6 / 1,103
5.身バレ防止のために
しおりを挟む
飲んでも大丈夫とお墨付きを頂いた川の水は、よく冷えていてめちゃくちゃうまかった。この暑さでも完全には溶け切らない北の氷山が、この川の源流なんだって。
うまそうに飲むなぁとハルには笑われたけど、喉が潤っただけでやる気が出てきた。俺は腕まくりをすると、張り切って土を掘り返しだした。
ハルが欲しがっていたリスリーロは、根っこごと掘り返せば植え替えができるらしい。しかも花が魔力を持っているから、掘り返してから5日程は水も土も無くても枯れないそうだ。もちろんスコップなんてある筈もないから、そこらの木の枝で掘り起こすしかないけど、これがなかなかの重労働だった。スコップって、すごいんだな。
「終わったー!!」
「お疲れ様。一人で掘らせてごめんね」
ハルは申し訳なさそうに謝ってくれた。触れないんだから仕方がないと思うけど、その気持ちは嬉しい。やっぱり良い奴だな、ハル。
やっと採取できたリスリーロを前に、二人で顔を見合わせる。
「それで、これ、どうやって運ぼう」
「手をふさいだ状態で、慣れない森の中を進むのは危険だよ」
「んー…鞄の中に何かあったかなー?ちょっと確認してみても良い?」
「ああ、もちろん」
じゃあ、近くの岩の上で持ち物チェックだ。
まずは財布とスマホ。スマホは当たり前だけど圏外だった。さっき押し込んだニットとマフラー。缶入りのコーンポタージュ。仕事先で使ってたメモ代わりのノートに数本のペン。そういえば今日は講義がない日だったから、テキストなんかは家に置いてきたんだったっけ。
あとはコンビニで買い物した時のくしゃくしゃになったビニール袋があった。あ、これなら使えるかなと取り出してみたけど、すぐにハルに止められてしまった。
「それに入れてギルドに持っていったら、異世界人ですって言ってるようなもんだよ」
「あ、そっか」
ビニールは見たこともない素材なんだって。そっか異世界にビニールは無いか。
「じゃあどうしよ?」
「採取用の布でもあれば良かったんだけど」
「布…?あ、ハンカチならあるよ」
リュックの脇ポケットから、いつから入ってたのか分からない濃紺のハンカチを取り出す。植物を包むだけなら使えるかな。
「これは異世界って感じする?」
「いや、よく見れば質が良いのは分かるけど、これはこの世界にも存在してるレベルだ。ただ…使ってしまって良いのか?」
これは大学生になる時に、ハンカチを使った方が格好良いだろうなんてバカな事を言い合って、友人と一緒に買いに行ったやつなんだよね。まあ、いつから入ってたのかも分からないあたり、俺のなかでの位置づけが分かるよな。
申し訳なさそうなハルをなだめて、根っこをハンカチで包み込みリュックの中にそっと入れた。
「アキト…その…言いにくいんだが、その服も街では目立つと思うよ」
「え、普通の白シャツに黒のパンツなのに?」
「こっちの服とはだいぶ違うからね」
「どうしよう?」
「んー…方法はあるよ」
「どんな方法?」
「魔法で隠すとか」
「え、ここって魔法がある世界なのか?」
思わずワクワクしながら聞き返してしまった。治癒魔法は物語の中だけって言ってたから、てっきり魔法自体が無い世界なんだと思い込んでしまった。実在してるって知ったら、そりゃあ使ってみたいよな。
「あるよ。覚えるのに最低1年はかかるし、素質が無いと使えないけど」
俺のワクワクは一瞬で終了しました。普通の時なら思ったより手軽に覚えられるんだなって思えるけど、今は非常事態なんだよ。1年もこの森で生きていける気がしない。
「えー…じゃあ無理だね」
「いいや、できるかは分からないけど、俺がアキトに憑依して魔法をかけるってのはどうかな?」
ハルはにんまりと、わざとらしく笑いながら提案してきた。
「あ、じゃあお願い」
「…アキトはさ、もっと危機感を持って?」
「何だよ、急に」
「もし俺が悪い幽霊だったらどうするんだよ」
「悪い幽霊かどうかは、目を見れば分かる」
「でも、うまく隠してるかもしれないだろ?」
「あーまあね。でもそしたら俺の見る目が無かったってだけの事だよ」
あっけらかんと言い放つと、ハルは目を大きく見開いてから、はぁと大きくため息をついた。
「全く、アキトは…ほら、さっさとやるよ」
「お願いしまーす」
ハルの手が俺の手に近づいてくる。実体が無いから触れる事はできないけれど、重なったところですうっと息を整える。
「目をつむって」
穏やかな声に促されてそっと目をつむった。ぞわぞわと背筋を走る悪寒に、何とか耐える。今まではうまく回避してたから、実は幽霊に憑依されるのは初めてなんだよね。
想像していた以上に違和感がすごい。激しい車酔いになったみたいな感覚だ。
「本当にできちゃったね」
ハルが俺の喉を使って、俺の声で話しかけてくる。
「すごいな、ハル」
今の俺は、客観的に見ると自分で自分と会話する人だな。
「負担になるだろうから、すぐにやるね」
「まかせた!」
俺は一切動かしていないのに、指先がゆっくりと上がって空中に何かの図形を描き出す。呪文が口からこぼれ出していく。言葉は理解できるのに、呪文は理解できないんだな。なんてのんきに考えていると、体の中の何かが流れるように動き出し、そのまま指先から出ていくのが分かった。ああ、これが魔法の素になる魔力ってやつだろう。
その不思議な感覚を追いかけている間に、ハルの憑依は終わっていた。
「うん、成功したみたいだ。体に違和感は?」
「魔力かなってのが動いたのは、何となく分かったよ」
悪寒がしたことはわざわざ言わなくて良いよね。
「ああ、それならすぐに使えるようになるかもね」
「本当?それなら嬉しいけど…結局使ったのは何の魔法だったの?」
きょろきょろと周りを見回してみても、目に見えて何かが変わったわけでも無いようだ。
「君の服上下、それから鞄に擬態魔法だよ」
「擬態魔法?」
「そう、かなり魔力のある人には見破られることもあるけど、この世界では一般的な冒険者用の恰好に見えるようになってる」
ハルの言葉に自分の服を見下ろしてみても、何も変わってないように見えるんだけど。不思議そうな顔をしてしまった俺に、ハルは苦笑しながら説明してくれた。
どうやらこの場合、俺の魔力を使ってるから魔法をかけたのは俺って事になるんだって。
つまり魔法をかけた人には効果は出ないそうだ。
「そっかぁ…見てみたかったなー冒険者風の衣装」
「ああ、それなら水にうつして見ると良いよ」
ハルの提案にいそいそと川に近づいてのぞき込むと、確かに服が変わってる。
「何これ、すっごい!」
まずシャツが、洗いざらしのラフな感じの白シャツになってる。リュックもうつして見ると、黒の化学繊維からカーキの布製に変わっていた。パンツまではうつせないけど、ちゃんと変わってるのが見れて大満足だ。
「すごいな、ハルは!ありがとう!」
ファンタジーな映画とかゲームなんかに出てきそうな服装に、密かにテンションが上がった。どういたしましてと控え目に微笑むハルに、思わず満面の笑みで手を振った。
うまそうに飲むなぁとハルには笑われたけど、喉が潤っただけでやる気が出てきた。俺は腕まくりをすると、張り切って土を掘り返しだした。
ハルが欲しがっていたリスリーロは、根っこごと掘り返せば植え替えができるらしい。しかも花が魔力を持っているから、掘り返してから5日程は水も土も無くても枯れないそうだ。もちろんスコップなんてある筈もないから、そこらの木の枝で掘り起こすしかないけど、これがなかなかの重労働だった。スコップって、すごいんだな。
「終わったー!!」
「お疲れ様。一人で掘らせてごめんね」
ハルは申し訳なさそうに謝ってくれた。触れないんだから仕方がないと思うけど、その気持ちは嬉しい。やっぱり良い奴だな、ハル。
やっと採取できたリスリーロを前に、二人で顔を見合わせる。
「それで、これ、どうやって運ぼう」
「手をふさいだ状態で、慣れない森の中を進むのは危険だよ」
「んー…鞄の中に何かあったかなー?ちょっと確認してみても良い?」
「ああ、もちろん」
じゃあ、近くの岩の上で持ち物チェックだ。
まずは財布とスマホ。スマホは当たり前だけど圏外だった。さっき押し込んだニットとマフラー。缶入りのコーンポタージュ。仕事先で使ってたメモ代わりのノートに数本のペン。そういえば今日は講義がない日だったから、テキストなんかは家に置いてきたんだったっけ。
あとはコンビニで買い物した時のくしゃくしゃになったビニール袋があった。あ、これなら使えるかなと取り出してみたけど、すぐにハルに止められてしまった。
「それに入れてギルドに持っていったら、異世界人ですって言ってるようなもんだよ」
「あ、そっか」
ビニールは見たこともない素材なんだって。そっか異世界にビニールは無いか。
「じゃあどうしよ?」
「採取用の布でもあれば良かったんだけど」
「布…?あ、ハンカチならあるよ」
リュックの脇ポケットから、いつから入ってたのか分からない濃紺のハンカチを取り出す。植物を包むだけなら使えるかな。
「これは異世界って感じする?」
「いや、よく見れば質が良いのは分かるけど、これはこの世界にも存在してるレベルだ。ただ…使ってしまって良いのか?」
これは大学生になる時に、ハンカチを使った方が格好良いだろうなんてバカな事を言い合って、友人と一緒に買いに行ったやつなんだよね。まあ、いつから入ってたのかも分からないあたり、俺のなかでの位置づけが分かるよな。
申し訳なさそうなハルをなだめて、根っこをハンカチで包み込みリュックの中にそっと入れた。
「アキト…その…言いにくいんだが、その服も街では目立つと思うよ」
「え、普通の白シャツに黒のパンツなのに?」
「こっちの服とはだいぶ違うからね」
「どうしよう?」
「んー…方法はあるよ」
「どんな方法?」
「魔法で隠すとか」
「え、ここって魔法がある世界なのか?」
思わずワクワクしながら聞き返してしまった。治癒魔法は物語の中だけって言ってたから、てっきり魔法自体が無い世界なんだと思い込んでしまった。実在してるって知ったら、そりゃあ使ってみたいよな。
「あるよ。覚えるのに最低1年はかかるし、素質が無いと使えないけど」
俺のワクワクは一瞬で終了しました。普通の時なら思ったより手軽に覚えられるんだなって思えるけど、今は非常事態なんだよ。1年もこの森で生きていける気がしない。
「えー…じゃあ無理だね」
「いいや、できるかは分からないけど、俺がアキトに憑依して魔法をかけるってのはどうかな?」
ハルはにんまりと、わざとらしく笑いながら提案してきた。
「あ、じゃあお願い」
「…アキトはさ、もっと危機感を持って?」
「何だよ、急に」
「もし俺が悪い幽霊だったらどうするんだよ」
「悪い幽霊かどうかは、目を見れば分かる」
「でも、うまく隠してるかもしれないだろ?」
「あーまあね。でもそしたら俺の見る目が無かったってだけの事だよ」
あっけらかんと言い放つと、ハルは目を大きく見開いてから、はぁと大きくため息をついた。
「全く、アキトは…ほら、さっさとやるよ」
「お願いしまーす」
ハルの手が俺の手に近づいてくる。実体が無いから触れる事はできないけれど、重なったところですうっと息を整える。
「目をつむって」
