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第49話 休息
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それから俺は岸田さんとともに地下へ地下へと潜り続けた。
襲い来るモンスターはすべて蹴散らし、みつけたアイテムは全部回収していった。
そして気付けば岸田さんにとっては未知の領域となる49階の手前である、48階まで到達していた。
「ふぅ、さすがに疲れたね。だいぶ時間もかかったし、ちょっと休もうか」
「わかりました」
さすがの岸田さんも疲れた表情を俺に見せていた。
そんな岸田さんを気遣って、俺は48階の階段のすぐそばで休息をとることに決めた。
俺と岸田さんは持っていたバッグからそれぞれ食べ物と飲み物を取り出し、それを胃袋におさめる。
ちなみに俺はメロンパンとコーラ。
岸田さんはおにぎりとスポーツドリンクだった。
それからお互い3時間ずつの仮眠をとることにして、まずは岸田さんに先に寝てもらった。
ちょうど寝袋とテントを手に入れていたのでそれを使ってもらう。
その間、俺は見張りをしつつ、ここまでに手に入れたアイテムの品定めをしていた。
と、
「………………」
寝言だろうか、ぶつぶつと何か喋っている岸田さん。
もしかしたら俺に話しかけているかもしれないので、テントの中の様子をちらっと覗いてみる。
すると岸田さんは寝相が悪いらしく、何度も寝返りを打ちながら、
「……もう食べられないれすよ……むにゃむにゃ……」
などとつぶやいていた。
普段見れない岸田さんの姿を目の当たりにして、こういう一面もあるのだな、と俺はなぜか顔がほころぶ。
――3時間後、俺は岸田さんを起こして、入れ替わりにテントの中へと入った。
そしてそこで仮眠をとるのだった。
◆ ◆ ◆
「だいぶ休めたし、そろそろ次の階に行ってみようか」
「そうですね。わたしにとっても未知のフロアになります。前回は下りてすぐ、ものすごい素早いモンスターに追いかけ回されてしまって、泣く泣くダンジョンを脱出しましたから」
「へー、そうなんだ」
「でも木崎さんなら多分平気だと思うので、木崎さんが一緒なら安心です」
「そっか。わかった」
頼りにされているようでどこか誇らしい。
そういえば岸田さん、最近よく笑うようになってきた気がするのは俺の気のせいだろうか。
前はもっと無表情、無感動な感じの人だったはずなのだが。
「じゃあ先に下りるよ」
後ろに立つ岸田さんにそう言って、俺は地下48階へと足を踏み入れる。
◆ ◆ ◆
地下48階も、ダンジョン内部は今まで通りの造りをしていた。
だが、どことなく辺りが暗くなったような感じもする。
俺は目を凝らして周りを見回した。
「とりあえず、近くにモンスターはいないみたいだね」
モンスターの影もアイテムも見えない。
そこで俺たちは通路に沿って歩き出す。
ダンジョン内には俺と岸田さんの足音だけが響いていた。
そんな時だった。
『ピューィ!』
前方から光り輝く物体がかなりの速さで飛んできた。
俺はその鳴き声とその姿に心躍る。
と同時に岸田さんが、
「気を付けてください。わたしが言っていたのはあのモンスターですっ」
と指をさす。
そのモンスターは俺たちの手前で急停止した。
金色に光り輝くボディ。
頭上には天使の輪っか。
その姿を見て、俺は嬉しさから、
「ははっ、ゴールドメタルスライムじゃないかっ」
と思わず声を張り上げていた。
襲い来るモンスターはすべて蹴散らし、みつけたアイテムは全部回収していった。
そして気付けば岸田さんにとっては未知の領域となる49階の手前である、48階まで到達していた。
「ふぅ、さすがに疲れたね。だいぶ時間もかかったし、ちょっと休もうか」
「わかりました」
さすがの岸田さんも疲れた表情を俺に見せていた。
そんな岸田さんを気遣って、俺は48階の階段のすぐそばで休息をとることに決めた。
俺と岸田さんは持っていたバッグからそれぞれ食べ物と飲み物を取り出し、それを胃袋におさめる。
ちなみに俺はメロンパンとコーラ。
岸田さんはおにぎりとスポーツドリンクだった。
それからお互い3時間ずつの仮眠をとることにして、まずは岸田さんに先に寝てもらった。
ちょうど寝袋とテントを手に入れていたのでそれを使ってもらう。
その間、俺は見張りをしつつ、ここまでに手に入れたアイテムの品定めをしていた。
と、
「………………」
寝言だろうか、ぶつぶつと何か喋っている岸田さん。
もしかしたら俺に話しかけているかもしれないので、テントの中の様子をちらっと覗いてみる。
すると岸田さんは寝相が悪いらしく、何度も寝返りを打ちながら、
「……もう食べられないれすよ……むにゃむにゃ……」
などとつぶやいていた。
普段見れない岸田さんの姿を目の当たりにして、こういう一面もあるのだな、と俺はなぜか顔がほころぶ。
――3時間後、俺は岸田さんを起こして、入れ替わりにテントの中へと入った。
そしてそこで仮眠をとるのだった。
◆ ◆ ◆
「だいぶ休めたし、そろそろ次の階に行ってみようか」
「そうですね。わたしにとっても未知のフロアになります。前回は下りてすぐ、ものすごい素早いモンスターに追いかけ回されてしまって、泣く泣くダンジョンを脱出しましたから」
「へー、そうなんだ」
「でも木崎さんなら多分平気だと思うので、木崎さんが一緒なら安心です」
「そっか。わかった」
頼りにされているようでどこか誇らしい。
そういえば岸田さん、最近よく笑うようになってきた気がするのは俺の気のせいだろうか。
前はもっと無表情、無感動な感じの人だったはずなのだが。
「じゃあ先に下りるよ」
後ろに立つ岸田さんにそう言って、俺は地下48階へと足を踏み入れる。
◆ ◆ ◆
地下48階も、ダンジョン内部は今まで通りの造りをしていた。
だが、どことなく辺りが暗くなったような感じもする。
俺は目を凝らして周りを見回した。
「とりあえず、近くにモンスターはいないみたいだね」
モンスターの影もアイテムも見えない。
そこで俺たちは通路に沿って歩き出す。
ダンジョン内には俺と岸田さんの足音だけが響いていた。
そんな時だった。
『ピューィ!』
前方から光り輝く物体がかなりの速さで飛んできた。
俺はその鳴き声とその姿に心躍る。
と同時に岸田さんが、
「気を付けてください。わたしが言っていたのはあのモンスターですっ」
と指をさす。
そのモンスターは俺たちの手前で急停止した。
金色に光り輝くボディ。
頭上には天使の輪っか。
その姿を見て、俺は嬉しさから、
「ははっ、ゴールドメタルスライムじゃないかっ」
と思わず声を張り上げていた。
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