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第39話 今出来る最強装備
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「ベアさん聞いてくださいよっ。せっかくみつけた帰還石をマツイさんが売ろうとしてるんですよっ」
ベアさんのいる部屋に着くとククリはベアさんに近寄っていった。
『何っ!? 帰還石!? 本当かマツイ! 帰還石をみつけたのかっ?』
「はあ、まあ……」
『そりゃあすげぇ。帰還石があれば多少の無茶も出来るからな』
ハニーベアのベアさんは鬼のような形相で俺を見てくる。
別に俺に対して怒っているというわけではなくただ単に素の顔が怖いだけだ。
『おれが言うのもなんだがよお、それは売らずにとっておいた方がいいと思うぜ』
とベアさんは言う。
「ほらマツイさん、売ってほしいはずのベアさんもこう言ってるんですからやっぱり売らない方がいいんですってば」
「そうだなぁ……」
お金とアイテムを持っていつでも好きな時にダンジョン外に出られる帰還石。その効力はかなり魅力的。
しかしベアさんに売れば十万円。それもまたニートの俺にとっては魅力的なのだ。
「一応どんなアイテムを売っているのかだけ見せてもらってもいいですか?」
『おう、好きなだけ見ていってくれ』
ベアさんに断ってからベアさんの足元に目を落とした。
そこには様々なアイテムが並んでいた。
木刀に銅の剣に鋼の剣、妖刀きりがくれに鋼鉄のムチ、皮の鎧に青銅の鎧、神秘のスカートにくさりかたびら。
その他薬草や魔力草、黒曜の玉や天使の靴などククリとベアさんに教えてもらいながら商品を一つ一つ手に取っていく。
そして商品を見ていく中で俺は決意を固めた。
「……ベアさん、この帰還石を買い取ってください」
俺は赤く光る帰還石を床に置く。
「え~! マツイさんっ!? 私たちの話聞いてましたかっ?」
『おっ、いいのかい?』
「忠告を無視して悪いなククリ、でも俺にとって十万円はやっぱりでかいんだよ。それにまだ地下二階層だろ、戻ろうと思えばいつでも戻れるからさ」
「むぅ……マツイさんがいいならいいんですけどね」
余り納得はしていない表情でククリは言う。
『おれとしてはありがたいぜ。じゃあマツイの気が変わらないうちに買い取るとするかな』
「あ、ついでにこれも売りたいんですけど……」
俺は身に着けていた皮のポンチョと運動靴と錆びた剣、さらに布の袋の中からひのきの棒と魔力草を一つ取り出すと床に置いた。
『いいぜ、ちょっと待ってなよ……えーっと錆びた剣と皮のポンチョが五百円だろ。それから運動靴が千円、あと十円と百円だから……十万と二千百十円だな。いいか?』
「はい」
俺はお金を受け取るとさらに続ける。
「買い物もいいですか?」
『おう、どんどん買っていってくれ』
「じゃあ鋼の剣とくさりかたびらと天使の靴をください」
『あいよ』
俺は攻撃力+10の鋼の剣と防御力+10のくさりかたびら、さらに防御力+2で少しだけ浮くことの出来る天使の靴を選んだ。
今出来る最強装備だ。
本当は妖刀きりがくれの方が特殊効果がついていてよかったのだが五万円という値段にさすがに手が出せなかった。
『鋼の剣とくさりかたびらが三千円で天使の靴が四千円だから占めて一万だな』
「はい、じゃあこれで」
俺は一万円札を差し出しそれらを買った。
ベアさんの目の前で装備する。
「ありがとうございましたベアさん。じゃあククリ、そろそろゴブリン狩りを始めるか。目標は千体だ」
「はーい。じゃあベアさんまたあとでお会いしましょうね」
『おう、またなククリ。死ぬなよマツイ!』
装備を整えた俺はスキル、ゴブリンコレクターを取得するためゴブリン狩りを開始した。
俺の所持金、九万二千七百六十円也。
ベアさんのいる部屋に着くとククリはベアさんに近寄っていった。
『何っ!? 帰還石!? 本当かマツイ! 帰還石をみつけたのかっ?』
「はあ、まあ……」
『そりゃあすげぇ。帰還石があれば多少の無茶も出来るからな』
ハニーベアのベアさんは鬼のような形相で俺を見てくる。
別に俺に対して怒っているというわけではなくただ単に素の顔が怖いだけだ。
『おれが言うのもなんだがよお、それは売らずにとっておいた方がいいと思うぜ』
とベアさんは言う。
「ほらマツイさん、売ってほしいはずのベアさんもこう言ってるんですからやっぱり売らない方がいいんですってば」
「そうだなぁ……」
お金とアイテムを持っていつでも好きな時にダンジョン外に出られる帰還石。その効力はかなり魅力的。
しかしベアさんに売れば十万円。それもまたニートの俺にとっては魅力的なのだ。
「一応どんなアイテムを売っているのかだけ見せてもらってもいいですか?」
『おう、好きなだけ見ていってくれ』
ベアさんに断ってからベアさんの足元に目を落とした。
そこには様々なアイテムが並んでいた。
木刀に銅の剣に鋼の剣、妖刀きりがくれに鋼鉄のムチ、皮の鎧に青銅の鎧、神秘のスカートにくさりかたびら。
その他薬草や魔力草、黒曜の玉や天使の靴などククリとベアさんに教えてもらいながら商品を一つ一つ手に取っていく。
そして商品を見ていく中で俺は決意を固めた。
「……ベアさん、この帰還石を買い取ってください」
俺は赤く光る帰還石を床に置く。
「え~! マツイさんっ!? 私たちの話聞いてましたかっ?」
『おっ、いいのかい?』
「忠告を無視して悪いなククリ、でも俺にとって十万円はやっぱりでかいんだよ。それにまだ地下二階層だろ、戻ろうと思えばいつでも戻れるからさ」
「むぅ……マツイさんがいいならいいんですけどね」
余り納得はしていない表情でククリは言う。
『おれとしてはありがたいぜ。じゃあマツイの気が変わらないうちに買い取るとするかな』
「あ、ついでにこれも売りたいんですけど……」
俺は身に着けていた皮のポンチョと運動靴と錆びた剣、さらに布の袋の中からひのきの棒と魔力草を一つ取り出すと床に置いた。
『いいぜ、ちょっと待ってなよ……えーっと錆びた剣と皮のポンチョが五百円だろ。それから運動靴が千円、あと十円と百円だから……十万と二千百十円だな。いいか?』
「はい」
俺はお金を受け取るとさらに続ける。
「買い物もいいですか?」
『おう、どんどん買っていってくれ』
「じゃあ鋼の剣とくさりかたびらと天使の靴をください」
『あいよ』
俺は攻撃力+10の鋼の剣と防御力+10のくさりかたびら、さらに防御力+2で少しだけ浮くことの出来る天使の靴を選んだ。
今出来る最強装備だ。
本当は妖刀きりがくれの方が特殊効果がついていてよかったのだが五万円という値段にさすがに手が出せなかった。
『鋼の剣とくさりかたびらが三千円で天使の靴が四千円だから占めて一万だな』
「はい、じゃあこれで」
俺は一万円札を差し出しそれらを買った。
ベアさんの目の前で装備する。
「ありがとうございましたベアさん。じゃあククリ、そろそろゴブリン狩りを始めるか。目標は千体だ」
「はーい。じゃあベアさんまたあとでお会いしましょうね」
『おう、またなククリ。死ぬなよマツイ!』
装備を整えた俺はスキル、ゴブリンコレクターを取得するためゴブリン狩りを開始した。
俺の所持金、九万二千七百六十円也。
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