穏やかな声に促されてそっと目をつむった。ぞわぞわと背筋を走る悪寒に、何とか耐える。今まではうまく回避してたから、実は幽霊に憑依されるのは初めてなんだよね。
想像していた以上に違和感がすごい。激しい車酔いになったみたいな感覚だ。
「本当にできちゃったね」
ハルが俺の喉を使って、俺の声で話しかけてくる。
「すごいな、ハル」
今の俺は、客観的に見ると自分で自分と会話する人だな。
「負担になるだろうから、すぐにやるね」
「まかせた!」
俺は一切動かしていないのに、指先がゆっくりと上がって空中に何かの図形を描き出す。呪文が口からこぼれ出していく。言葉は理解できるのに、呪文は理解できないんだな。なんてのんきに考えていると、体の中の何かが流れるように動き出し、そのまま指先から出ていくのが分かった。ああ、これが魔法の素になる魔力ってやつだろう。
その不思議な感覚を追いかけている間に、ハルの憑依は終わっていた。
「うん、成功したみたいだ。体に違和感は?」
「魔力かなってのが動いたのは、何となく分かったよ」
悪寒がしたことはわざわざ言わなくて良いよね。
「ああ、それならすぐに使えるようになるかもね」
「本当?それなら嬉しいけど…結局使ったのは何の魔法だったの?」
きょろきょろと周りを見回してみても、目に見えて何かが変わったわけでも無いようだ。
「君の服上下、それから鞄に擬態魔法だよ」
「擬態魔法?」
「そう、かなり魔力のある人には見破られることもあるけど、この世界では一般的な冒険者用の恰好に見えるようになってる」
ハルの言葉に自分の服を見下ろしてみても、何も変わってないように見えるんだけど。不思議そうな顔をしてしまった俺に、ハルは苦笑しながら説明してくれた。
どうやらこの場合、俺の魔力を使ってるから魔法をかけたのは俺って事になるんだって。
つまり魔法をかけた人には効果は出ないそうだ。
「そっかぁ…見てみたかったなー冒険者風の衣装」
「ああ、それなら水にうつして見ると良いよ」
ハルの提案にいそいそと川に近づいてのぞき込むと、確かに服が変わってる。
「何これ、すっごい!」
まずシャツが、洗いざらしのラフな感じの白シャツになってる。リュックもうつして見ると、黒の化学繊維からカーキの布製に変わっていた。パンツまではうつせないけど、ちゃんと変わってるのが見れて大満足だ。
「すごいな、ハルは!ありがとう!」
ファンタジーな映画とかゲームなんかに出てきそうな服装に、密かにテンションが上がった。どういたしましてと控え目に微笑むハルに、思わず満面の笑みで手を振った。
424
お気に入りに追加
4,148
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
氷の華を溶かしたら
こむぎダック
BL
ラリス王国。
男女問わず、子供を産む事ができる世界。
前世の記憶を残したまま、転生を繰り返して来たキャニス。何度生まれ変わっても、誰からも愛されず、裏切られることに疲れ切ってしまったキャニスは、今世では、誰も愛さず何も期待しないと心に決め、笑わない氷華の貴公子と言われる様になった。
ラリス王国の第一王子ナリウスの婚約者として、王子妃教育を受けて居たが、手癖の悪い第一王子から、冷たい態度を取られ続け、とうとう婚約破棄に。
そして、密かにキャニスに、想いを寄せて居た第二王子カリストが、キャニスへの贖罪と初恋を実らせる為に奔走し始める。
その頃、母国の騒ぎから逃れ、隣国に滞在していたキャニスは、隣国の王子シェルビーからの熱烈な求愛を受けることに。
初恋を拗らせたカリストとシェルビー。
キャニスの氷った心を溶かす事ができるのは、どちらか?
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる