116 / 1,103
115.【ハル視点】トルマルから出発
しおりを挟む
俺が声を掛ける前に、アキトは珍しく起きだしてきた。
「おはよう、ハル!」
元気いっぱいのアキトには、昨日たくさん歩き回った疲れは全く残っていないようだ。ブランカに戻るなり温泉を堪能して、早めに眠ったのが良かったのかもしれない。
身支度を整えたアキトは、いそいそと食堂へ向かった。ブランカの食堂は海が見える日当たりの良い部屋で、景色も楽しめる場所だ。ゆっくりとそこで時間を過ごす宿泊客も多いのに、アキトは食べ終わるなり立ち上がった。
「もう戻るの?」
思わず尋ねた俺に、アキトは周りに見られても不自然にならない程度に頷いてくれた。そのまままっすぐに部屋に戻ると、アキトは部屋の鍵を閉めた。
急ぐ旅でも無いのに、そのまま荷物を整頓し始めたアキトをじっと見つめてしまう。
「もう少し食堂でゆっくりしても良かったのに」
「んー食堂だったらハルと話せないからね」
あっさりとそう理由を告げると、アキトは笑いながら俺を見上げてきた。不意打ちの言葉に、心臓を射抜かれた気分だ。思わずアキトから視線を逸らしてしまった。そうか、俺と話すために部屋に戻ってくれたのか。そう思うと、急にこの時間を嬉しく感じてしまう。
「なあ、そう言えば気になってたんだけど…」
「ん?どうしたの?」
荷物の整理が終わったのか、アキトは窓の外の海をぼんやりと眺めながら口を開いた。
「なあ、帰りって徒歩で帰るの?」
「徒歩だと途中で野宿になるから、直通の馬車に乗った方が良いと思うんだけど」
「ああ!今度ライスを買いにくる時に乗るって言ってたやつ!?」
嬉しそうな言葉に、思わずフハッと笑ってしまった。確かに俺が言った事だが、よほど嬉しく思ってくれたんだろうな。絶対にアキトと一緒に、またトルマルに来ようと俺は密かに決意した。
「うん、それだね。アキト…そろそろ出発しようか?」
アキトはすぐに立ち上がると、慣れた様子で魔道収納鞄を背負った。
馬車乗り場のある西門まで案内するには、大通りから行く方が分かりやすい。だが今は大通りが一番混みあう朝の時間帯だ。俺は比較的空いていそうな狭い小道を選んで、アキトを案内した。この道なら少しくらい話せるかなと考えたせいでもある。
馬車乗り場の話や西門の話をしながら歩いていけば、目的地の西門にはあっという間に辿り着いた。
「アキト、あれが西門だよ」
見えてきた西門を指差せば、アキトは口を開いて大きな門を見上げていた。
「こっちが馬車乗り場に続く道だよ」
トライプールに比べるとかなり小ぶりな建物だが、ここは観光地な事もあり少し装飾がされている。アキトにどう説明しようかなと考えていた俺は、不意にアキトが上げた声に驚いて視線を転じた。
「え、ヨウ!?」
そこにいたのは、触らせてもらったとアキトがはしゃいでいたあの白馬だった。まだ2回目だと言うのに、名前を呼ばれただけでヒヒンと軽く答えるなんて気に入られすぎじゃないか。
「あ、ロズア村まで乗せた冒険者の兄ちゃんじゃないか」
御者もアキトに気づくと、軽い調子で挨拶を交わしている。
「こんにちは!」
「今日は俺たちがトライプールまでの担当なんだが、乗るのかい?」
「はい。今日帰るところで…」
二人が会話をしている間に、白馬がぐいっと鼻を割り込ませたのには驚いた。さあ撫でろと言いたげな仕草に、御者も笑い出した。
「気に入られてるなぁ、よければ撫でてやってくれ」
「ヨウ、覚えててくれたんだな、ありがと」
アキトにはまだ理解できていないようだが、この世界のウマは組んでいる相手以外には滅多に懐かない。アキトが特別好かれているだけなんだが、なんだか悔しいので教えるつもりはない。ウマに嫉妬なんて笑えないなと、思わず苦笑が漏れた。
乗り込んだ馬車は、無事に定刻通りに出発した。
今回の乗客は商人や旅人ばかりで、冒険者はアキトだけのようだ。怪しい気配も無い事を確認して、俺はふうと肩の力を抜いた。
「兄ちゃんは冒険者かい?」
「はい」
「トルマルでは何を買ったかって聞いても良いかね?」
質問をしてきた男は、きちんと情報を集めて商売をする商人のようだ。こういう場所の会話から次の商売のネタを探す商人も多い。
「あ、干し魚とライスを買いました」
アキトの答えが役に立つかは分からないが、素直なアキトの答えに馬車の中の雰囲気が一気に緩んだ。結局周りも巻き込んで、わいわいと話しをすることになったようだ。
どこの土地の何が高く売れるとか、旅先で面白かった場所、珍しい物、おすすめの旅行先の話まで、幅広い話題が飛び交っていてなかなかに楽しそうだった。
休憩で馬車が停まると、乗客たちはぞろぞろと降りていく。アキトも鞄を背負ってすぐに後に続いた。
「ヨウ、お疲れ様」
食事を始めた白馬を、アキトはじっと見つめていた。本当にウマが好きなんだな。微笑ましい気持ちで見つめていると、唐突にアキトが干し魚を取り出した。馬の食事を見て、自分もすこし食べておこうとでも思ったんだろうか。
だが、ちょっと待ってくれ。俺は慌ててアキトを止めた。
「アキト、そのままなら良いんだけど、もし火魔法で温めるつもりならもう少し離れた方が良いよ」
一体何から離れるんだろうと軽く首を傾げたアキトに、俺は急いで説明した。
ウマは近くで魔法を発動すると、攻撃されるかもと身構える。そう伝えれば、アキトは焦った様子で少し離れた森の近くまで移動してくれた。ウマが好きなアキトにはとても伝えられなかったが、身構えたウマに対して少しでも敵意を見せれば襲われる事もある。アキトは気に入られているから大丈夫だとは思うが、断言できない以上警戒するべきだ。
「うん、ここまでくれば大丈夫」
俺がそう声をかければ、アキトは慣れた様子で火魔法を発動して干し魚をあぶりだした。この距離でも、白馬は食事を止めてこちらを見た。威嚇する様子もなくただこちらを見ているウマは、アキトには敵意を感じ無かったのだろう。
「ハル、教えてくれてありがとう」
「いいんだ。ウマの前では気をつけてね」
「うん、分かった」
火魔法であぶった干し魚は、アキトの口にあったみたいだ。幸せそうにかじりつく姿を、ついまじまじと見つめてしまう。食事をしているアキトの姿は、本当にどれだけ見ても飽きないんだよな。
「ハル、あの人見える?」
言われた方角を見れば、そこには女性の霊体が立っていた。
「見える。あれは霊体だな」
「だよね?何か寂しそうで、すごく気になるんだけど」
寂しそうで気になる、か。アキトらしいとは思うけれど、わざわざ自分から関わりを持たなくても良くないかなんて思ってしまった。
「あの雰囲気からして危険な霊じゃないと思うんだけど…時間が無いから無理かな?」
どうしようと困ったように口にするアキトに、俺はふうと大きく息を吐いた。
「今は休憩中だから、ここで途中下車すると伝えれば時間は問題無いよ」
「あ、そっか!さすがハル」
この場所からなら、もう徒歩でも今日中に帰れるぐらいの距離だ。それほど魔物が多い地域でも無いし、俺が案内すれば迷う事も無いだろう。すぐに御者に声を掛けに行こうとしたアキトを、俺はそっと呼び止めた。
「アキト。危ない事に関わって欲しくは無いんだけど…俺もアキトの優しさで助けてもらった身だから強くは言えない」
きょとんと見上げてくるアキトの目を、じっと見据えて声をかける。
「もし危険があると思ったら、まずは逃げること。約束できる?」
「うん、約束する」
「じゃあ良いよ。行こう」
「おはよう、ハル!」
元気いっぱいのアキトには、昨日たくさん歩き回った疲れは全く残っていないようだ。ブランカに戻るなり温泉を堪能して、早めに眠ったのが良かったのかもしれない。
身支度を整えたアキトは、いそいそと食堂へ向かった。ブランカの食堂は海が見える日当たりの良い部屋で、景色も楽しめる場所だ。ゆっくりとそこで時間を過ごす宿泊客も多いのに、アキトは食べ終わるなり立ち上がった。
「もう戻るの?」
思わず尋ねた俺に、アキトは周りに見られても不自然にならない程度に頷いてくれた。そのまままっすぐに部屋に戻ると、アキトは部屋の鍵を閉めた。
急ぐ旅でも無いのに、そのまま荷物を整頓し始めたアキトをじっと見つめてしまう。
「もう少し食堂でゆっくりしても良かったのに」
「んー食堂だったらハルと話せないからね」
