真剣な表情で挑んでいる。
邪魔をしないように気をつけながらゆっくりとアキトの服を取り去ると、アキトは慌てた様子で俺のシャツを脱がせてくれた。
「下も脱がせてくれる?」
そう尋ねたのはほんの悪戯心だった。この前は脱がすのは無理だと即答だったからな。今日は頑張ってくれたんだと分かっているから、無理をさせるつもりはなかった。
アキトは予想通りフルフルと小刻みに首を振った。
「ごめん、ハル。下は…まだ、無理」
そうか。絶対に無理じゃなくて、まだ、なのか。次の楽しみにしておくよなんて軽口を言いながら服を脱ぐ。
ベッドに上った俺は、目の前のアキトの体をきゅっと抱きしめた。触れ合う素肌の感触が気持ち良い。アキトは一見筋肉が少なく見えるけれど、実際に服を脱ぐとうっすらと筋肉がついた均整の取れた体をしている。他の人には見せたくないなと、そんな事を考えてしまう体つきだ。
「アキト…口開けて」
囁くように声をかければ、アキトはすぐに口を開いて舌を突き出してくれた。二人の間ではすっかり定番になった、深い口づけの誘い方だ。この誘い方、やっぱり好きなんだよな。そんな事を考えながら、俺はアキトの頭を一撫でするとすぐに唇を重ねた。
少しは慣れてきたのか、アキトの舌がぎこちなく絡まってくるのがたまらない。まだ戸惑い混じりの舌先を絡めとって吸い上げていく。
ほわりと蕩けたアキトの顔を見つめながら、俺はそっと指を伸ばした。
「んっ…っ!」
乳首に触れるか触れないかぐらいの距離を保って指を動かせば、アキトはビクビクと背中を揺らした。
「わっ…ハルっ…」
「やっぱりここは嫌?」
もしはっきりと嫌だと言われたら、今日はもう乳首には一切触れないつもりだった。アキトに嫌な思いをさせたいわけじゃないからな。決意を込めた質問に、アキトはゆるりと首を振った。
「ううん、嫌ってわけじゃない…けど…」
「アキトが嫌じゃないなら、もう少しだけ触らせて?」
「でも、やっぱり気持ち良くは無いんだけど…それでも良いの?」
本当に嫌がってはいないかと表情を伺えば、アキトは何故か申し訳なさそうな表情を浮かべていた。え、申し訳ない事なんて無いだろう?そう思ったけれど、アキトはボソボソと続けた。
「……せっかく触ってくれてるのに、何の反応もできないんだけど」
ああ、反応できない事を気にしてくれていたのか。
「うん、さすがにそんなにすぐには変わらないと思うよ」
「…でもするの?」
「アキトが良いなら、俺はしたいな」
すぐに変わらなくて良いんだ。じっくりじっくり仕込んでいって、少しずつアキトの体を作り変えていきたい。
「今は感じなくても、これからどうなるかは分からないし…ね?」
思わせぶりにそう囁けば、アキトはボンッと頬を赤く染めた。照れる姿も可愛いな。
「じっくり仕込みたいっていったでしょう?」
「あー…うん。じゃあハルの好きにして良いよ…」
小さな声で与えられた許可に、俺は笑って頷いた。じゃあ好きにさせて貰おうかな。
寝転がったまま懸命に服を脱ごうともぞもぞするアキトの姿は、可愛くもあり同時に刺激的でもあった。胸元まで服をたくし上げると、ここからどうしようと言いたげにアキトは身じろいだ。
「アキト、自分で脱ごうとしてくれたの?」
あまりの可愛さにクスクスと笑いながら尋ねれば、寝転がったままのアキトも笑って答えてくれた。
「そうなんだけど…失敗した」
「うん。でもこれはこれで可愛いけどね」
「ハル、ここからどうしよう?」
そう尋ねてくる声は笑い混じりで、俺もわざと悪戯っぽい笑みを浮かべて答えた。
「そうだね…じゃあこうしようか」
声をかけながらそっと手を差し出せば、アキトはすぐに察して寝転がったまま両手を伸ばしてくれた。たくし上げたままだった服を頭から抜き取ると、やっと脱げたと可愛い感想が耳に届いた。
嫌がらずにされるがままなのを確認してから、一枚ずつアキトの服を脱がせていく。もう少しで脱がし終えるかなと思った瞬間、アキトの手がそっと俺の服に伸びてきた。
上に着ているシャツのボタンを、アキトの指がひとつずつ外していく。緊張のせいかなかなか外れないボタンに、アキトは真剣な表情で挑んでいる。
邪魔をしないように気をつけながらゆっくりとアキトの服を取り去ると、アキトは慌てた様子で俺のシャツを脱がせてくれた。
「下も脱がせてくれる?」
そう尋ねたのはほんの悪戯心だった。この前は脱がすのは無理だと即答だったからな。今日は頑張ってくれたんだと分かっているから、無理をさせるつもりはなかった。
アキトは予想通りフルフルと小刻みに首を振った。
「ごめん、ハル。下は…まだ、無理」
そうか。絶対に無理じゃなくて、まだ、なのか。次の楽しみにしておくよなんて軽口を言いながら服を脱ぐ。
ベッドに上った俺は、目の前のアキトの体をきゅっと抱きしめた。触れ合う素肌の感触が気持ち良い。アキトは一見筋肉が少なく見えるけれど、実際に服を脱ぐとうっすらと筋肉がついた均整の取れた体をしている。他の人には見せたくないなと、そんな事を考えてしまう体つきだ。
「アキト…口開けて」
囁くように声をかければ、アキトはすぐに口を開いて舌を突き出してくれた。二人の間ではすっかり定番になった、深い口づけの誘い方だ。この誘い方、やっぱり好きなんだよな。そんな事を考えながら、俺はアキトの頭を一撫でするとすぐに唇を重ねた。
少しは慣れてきたのか、アキトの舌がぎこちなく絡まってくるのがたまらない。まだ戸惑い混じりの舌先を絡めとって吸い上げていく。
ほわりと蕩けたアキトの顔を見つめながら、俺はそっと指を伸ばした。
「んっ…っ!」
乳首に触れるか触れないかぐらいの距離を保って指を動かせば、アキトはビクビクと背中を揺らした。
「わっ…ハルっ…」
「やっぱりここは嫌?」
もしはっきりと嫌だと言われたら、今日はもう乳首には一切触れないつもりだった。アキトに嫌な思いをさせたいわけじゃないからな。決意を込めた質問に、アキトはゆるりと首を振った。
「ううん、嫌ってわけじゃない…けど…」
「アキトが嫌じゃないなら、もう少しだけ触らせて?」
「でも、やっぱり気持ち良くは無いんだけど…それでも良いの?」
本当に嫌がってはいないかと表情を伺えば、アキトは何故か申し訳なさそうな表情を浮かべていた。え、申し訳ない事なんて無いだろう?そう思ったけれど、アキトはボソボソと続けた。
「……せっかく触ってくれてるのに、何の反応もできないんだけど」
ああ、反応できない事を気にしてくれていたのか。
「うん、さすがにそんなにすぐには変わらないと思うよ」
「…でもするの?」
「アキトが良いなら、俺はしたいな」
すぐに変わらなくて良いんだ。じっくりじっくり仕込んでいって、少しずつアキトの体を作り変えていきたい。
「今は感じなくても、これからどうなるかは分からないし…ね?」
思わせぶりにそう囁けば、アキトはボンッと頬を赤く染めた。照れる姿も可愛いな。
「じっくり仕込みたいっていったでしょう?」
「あー…うん。じゃあハルの好きにして良いよ…」
小さな声で与えられた許可に、俺は笑って頷いた。じゃあ好きにさせて貰おうかな。
187
お気に入りに追加
4,204
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

その捕虜は牢屋から離れたくない
さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。
というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!
ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。
その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。
しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。
何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。
聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)

婚約破棄されたショックで前世の記憶&猫集めの能力をゲットしたモブ顔の僕!
ミクリ21 (新)
BL
婚約者シルベスター・モンローに婚約破棄されたら、そのショックで前世の記憶を思い出したモブ顔の主人公エレン・ニャンゴローの話。

異世界へ下宿屋と共にトリップしたようで。
やの有麻
BL
山に囲まれた小さな村で下宿屋を営んでる倉科 静。29歳で独身。
昨日泊めた外国人を玄関の前で見送り家の中へ入ると、疲労が溜まってたのか急に眠くなり玄関の前で倒れてしまった。そして気付いたら住み慣れた下宿屋と共に異世界へとトリップしてしまったらしい!・・・え?どーゆうこと?
前編・後編・あとがきの3話です。1話7~8千文字。0時に更新。
*ご都合主義で適当に書きました。実際にこんな村はありません。
*フィクションです。感想は受付ますが、法律が~国が~など現実を突き詰めないでください。あくまで私が描いた空想世界です。
*男性出産関連の表現がちょっと入ってます。苦手な方はオススメしません。

せっかく美少年に転生したのに女神の祝福がおかしい
拓海のり
BL
前世の記憶を取り戻した途端、海に放り込まれたレニー。【腐女神の祝福】は気になるけれど、裕福な商人の三男に転生したので、まったり気ままに異世界の醍醐味を満喫したいです。神様は出て来ません。ご都合主義、ゆるふわ設定。
途中までしか書いていないので、一話のみ三万字位の短編になります。
他サイトにも投稿しています。

祝福という名の厄介なモノがあるんですけど
野犬 猫兄
BL
魔導研究員のディルカには悩みがあった。
愛し愛される二人の証しとして、同じ場所に同じアザが発現するという『花祝紋』が独り身のディルカの身体にいつの間にか現れていたのだ。
それは女神の祝福とまでいわれるアザで、そんな大層なもの誰にも見せられるわけがない。
ディルカは、そんなアザがあるものだから、誰とも恋愛できずにいた。
イチャイチャ……イチャイチャしたいんですけど?!
□■
少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです!
完結しました。
応援していただきありがとうございます!
□■
第11回BL大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございましたm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる