二人キリの異世界冒険 (Information Teacher's Second Life)【完結】

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第10章 魔法学院ミユ編

80.中級ダンジョンへのチャレンジ

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 今日は、中級ダンジョンに挑戦する。ここで、一気にレベルアップを狙うことにした。

 いつも通り、食堂で集合だ。私が行くと、もう、他のパーティーのメンバーは、食事をしていた。私もパープルと皿に料理を盛りつけて、席に着いた。

 「おはよう。皆、早いのね」

 「キリが寝坊なのよ」

 ミユが珍しく、突っ込んで来た。

 「今日は、中級ダンジョンに行くよ。心の準備は大丈夫?」

 「「はい」」

 私達は、中級ダンジョンの攻略を確認して、移動することにした。ミユは、弁当を詰めていた。

 「それじゃ、準備はいい?」

 「「はい」」

 「行くよ」

 皆が、私の腰に抱き付いたのを確認して、中級ダンジョンに転移魔法で、移動した。

 中級ダンジョンの出入口で、係員に冒険者IDを見せて、手数料を支払った。

 「まだ、レベルが低い人がいるが、大丈夫か?」

 係員が心配して、声を掛けて来た。おそらく、フヨウのことを言っているのだろう。

 「周りが、面倒見ますから、大丈夫です」

 「そうか。無理をするなよ」

 「はい」

 私は、係員に感謝して、中級ダンジョンに潜って行った。今回は、私とパープルが先頭を進んで行くことにした。
 
 今回は、第20階層より下の階層へ行こうと思っている。そこで、まず、第20階層までのダンジョンの中の魔物の様子を調べることにした。スキル探索で、魔物を調べて見ると、ワーウルフの群れと共に、レベル45のサーペイントが複数いることが分かった。

 ワーウルフの群れは、23匹と少し多いが、火魔法の範囲魔法で、かなり倒せる。そこで、ワーウルフは、エルミアに任せて、サーペイントは、フヨウに任せることにした。私とパープルとミユは、支援に回ることにした。

 「フヨウは、サーペイントに集中してね。エルミアは、範囲攻撃でワーウルフを倒してくれる?」

 「はい、分かりました」

 「キリ、了解です」

 フヨウは、サーペイントに備えて、剣を上に構えた。ミユが皆を強化した。

 「スキル魔力耐性向上
 スキル物理攻撃向上
 スキル攻撃速度向上」

 続いて、エルミアの攻撃が始まった。

 「火壁ファイア・ウォール
 火壁ファイア・ウォール
 火壁ファイア・ウォール

 私は、パープルの背に乗って、範囲攻撃で、倒せなかったワーウルフを狩り始めた。フヨウは、サーペイントに近づいて行った。ワーウルフがフヨウの邪魔をすることはなかった。

 「ドリャー」

 フヨウの剣が、ワーウルフを一刀両断にした。フヨウの攻撃力がかなりアップしたようだ。

 サーペイントが倒せたので、残りの魔物を一気に倒した。そして、パープルに証拠品を回収して貰った。

 やっと、第20階層に到達したので、少し、休憩をとることにした。

 「ミユ、ここで、休憩するね」

 「はい、食事にしましょう」

 ミユが昼食の用意を始めた。私も、ミユを手伝って、土魔法で、テーブルを作った。

 「皆さん、食事の用意ができましたよ」

 フヨウも、エルミアもテーブルの所にやって来た。

 「おいしそうですね」

 私達は、食事をしながら、この先の事を相談した。

 「ここでは、特に強い魔物を狩るより、狩りやすい魔物を数多く狩る方がいいと思うの」

 「私は、それでいいです」

 ミユが直ぐに賛成してくれた。

 「具体的には、どんな魔物を狩るのですか?」

 フヨウが、質問してきた。

 「今日、此処までで倒してきた魔物を数多く狩るつもりなの。だから、ワーウルフとサーペイントが中心になるわ。もし、必要があれば、ゴブリンやオークも倒すけどね。余り、積極的に倒すつもりはないわ」

 「分かりました。私も、それでいいです」

 フヨウも、賛成してくれた。後は、エルミアだが、頷いているだけで、特に意見は無いようだ。

 「それじゃ、魔物の位置を確認して、出来るだけ他の魔物にぶつからないように移動するね」

 「「はい」」

 食事も終えたので、私達は、サーペイントとワーウルフを集中的に狩って行くことにした。

 私は、サーペイントを中心にダンジョンの中をスキル探索で調べた。すると、第32階層に4匹いることが分かった。

 「第32階層に4匹いるわ。そこまで、一気に潜るよ」

 「「はい」」

 私は、パープルの背に乗って、先頭を進んで行った。後ろをフヨウとミユとエルミアが遅れずに付いて来ていることを確認しながら、出来るだけ急いだ。少し時間が掛かったが、第32階層に到着した。

 「やっと着いたね」

 「はい。私は、ワーウルフを狩って行きます」

 「エルミア、お願いね」

 「私は、サーペイントを狩ります」

 「はい、それでは、私は、支援に回るね」

 私は、まず、土魔法で高い壁を作って、ワーウルフを現在いる場所に閉じ込めた。

 「エルミア、3カ所に高い壁を作ったよ。その中に、ワーウルフがいるからね」

 「はい、分かりました」

 次に私は、パープルの背に乗って、4匹のサーペイントを順に回っていった。そして、その都度、土魔法で、移動できないように拘束していった。すると、フヨウが、動けないサーペイントを順に剣で、切って行った。

 「ミユ、もうすぐ終わるよ」

 「念のため、治癒魔王を掛けておきますね」

 ミユが、全員に治癒魔法を掛けたので、皆、元気になった。

 「パープル、魔石などを集めてくれる」

 「うん、いいよ」

 パープルが、魔石や証拠品を回収していった。その間に、ワーウルフやサーペイントを狩り終わったフヨウもエルミアも、私達と合流した。

 「それじゃ、帰るよ。今回は、魔法学院に帰るね」

 「「はい」」

 皆が、私の腰に抱き付いたのを確認して、転移魔法で、魔法学院の私の部屋に移動した。

 「それじゃ、今日は、これで解散ね」

 「「はい」」
 
 皆が、部屋を出て行くのを見届けてから、私は、パープルとベッドで一緒に寝た。
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