あっさりとそう理由を告げると、アキトは笑いながら俺を見上げてきた。不意打ちの言葉に、心臓を射抜かれた気分だ。思わずアキトから視線を逸らしてしまった。そうか、俺と話すために部屋に戻ってくれたのか。そう思うと、急にこの時間を嬉しく感じてしまう。
「なあ、そう言えば気になってたんだけど…」
「ん?どうしたの?」
荷物の整理が終わったのか、アキトは窓の外の海をぼんやりと眺めながら口を開いた。
「なあ、帰りって徒歩で帰るの?」
「徒歩だと途中で野宿になるから、直通の馬車に乗った方が良いと思うんだけど」
「ああ!今度ライスを買いにくる時に乗るって言ってたやつ!?」
嬉しそうな言葉に、思わずフハッと笑ってしまった。確かに俺が言った事だが、よほど嬉しく思ってくれたんだろうな。絶対にアキトと一緒に、またトルマルに来ようと俺は密かに決意した。
「うん、それだね。アキト…そろそろ出発しようか?」
アキトはすぐに立ち上がると、慣れた様子で魔道収納鞄を背負った。
馬車乗り場のある西門まで案内するには、大通りから行く方が分かりやすい。だが今は大通りが一番混みあう朝の時間帯だ。俺は比較的空いていそうな狭い小道を選んで、アキトを案内した。この道なら少しくらい話せるかなと考えたせいでもある。
馬車乗り場の話や西門の話をしながら歩いていけば、目的地の西門にはあっという間に辿り着いた。
「アキト、あれが西門だよ」
見えてきた西門を指差せば、アキトは口を開いて大きな門を見上げていた。
「こっちが馬車乗り場に続く道だよ」
トライプールに比べるとかなり小ぶりな建物だが、ここは観光地な事もあり少し装飾がされている。アキトにどう説明しようかなと考えていた俺は、不意にアキトが上げた声に驚いて視線を転じた。
「え、ヨウ!?」
そこにいたのは、触らせてもらったとアキトがはしゃいでいたあの白馬だった。まだ2回目だと言うのに、名前を呼ばれただけでヒヒンと軽く答えるなんて気に入られすぎじゃないか。
「あ、ロズア村まで乗せた冒険者の兄ちゃんじゃないか」
御者もアキトに気づくと、軽い調子で挨拶を交わしている。
「こんにちは!」
「今日は俺たちがトライプールまでの担当なんだが、乗るのかい?」
「はい。今日帰るところで…」
二人が会話をしている間に、白馬がぐいっと鼻を割り込ませたのには驚いた。さあ撫でろと言いたげな仕草に、御者も笑い出した。
「気に入られてるなぁ、よければ撫でてやってくれ」
「ヨウ、覚えててくれたんだな、ありがと」
アキトにはまだ理解できていないようだが、この世界のウマは組んでいる相手以外には滅多に懐かない。アキトが特別好かれているだけなんだが、なんだか悔しいので教えるつもりはない。ウマに嫉妬なんて笑えないなと、思わず苦笑が漏れた。
乗り込んだ馬車は、無事に定刻通りに出発した。
今回の乗客は商人や旅人ばかりで、冒険者はアキトだけのようだ。怪しい気配も無い事を確認して、俺はふうと肩の力を抜いた。
「兄ちゃんは冒険者かい?」
「はい」
「トルマルでは何を買ったかって聞いても良いかね?」
質問をしてきた男は、きちんと情報を集めて商売をする商人のようだ。こういう場所の会話から次の商売のネタを探す商人も多い。
「あ、干し魚とライスを買いました」
アキトの答えが役に立つかは分からないが、素直なアキトの答えに馬車の中の雰囲気が一気に緩んだ。結局周りも巻き込んで、わいわいと話しをすることになったようだ。
どこの土地の何が高く売れるとか、旅先で面白かった場所、珍しい物、おすすめの旅行先の話まで、幅広い話題が飛び交っていてなかなかに楽しそうだった。
休憩で馬車が停まると、乗客たちはぞろぞろと降りていく。アキトも鞄を背負ってすぐに後に続いた。
「ヨウ、お疲れ様」
食事を始めた白馬を、アキトはじっと見つめていた。本当にウマが好きなんだな。微笑ましい気持ちで見つめていると、唐突にアキトが干し魚を取り出した。馬の食事を見て、自分もすこし食べておこうとでも思ったんだろうか。
だが、ちょっと待ってくれ。俺は慌ててアキトを止めた。
「アキト、そのままなら良いんだけど、もし火魔法で温めるつもりならもう少し離れた方が良いよ」
一体何から離れるんだろうと軽く首を傾げたアキトに、俺は急いで説明した。
ウマは近くで魔法を発動すると、攻撃されるかもと身構える。そう伝えれば、アキトは焦った様子で少し離れた森の近くまで移動してくれた。ウマが好きなアキトにはとても伝えられなかったが、身構えたウマに対して少しでも敵意を見せれば襲われる事もある。アキトは気に入られているから大丈夫だとは思うが、断言できない以上警戒するべきだ。
「うん、ここまでくれば大丈夫」
俺がそう声をかければ、アキトは慣れた様子で火魔法を発動して干し魚をあぶりだした。この距離でも、白馬は食事を止めてこちらを見た。威嚇する様子もなくただこちらを見ているウマは、アキトには敵意を感じ無かったのだろう。
「ハル、教えてくれてありがとう」
「いいんだ。ウマの前では気をつけてね」
「うん、分かった」
火魔法であぶった干し魚は、アキトの口にあったみたいだ。幸せそうにかじりつく姿を、ついまじまじと見つめてしまう。食事をしているアキトの姿は、本当にどれだけ見ても飽きないんだよな。
「ハル、あの人見える?」
言われた方角を見れば、そこには女性の霊体が立っていた。
「見える。あれは霊体だな」
「だよね?何か寂しそうで、すごく気になるんだけど」
寂しそうで気になる、か。アキトらしいとは思うけれど、わざわざ自分から関わりを持たなくても良くないかなんて思ってしまった。
「あの雰囲気からして危険な霊じゃないと思うんだけど…時間が無いから無理かな?」
どうしようと困ったように口にするアキトに、俺はふうと大きく息を吐いた。
「今は休憩中だから、ここで途中下車すると伝えれば時間は問題無いよ」
「あ、そっか!さすがハル」
この場所からなら、もう徒歩でも今日中に帰れるぐらいの距離だ。それほど魔物が多い地域でも無いし、俺が案内すれば迷う事も無いだろう。すぐに御者に声を掛けに行こうとしたアキトを、俺はそっと呼び止めた。
「アキト。危ない事に関わって欲しくは無いんだけど…俺もアキトの優しさで助けてもらった身だから強くは言えない」
きょとんと見上げてくるアキトの目を、じっと見据えて声をかける。
「もし危険があると思ったら、まずは逃げること。約束できる?」
「うん、約束する」
「じゃあ良いよ。行こう」
286
お気に入りに追加
4,148
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
氷の華を溶かしたら
こむぎダック
BL
ラリス王国。
男女問わず、子供を産む事ができる世界。
前世の記憶を残したまま、転生を繰り返して来たキャニス。何度生まれ変わっても、誰からも愛されず、裏切られることに疲れ切ってしまったキャニスは、今世では、誰も愛さず何も期待しないと心に決め、笑わない氷華の貴公子と言われる様になった。
ラリス王国の第一王子ナリウスの婚約者として、王子妃教育を受けて居たが、手癖の悪い第一王子から、冷たい態度を取られ続け、とうとう婚約破棄に。
そして、密かにキャニスに、想いを寄せて居た第二王子カリストが、キャニスへの贖罪と初恋を実らせる為に奔走し始める。
その頃、母国の騒ぎから逃れ、隣国に滞在していたキャニスは、隣国の王子シェルビーからの熱烈な求愛を受けることに。
初恋を拗らせたカリストとシェルビー。
キャニスの氷った心を溶かす事ができるのは、どちらか?
平凡モブの僕だけが、ヤンキー君の初恋を知っている。
天城
BL
クラスに一人、目立つヤンキー君がいる。名前を浅川一也。校則無視したド派手な金髪に高身長、垂れ目のイケメンヤンキーだ。停学にならないせいで極道の家の子ではとか実は理事長の孫とか財閥の御曹司とか言われてる。
そんな浅川と『親友』なのは平凡な僕。
お互いそれぞれ理由があって、『恋愛とか結婚とか縁遠いところにいたい』と仲良くなったんだけど。
そんな『恋愛機能不全』の僕たちだったのに、浅川は偶然聞いたピアノの演奏で音楽室の『ピアノの君』に興味を持ったようで……?
恋愛に対して消極的な平凡モブらしく、ヤンキー君の初恋を見守るつもりでいたけれど
どうにも胸が騒いで仕方ない。
※青春っぽい学園ボーイズラブです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる