215 / 1,179
214.【ハル視点】任命式
しおりを挟む
「じゃあ、俺上から見学してるね」
「案内できなくてごめんね」
できればアキトを見学する席まで案内したかったけれど、今日の任命式は俺が主役だ。ディエゴに視線だけで止められてしまったから、名残惜しいけれど仕方ない。
「説明してくれたから大丈夫だよ」
「気を付けてね」
「騎士団本部の中で何に気を付けるんだよ」
横からくだらない口を挟んでくるケルビンをちらりと睨んでから、俺は離れていくアキトの背中を見送った。
「じゃあ、行くか」
「ああ、アキトが見てるなら完璧に任命式をやらないとな」
本部の片隅に位置するホールは、任命式の時以外は使われない建物だ。騎士団本部の中では、一番派手に装飾がされている場所でもある。何といっても外部のお偉いさんが出入りするからな。騎士団の威信に関わると、かなりこだわって作られている。
「ハロルド先輩はここでお願いしますね」
「ああ、分かった」
指示された場所は隊列のちょうど真ん中辺りだった。一番前に並んでいた副団長時代と違って、周りの騎士の様子が観察できるのは楽しそうだな。
慣れた様子のベテランもいれば、緊張した様子の新人騎士もいる。
「今日の任命式には、トライプール領主様もいらっしゃるので失礼の無いように」
ディエゴの言葉に、周りの空気がピリッと引き締まった。ケルビンの合図で音楽を奏でる魔道具が動き出す。聞きなれた厳かな音楽は、任命式の最初に流れる定番の曲だ。
不意に音楽が変わった瞬間、隊列は自然と動き出した。騎士学校でも騎士団本部でも、体が自然に動くようになるまで徹底的に叩きこまれる行進だ。
アキトがどんな顔をして行進を見ているのかは見たかったけれど、角度的にも反応を伺うのは無理だ。仕方がないから、後で感想を聞く事にしよう。隊列が止まった所で、壇上にケルビンとディエゴ、そしてトライプール領主が並んだ。
「ただいまより、特別任命式を執り行う。トライプール騎士団一同、敬礼!」
副団長であるディエゴの言葉に、全員の敬礼がびしりと揃った。流れるように待機姿勢に戻った騎士達を満足そうに見つめ、ケルビンが口を開く。
「ハロルド!」
威厳のある声を上手に出してみせるケルビンに思わず笑ってしまいそうになったが、何とか堪えて口を開く。
「はい!」
「壇上へ!」
促されるまま壇上へと近づいて行く俺を、きっとアキトも見守ってくれているんだろうな。そう思うだけで退屈な任命式も、特別なものに思えてくるから不思議だ。
「ハロルド」
感慨深げに俺を見つめて名前を呼んだ領主に、不自然にならない程度に笑みを浮かべる。手紙を出したから俺が起きた事は既に知っていただろうに、それでも気にかけてくれていたんだな。
「情報収集を目的とする特別任務に、本日をもって貴殿を任命する。これは冒険者としての身分を利用して行うものである」
非常時以外は自ら騎士を名乗らない事、異変を発見した際にはすぐに報告をする事、定期報告には魔道具を使う事などが続けて読み上げられていく。
「この書面を受け取った時点で、貴殿は任命を受け入れた事になる」
「ありがたく拝命いたします」
拒否なんてするわけが無い。これを手に入れるために、どれだけの根回しをしたと思ってるんだ。あまりにすぐに手を出したからか、領主は薄っすらと笑いながら俺の手に任命書類を手渡してくれた。後は敬礼をすれば、俺がやるべき事は終わりだ。
「以上で特別任命式を終了する。トライプール騎士団一同、敬礼!」
根回しにかかった時間に比べて、あっという間に任命式は終わった。
「ハロルド、行ってきて良いぞ」
「ケルビン団長、ありがとうございます!」
嬉しい申し出にそう叫ぶなり、俺はすぐに階段を駆けあがった。見物席に座り込んだままのアキトにまっすぐに近づいていく。
「アキト、これで一緒にいられるね!」
「う、うん」
何故かアキトはそう答えるなり、そっと視線を反らしてしまった。
「どうかした?」
体調でも悪いのだろうか。そう思った瞬間、アキトが口を開いた。
「ご、ごめん。さっきのが格好良すぎて…ちょっとまっすぐ見れないだけ」
「そう…か」
そんな風に嬉しい事を言ってくれるとは思ってなかった俺は、幸せを噛み締めながらアキトの頭に手を乗せた。優しく撫でれば、アキトは目を細めて俺を見上げてくる。なんだか猫みたいな仕草が、やけに似合っている。
「落ち着いた?」
「うん、ごめんね」
「いや、格好良いって言われて嬉しいよ」
任命式の間もずっと俺だけを見つめていてくれたんだろうなと思えるから
「話に聞いていた以上の溺愛っぷりだね」
背後から聞こえてきた声に、俺は慌てて振り返った。なんでここにいるんですか。
「あ、今邪魔したら駄目ですよ」
今邪魔したらじゃなくて、ここに来る前に食い止めろよ。思わずケルビンを睨めば、無茶を言うなと口をパクパクさせながら訴えてくる。まあ、それもそうか。
どうせ来てしまったなら、アキトを紹介した方が良いだろうな。この人なら礼儀にうるさくも無いし、俺のアキトを自慢したい気持ちもあった。
「アキト、自己紹介を」
困った顔をしていたアキトは、笑顔の俺の言葉に頷いてから口を開いた。
「はじめまして、冒険者をしていますアキトと申します」
想像よりもきっちりと挨拶をしてのけたアキトに、俺もケルビンも少し驚いてしまった。失礼でない程度の柔らかい笑みに、優しい声。例え目の前にいるのが礼儀にうるさい人だったとしても、文句のつけようが無い挨拶だった。
「おや、ご丁寧にどうも。トライプール領の領主、ペーター・トライプールだよ」
あまりに軽く返した領主に、俺は思わず頭を押さえた。アキトがびっくりして固まってしまったじゃないか。どうしてくれるんですか。俺はアキトを庇うように、すっとアキトの斜め前に進み出て口を開いた。
「領主様、何かご用でしょうか?」
「ああ、お前の恋人を見てみたかったんだよ」
「アキトは見世物ではありませんが?」
何言ってるんだと気持ちをこめれば、領主はにやりと笑ってみせた。
「そんな風に、ハロルドが本気で誰かを庇う姿が見れるとはね」
「…そうですね。自分でも驚いてますよ」
不意に領主の視線がアキトに向いた。反射的に背筋を伸ばしはしたけれど、じろじろと遠慮なく見つめてくる視線をアキトは普通に受け入れた。そればかりか、視線を感じながらも柔らかい笑みを浮かべてみせる。
「うん、度胸もあって…良いね」
ぽつりとそう呟いた領主は、ふふと一転して柔らかい笑みを浮かべた。
「俺は彼を気に入ったよ」
「やめてください」
「もちろん、君の恋人としてって意味だから誤解はするなよ」
「それぐらい分かってます…分かっててもあまり見つめられると、落ち着かないんです」
なんで俺以外の奴がアキトを見つめてるんだと、理不尽に遮りたくなる。
「お前がそんな人並の感情を持つなんてな」
揶揄うようにそう言った領主は、眉間にしわを寄せる俺を見て楽し気に笑った。
「二人のこれからに祝福を」
不意打ちでかけられた祝福の言葉に、俺は息を飲んだ。そこまでアキトの事を気に入ってくれたなら、ここで領主に挨拶した事にも意味があったかもしれない。俺とアキトの後ろ盾になってくれるのか。
「ありがとうございます、領主様」
はっきりと答えた俺は、ちらりとアキトを見た。たったそれだけの視線で、アキトはすぐに俺の意を汲んでくれた。
「ありがとうございます、領主様」
「ハロルド、アキト君。また会おう」
気軽にそう言うと、領主は手を振って去って行った。軽やかに遠ざかっていくその背中を、我に返ったケルビンは慌てて追いかけていった。
「案内できなくてごめんね」
できればアキトを見学する席まで案内したかったけれど、今日の任命式は俺が主役だ。ディエゴに視線だけで止められてしまったから、名残惜しいけれど仕方ない。
「説明してくれたから大丈夫だよ」
「気を付けてね」
「騎士団本部の中で何に気を付けるんだよ」
横からくだらない口を挟んでくるケルビンをちらりと睨んでから、俺は離れていくアキトの背中を見送った。
「じゃあ、行くか」
「ああ、アキトが見てるなら完璧に任命式をやらないとな」
本部の片隅に位置するホールは、任命式の時以外は使われない建物だ。騎士団本部の中では、一番派手に装飾がされている場所でもある。何といっても外部のお偉いさんが出入りするからな。騎士団の威信に関わると、かなりこだわって作られている。
「ハロルド先輩はここでお願いしますね」
「ああ、分かった」
指示された場所は隊列のちょうど真ん中辺りだった。一番前に並んでいた副団長時代と違って、周りの騎士の様子が観察できるのは楽しそうだな。
慣れた様子のベテランもいれば、緊張した様子の新人騎士もいる。
「今日の任命式には、トライプール領主様もいらっしゃるので失礼の無いように」
ディエゴの言葉に、周りの空気がピリッと引き締まった。ケルビンの合図で音楽を奏でる魔道具が動き出す。聞きなれた厳かな音楽は、任命式の最初に流れる定番の曲だ。
不意に音楽が変わった瞬間、隊列は自然と動き出した。騎士学校でも騎士団本部でも、体が自然に動くようになるまで徹底的に叩きこまれる行進だ。
アキトがどんな顔をして行進を見ているのかは見たかったけれど、角度的にも反応を伺うのは無理だ。仕方がないから、後で感想を聞く事にしよう。隊列が止まった所で、壇上にケルビンとディエゴ、そしてトライプール領主が並んだ。
「ただいまより、特別任命式を執り行う。トライプール騎士団一同、敬礼!」
副団長であるディエゴの言葉に、全員の敬礼がびしりと揃った。流れるように待機姿勢に戻った騎士達を満足そうに見つめ、ケルビンが口を開く。
「ハロルド!」
威厳のある声を上手に出してみせるケルビンに思わず笑ってしまいそうになったが、何とか堪えて口を開く。
「はい!」
「壇上へ!」
促されるまま壇上へと近づいて行く俺を、きっとアキトも見守ってくれているんだろうな。そう思うだけで退屈な任命式も、特別なものに思えてくるから不思議だ。
「ハロルド」
感慨深げに俺を見つめて名前を呼んだ領主に、不自然にならない程度に笑みを浮かべる。手紙を出したから俺が起きた事は既に知っていただろうに、それでも気にかけてくれていたんだな。
「情報収集を目的とする特別任務に、本日をもって貴殿を任命する。これは冒険者としての身分を利用して行うものである」
非常時以外は自ら騎士を名乗らない事、異変を発見した際にはすぐに報告をする事、定期報告には魔道具を使う事などが続けて読み上げられていく。
「この書面を受け取った時点で、貴殿は任命を受け入れた事になる」
「ありがたく拝命いたします」
拒否なんてするわけが無い。これを手に入れるために、どれだけの根回しをしたと思ってるんだ。あまりにすぐに手を出したからか、領主は薄っすらと笑いながら俺の手に任命書類を手渡してくれた。後は敬礼をすれば、俺がやるべき事は終わりだ。
「以上で特別任命式を終了する。トライプール騎士団一同、敬礼!」
根回しにかかった時間に比べて、あっという間に任命式は終わった。
「ハロルド、行ってきて良いぞ」
「ケルビン団長、ありがとうございます!」
嬉しい申し出にそう叫ぶなり、俺はすぐに階段を駆けあがった。見物席に座り込んだままのアキトにまっすぐに近づいていく。
「アキト、これで一緒にいられるね!」
「う、うん」
何故かアキトはそう答えるなり、そっと視線を反らしてしまった。
「どうかした?」
体調でも悪いのだろうか。そう思った瞬間、アキトが口を開いた。
「ご、ごめん。さっきのが格好良すぎて…ちょっとまっすぐ見れないだけ」
「そう…か」
そんな風に嬉しい事を言ってくれるとは思ってなかった俺は、幸せを噛み締めながらアキトの頭に手を乗せた。優しく撫でれば、アキトは目を細めて俺を見上げてくる。なんだか猫みたいな仕草が、やけに似合っている。
「落ち着いた?」
「うん、ごめんね」
「いや、格好良いって言われて嬉しいよ」
任命式の間もずっと俺だけを見つめていてくれたんだろうなと思えるから
「話に聞いていた以上の溺愛っぷりだね」
背後から聞こえてきた声に、俺は慌てて振り返った。なんでここにいるんですか。
「あ、今邪魔したら駄目ですよ」
今邪魔したらじゃなくて、ここに来る前に食い止めろよ。思わずケルビンを睨めば、無茶を言うなと口をパクパクさせながら訴えてくる。まあ、それもそうか。
どうせ来てしまったなら、アキトを紹介した方が良いだろうな。この人なら礼儀にうるさくも無いし、俺のアキトを自慢したい気持ちもあった。
「アキト、自己紹介を」
困った顔をしていたアキトは、笑顔の俺の言葉に頷いてから口を開いた。
「はじめまして、冒険者をしていますアキトと申します」
想像よりもきっちりと挨拶をしてのけたアキトに、俺もケルビンも少し驚いてしまった。失礼でない程度の柔らかい笑みに、優しい声。例え目の前にいるのが礼儀にうるさい人だったとしても、文句のつけようが無い挨拶だった。
「おや、ご丁寧にどうも。トライプール領の領主、ペーター・トライプールだよ」
あまりに軽く返した領主に、俺は思わず頭を押さえた。アキトがびっくりして固まってしまったじゃないか。どうしてくれるんですか。俺はアキトを庇うように、すっとアキトの斜め前に進み出て口を開いた。
「領主様、何かご用でしょうか?」
「ああ、お前の恋人を見てみたかったんだよ」
「アキトは見世物ではありませんが?」
何言ってるんだと気持ちをこめれば、領主はにやりと笑ってみせた。
「そんな風に、ハロルドが本気で誰かを庇う姿が見れるとはね」
「…そうですね。自分でも驚いてますよ」
不意に領主の視線がアキトに向いた。反射的に背筋を伸ばしはしたけれど、じろじろと遠慮なく見つめてくる視線をアキトは普通に受け入れた。そればかりか、視線を感じながらも柔らかい笑みを浮かべてみせる。
「うん、度胸もあって…良いね」
ぽつりとそう呟いた領主は、ふふと一転して柔らかい笑みを浮かべた。
「俺は彼を気に入ったよ」
「やめてください」
「もちろん、君の恋人としてって意味だから誤解はするなよ」
「それぐらい分かってます…分かっててもあまり見つめられると、落ち着かないんです」
なんで俺以外の奴がアキトを見つめてるんだと、理不尽に遮りたくなる。
「お前がそんな人並の感情を持つなんてな」
揶揄うようにそう言った領主は、眉間にしわを寄せる俺を見て楽し気に笑った。
「二人のこれからに祝福を」
不意打ちでかけられた祝福の言葉に、俺は息を飲んだ。そこまでアキトの事を気に入ってくれたなら、ここで領主に挨拶した事にも意味があったかもしれない。俺とアキトの後ろ盾になってくれるのか。
「ありがとうございます、領主様」
はっきりと答えた俺は、ちらりとアキトを見た。たったそれだけの視線で、アキトはすぐに俺の意を汲んでくれた。
「ありがとうございます、領主様」
「ハロルド、アキト君。また会おう」
気軽にそう言うと、領主は手を振って去って行った。軽やかに遠ざかっていくその背中を、我に返ったケルビンは慌てて追いかけていった。
383
お気に入りに追加
4,204
あなたにおすすめの小説
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
【短編】乙女ゲームの攻略対象者に転生した俺の、意外な結末。
桜月夜
BL
前世で妹がハマってた乙女ゲームに転生したイリウスは、自分が前世の記憶を思い出したことを幼馴染みで専属騎士のディールに打ち明けた。そこから、なぜか婚約者に対する恋愛感情の有無を聞かれ……。
思い付いた話を一気に書いたので、不自然な箇所があるかもしれませんが、広い心でお読みください。

その捕虜は牢屋から離れたくない
さいはて旅行社
BL
敵国の牢獄看守や軍人たちが大好きなのは、鍛え上げられた筋肉だった。
というわけで、剣や体術の訓練なんか大嫌いな魔導士で細身の主人公は、同僚の脳筋騎士たちとは違い、敵国の捕虜となっても平穏無事な牢屋生活を満喫するのであった。

不遇聖女様(男)は、国を捨てて闇落ちする覚悟を決めました!
ミクリ21
BL
聖女様(男)は、理不尽な不遇を受けていました。
その不遇は、聖女になった7歳から始まり、現在の15歳まで続きました。
しかし、聖女ラウロはとうとう国を捨てるようです。
何故なら、この世界の成人年齢は15歳だから。
聖女ラウロは、これからは闇落ちをして自由に生きるのだ!!(闇落ちは自称)

公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。

婚約破棄されたショックで前世の記憶&猫集めの能力をゲットしたモブ顔の僕!
ミクリ21 (新)
BL
婚約者シルベスター・モンローに婚約破棄されたら、そのショックで前世の記憶を思い出したモブ顔の主人公エレン・ニャンゴローの話。

異世界へ下宿屋と共にトリップしたようで。
やの有麻
BL
山に囲まれた小さな村で下宿屋を営んでる倉科 静。29歳で独身。
昨日泊めた外国人を玄関の前で見送り家の中へ入ると、疲労が溜まってたのか急に眠くなり玄関の前で倒れてしまった。そして気付いたら住み慣れた下宿屋と共に異世界へとトリップしてしまったらしい!・・・え?どーゆうこと?
前編・後編・あとがきの3話です。1話7~8千文字。0時に更新。
*ご都合主義で適当に書きました。実際にこんな村はありません。
*フィクションです。感想は受付ますが、法律が~国が~など現実を突き詰めないでください。あくまで私が描いた空想世界です。
*男性出産関連の表現がちょっと入ってます。苦手な方はオススメしません。
竜王陛下、番う相手、間違えてますよ
てんつぶ
BL
大陸の支配者は竜人であるこの世界。
『我が国に暮らすサネリという夫婦から生まれしその長子は、竜王陛下の番いである』―――これが俺たちサネリ
姉弟が生まれたる数日前に、竜王を神と抱く神殿から発表されたお触れだ。
俺の双子の姉、ナージュは生まれる瞬間から竜王妃決定。すなわち勝ち組人生決定。 弟の俺はいつかかわいい奥さんをもらう日を夢みて、平凡な毎日を過ごしていた。 姉の嫁入りである18歳の誕生日、何故か俺のもとに竜王陛下がやってきた!? 王道ストーリー。竜王×凡人。
20230805 完結しましたので全て公開していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる