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第三章

23.始動

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 はぁ……。まさか俺がキャプテンを引き継ぐことになるなんて。そこら辺の役目はてっきり南とか太一とか、しっかり者のヤツらになると思ってたんだけどなぁ。はぁ……
 金子先輩から引き受けたはいいものの、果たして俺にキャプテンという大役が務まるのだろうか。先輩は「お前はお前のままいればそれでいい」って言ってくれたけど、でもやっぱりキャプテンとしてはチームをどう引っ張っていくのか考えるに決まっている。ましてや「全国行きます」なんて豪語までしちゃったわけだし、正直不安しかない。
「――瞬、聞いてるのか?」
 ふと我に返ると、太一の顔が目の前にあったもんだからびっくりして後ろにのけ反った。ゴツンッ!
「いってぇ」
 後ろのタンスに頭をぶつけてしまった。
「大丈夫か? 今日の瞬、ずっとボケーってしてるぞ。そんなんじゃまた赤点取っちまうぞ」
 それはまずい。せっかく太一と南が教えてくれているんだ。今は頭を切り替えて勉強に集中しなくては。……でもなぁ。
 こんな感じで俺は終始勉強に手がつかず、中間テスト前の貴重な休日を棒に振ってしまった。幸い赤点はなんとか回避できたけど、中間テストの結果はダメダメだった。
 テストが明けると新チームでの練習が始まった。新キャプテンはそこで所信表明をしなくてはならない。この一週間はずっとなにを言おうか、チームをどう引っ張っていくかをひたすら考えていたけど、結局まとまらず不安が募る一方だった。でもキャプテンの俺が迷っていてはダメだ。俺がハッキリとチームの進む道をみんなに示していかないと。……うん。考えていてもしょうがない。不安はあるけど、不動先輩や金子先輩が信じたこのチームの力を俺も信じるだけだ。とりあえずやってみるしかない。
「桜庭」
 監督の横隔膜まで響いてくる低い声が俺に向けられる。俺は返事をしてからみんなの前に立った。
「男子新キャプテンの桜庭です」
 みんなが俺を見ている。俺がなにを言うのか一生懸命聞こうとしてくれている。そうだ。俺はコイツらのキャプテンなんだ。みっともない姿は見せられない。もっと背筋を伸ばせ。
「正直、不安でいっぱいです。俺がキャプテンでいいのか。キャプテンとしてなにができるのか。まだ自分の中でも考えがまとまっていません。でも、不動先輩や金子先輩はこのチームの力を本気で信じていた。だから俺も信じたい。そして――」
 俺は人差し指を空へ向けた。
「目標は全国だ! 先輩たちが果たせなかった目標を俺たちの手で叶える。険しい道だってことは分かってる。でも俺はそこを目指したい。先輩たちを越えていきたい。だから誰よりも自分に厳しく練習する。みんなにはそんな俺の姿を見て、着いてきてほしい。俺から言えることはそれだけです」
 ふぅー。ついさっきまでなにを言おうか迷っていたところはあったけど、正直な気持ちをなんとか言葉にできた。これが今の俺に言えることだ。俺はかっこいい言葉を並べてみんなを引っ張ることができる人間じゃないから、これからの行動で示していくしかない。ただ先頭に並んでいたハルは笑ってくれた。
 女子のキャプテンに選ばれたのは光野だ。光野は知っての通りしっかり者だからキャプテンには最適だと思う。俺の次に光野が話して――さすがと言っていいほど話がまとまっていて俺とは大違いだった――男女新キャプテンの所信表明は終わった。
 新チームでの練習は球出しやラリーなどの基礎的な練習が中心だ。去年もそうだった。お陰で俺はそれまでとは比べ物にならないほど力のあるボールを打てるようになったし、コースの打ち分けも大分できるまで成長した。でもそれに満足せず今年も一から鍛え直していこう。
 練習中でも「今は試合中だ」と自分に言い聞かせて一球一球を大事に打っていく。フォアハンドも、バックハンドも、ボレーも、スマッシュも、サーブも、何十球、何百球と打ち込んでいく。そして最後にはお決まりの――
 ピッ!
 監督の笛の合図で一斉に走り出す。ダッダッダッダッ、ザザーッ。シューズの擦れる音がコート全体から発せられる。
「遅いぞ! もっと速く走れ!」
 監督の怒号もコート全体に響き渡る。
「桜庭! キャプテンのお前がそんなんでいいのか! 誰よりも自分に厳しくするんじゃなかったのか! そんなんじゃ誰も着いてこねぇぞ!」
「はいっ!」
 全力で腕を振り足を回す。酸欠で視界はぼやけ、さっきまで聞こえていたみんなの足音はとっくに聞こえなくなっていた。今が何本目かも覚えていない。ただ監督の怒号だけは確かに体の奥まで響いてくる。
「ラスト!」
 最後の一本。残りの体力を全て使いきった。そうして今日も歩くのがやっとというほどクタクタになるまで打って走った。
「今日の練習は以上だ」
『ありがとうございました!』
 日が伸びてきたとはいえ辺りはもう真っ暗だ。早いところコート整備を終わらせて帰らないとな。
「きゃぷてぇん。コート整備終わりましたぁ」
 人懐っこい声で俺を呼んできたのは1年女子の久保ちゃんだ。
「だから女子は俺じゃなくて光野に言えって言ってんだろう。女子のキャプテンは光野なんだから」
 コートの数が限られている分、一人ひとりがより多くコートでボールが打てるように普段は男女で日を分けてコートを使用しているけど、月曜日だけは男女一緒に練習をしている。それでなくとも久保ちゃんは廊下ですれ違った時も俺に親しげに話しかけてくる。まぁ先輩としてはかわいい後輩に慕われるのは嬉しい限りだ。ただ土門とは違った意味で妙に人懐っこいところは感じている。なんか女子の後輩って感じだ。
「じゃあキャプテンから言ってくださいよぉ」
「なんでだよ。お前ら仲いいだろ」
 久保ちゃんと光野は驚くくらいに仲がいい。聞けば石川も含めて同じ中学の先輩後輩だったらしい。光野も久保ちゃんのことは一際かわいがっているようだった。石川はというとこれは予想通りというか、久保ちゃんにたじたじらしい。あの人懐っこい性格で恋愛事情もグイグイ聞いてくるみたいだから口下手な石川には天敵だろう。
「エヘヘ」
 エヘヘって。かわいく笑えばいいと思ってるな、コイツ。
「ほら久保ぉ。アンタはこっちでしょ」
「はぁい!」
 いいところに光野が来た。「じゃあね、瞬先輩」と言って久保ちゃんは光野の元へ走り去っていった。じゃあねって、俺はお前の友達か! それにいつの間にか下の名前で呼ばれているし。土門にしろ久保ちゃんにしろ、慕われているんじゃなくて舐められているんじゃないか、俺。
 光野に駆け寄っていく久保ちゃんを目で追っていたら光野と目が合った。でも光野は急いで俺から視線を逸らした。
 やっぱり最近光野が冷たく感じるな。クラスが離れて話す機会もめっきりなくなったことが原因だと思うけど。でもキャプテン同士、練習メニューの相談とかもっとしたいのになぁ。あれじゃ話しかけづらい。
 1年たちに用具の片づけを任せて部室へ向かうことにした。
「キャプテン、お疲れ様です!」
「お疲れ。あとはよろしくね」
 キャプテンか。そう呼ばれることにまだ全然慣れないな。むしろ申し訳ないっていうか、練習は副キャプテンの南に助けてもらいっぱなしだし、キャプテンらしいこともなに一つできていない気がする。それでも引き受けたからには全力でやるしかないんだけど。
 部室では既に他の2年が着替え始めていた。
「そういや、開地実業全国行ったな」
「そうなの?」
 食いついたのは俺だけだった。
「なんだ瞬、知らなかったのか?」
「うん」
「準決勝で白鷹に勝って全国行きを決めたんだとよ。うちと似て最近メキメキ力つけてたからな。先越されたぜ」
 ハルが指をパチンとならして悔しがる。
 東京から全国へ行ける枠は二つ。つまり決勝まで勝ち残った2チームが全国への切符を手にする。ということは――
「ちょっと待って。白鷹が負けたの?」
「ああ。なんでも噂によると熊谷が不在だったらしい。確かに試合結果にもアイツの名前はなかった。俺も詳しくは知らないけどな」
「そうなんだ」
 あの白鷹が負けるなんて。去年全国へ行っていても負ける時は負けるんだ。さすが戦国時代。でもそれより熊谷が不在だったことの方が気になるな。1年からレギュラーで出ていたほどのホープだったのに。なにかあったのか?
「それにしてもさ」
 太一がYシャツに袖を通しながら口を開いた。
「去年の白鷹といい今年の開地実業といい、俺たちってホントにドロー運ないよな」
「どうして?」
「だって二回とも接戦で俺たちに勝ったところが全国行きを決めてるんだぜ。もし他の山だったら俺たちも決勝まで勝ち上がれたかもしれないのに」
「ふん。その考えは甘いな」
 部室の奥から冷徹な反論があった。山之辺だ。
「俺たちが他の山だったら全国へ行けたなんて保証はないし、全国へ行ったチームだって並みいる強豪を退けて勝ち上がってきたんだ」
 山之辺は着替え終わったのかカバンを肩にかけた。隣の川口も慌ててそれに続く。
「それに、どっちにしろそういうヤツらに勝たなきゃ全国なんて夢のまた夢って話だろ」
 そう言い残すと山之辺はスタスタと俺たちの間を抜けて部室を出ていった。後ろに続く川口だけ部室を出る前に俺たちの方を振り返って、「お疲れ」と小声で呟いた。
「なんだよ山之辺のヤロウ。団体戦のメンバーに選ばれなかった嫌味かよ」
 太一がすぐさま罵る。
「でも山之辺が言ったことは正しいな」
 靴下を履きながらハルが言った。
「俺たちの目標は都大会でいい成績を残すことじゃない。全国へ行くことだろ? だからドローとか相手がどうだとかは関係ない。目の前に立ちはだかる敵は全て倒していかなきゃダメだ」
 簡単簡単、とハルはノリノリで言っている。
「そうだよな。全国へ行くには白鷹や開地実業みたいな相手と必ずどこかで当たるんだ。そこで勝たなきゃ全国なんて行けねぇよ」
 ハルの言葉に焚きつけられたのか南も噛み締めるように呟いた。ハルの軽い口調とは反対に南のそれは重く、まるで自分に言い聞かせているようだった。
 白鷹に勝つ。あの白鷹に。それが俺たちの越えなければならない壁。
 先日の開地実業戦。太一の言う通りスコア的には接戦だったし、周囲からも惜しかったという声は多かった。でも今冷静に思い返してみれば、スコア以上に実力の差があったことは歴然だ。全国へ行くならこんなんじゃダメだ。まだまだだ。


 新チームが始動して初めての定例戦が行われた。俺たち2年からするとこれまで一年間ともに切磋琢磨してきた3年生が抜けて、新しく1年と戦うことになる。当然相手のプレースタイルも変わるし、特にダブルスでは人によってペアも変わる。それは3年生と組んでいた者もそうだけど同じ学年同士で組んでいた者も同様だ。
「次、瀬尾・桜庭ペア」
『はい!』
 俺とペアを組もう。その言葉の通り俺はハルとペアを組んだ。ハルと一緒に試合を戦えるという楽しみな気持ちはもちろんある。でも心にポッカリと穴が空いてしまったような気持ちになっているのもまた事実だ。
「しゅーん、行こうぜ。試合だ」
「うん」
 ハルに言われて指定されたコートへ向かう。相手は――
「マジかよ。いきなりお前らとかよ」
 そう言った馴染みのある声は、コートの中でいつもとは違った方向から聞こえてきた。
「太一。お前は南と組んだんだな」
「まぁな。負けねぇからな」
 ハルと太一は早くも火花を散らしている。
「太一……」
「どうした瞬? そんな浮かない顔して」
 俺、そんな元気ない顔していたのかな? でも俺の中に寂しい気持ちがあることも否定できない。これまでは俺の隣から聞こえてきた太一の声が、今日は相手コートから聞こえてきたんだから。
 太一とは唯一高校からテニスを始めた同志で、互いに競い合ってきただけでなくペアも一年間ずっと組んできた。一年間組んできただけあってコンビネーションは抜群だし、都大会の個人戦では予選の決勝まで勝ち進めた。なんとなくだけどこれからも俺の隣には太一がいて、一緒にがんばっていくんだって思っていた。だから初めて太一とペアじゃなくなったことで俺は寂しさを感じているのかもしれない。完全に弱音だけど。
「きっとさ」
 うじうじしていた俺を見かねてか太一が言ってきた。
「こうなる運命だったんだよ」
「そんなこと――」
「お前はハルと組むべきだ」
 そう言いきった太一の顔は澄んでいて、寂しさなんて微塵も感じていないように見えた。寂しいと感じているのは俺だけなのか? それとも太一は俺のことを気遣って、俺が一歩前へ踏み出せるように気を張っているだけなのか?
「瞬はハルと組んで、俺は南と組む。これを俺たち双方にとってのステップアップにしよう」
 そう言い残して背を向ける瞬間、ほんの一瞬だけ太一の顔が陰るのを俺は見た。それを見たら胸が締めつけられる思いになった。でも同時に少しホッとしたところもあった。太一も寂しさを感じてくれていたんだ。そうだよな。一年間もペアを組んできたんだもんな。テニスの「テ」の字も分からなかった頃から二人でがんばって、苦楽をともにしてきたんだもんな。二人で初めて勝った時なんて、嬉しすぎてお互い跳んで喜んだっけ。
 太一がいたから俺はがんばれたんだ。太一に負けないぞって思えたからがんばれたんだ。太一が隣で一緒に戦ってくれたからがんばれたんだ。
 太一の背中を見ていたら、嬉しかった記憶も、悔しかった記憶も、いろいろと蘇ってきた。そして思う。もう太一とペアを組むことはないんだなって。
「太一!」
 俺は太一を呼んだ。太一は「ん?」と振り返ってきた。
「ありがとな」
 太一は人差し指で鼻の下をこすりながら、「おう」と答えた。そしてそのまま人差し指を俺に向けてきた。
「でも、負ける気はサラサラないからな」
「もちろん」
 俺も振り返って自分のコートへ向かった。そこには俺の新しいペアがいて、いつもと変わらずニコッと笑いかけてくれた。
 太一、俺はこれからハルとがんばっていくよ。


 この物体Pの運動方程式を求めよ、って……だぁー分からん! やっぱり俺、理系の科目はめっぽう弱いな。はぁあ。
 みんなが一分一秒を争って答案を埋めていく中で、俺はシャーペンを鼻と上唇の間に挟んで一度冷静になろうとする。
 この前の定例戦、シングルスの結果は優勝が堂上で2位には土門が入った。土門が強いってことは練習を見ていれば分かることだけど、今回の定例戦で改めてその実力を見せつけられた形になった。
「やっぱり堂上先輩には敵わないっす」
 堂上との試合後、俺にそう言ってきた土門の顔はすげぇ嬉しそうだった。負けて嬉しそうな顔するなんて、今年もバケモノが一人入ってきたんだな。
 ダブルスの方はというと、なんと俺たちは2位に入った。勝ち上がれたのは俺の調子がよかったってこともあったけど、ほとんどハルのお陰だ。今まで2位なんていう好成績は残したこともなかったから、俺にとっては嬉しい結果になった。でもハルはものすごく悔しがっていた。それはそうだ。俺たちはチームでナンバー1のダブルスになることを期待されているんだから。ハルとペアを組むということはそういうことだし、それにハルにはアキくんと交わした〝約束〟がある。だから俺はハルを全国へ行かせてあげなくちゃいけないんだ。そのためには今回の定例戦、ダブルスでは1位にならなければいけなかったんだと思う。
 俺たちを抑えて優勝を飾ったのは皮肉にも堂上と土門で組んだシングルスプレイヤー同士のペアだった。二人は驚くほどダブルスも上手くて、大会でも十分上位に食い込めるほどのレベルだった。そのことを土門に言ったら、「ダブルスは嫌いです。コート広くなるし前衛が邪魔だから」って言われた。それと、「先輩たちが俺たちに負けたのは単純にペアとして未熟だからです。俺たちはエゴイスト同士のペアなのでダブルスとしてやれることに限界がありますけど、先輩たちはなんていうか……限界がないっていうか、戦っていて思いました。ペア間の連携を高めればこれからグングン伸びると思いますよ。俺たちなんて余裕で倒せますって。それに先輩たち相性よさそうですし」とも言われた。でもペアが未熟なのは俺が未熟なせいだ。ハルにおんぶに抱っこの今のままじゃダメだ。もっとがんばらないと。ハルにも、「次、強くなればいい」って言われたけど――
 キーンコーンカーンコーン。
「はい、後ろから答案回して」
 しまった! 最後の数分、一度頭を冷やそうと思ったらこの前の定例戦のことばかり考えてしまって、貴重な時間を無駄にしてしまった。なんてもったいないことを……
「やっと終わったな、瞬!」
 試験が終わると早々に隣の席の太一が話しかけてきた。「夏休みぃ、夏休みぃ」と楽しそうだ。
「いいよなぁ太一は。どうせまたいい点数なんだろ」
「なんだよ、いじけて。勉強教えてやったろ。瞬こそ手応えはどうなんだよ?」
 前回の中間テストの時はキャプテンを引き継いでから迷ってばかりだったこともあって、勉強は全然手につかなかった。でもそれからは自分のやるべきことも見えてきて、迷いもなくなったから勉強も前回よりははかどった。試験の手応えとしては微妙といったところだけど。
「まぁ……悪くはないかな」
「なんだよそれ」
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