二人キリの異世界冒険 (Information Teacher's Second Life)【完結】

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第10章 魔法学院ミユ編

73.エルミアの冒険者デビュー

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 今日は、エルミアの冒険者デビューの日だ。一緒に、冒険者ギルドに行き、登録を済ませることにした。

 そして、私は、ミユとエルミアとパープルに、パーティーを組むことを提案した。

 「ねえ、一緒に、ダンジョンにもぐるのだから、パーティーを組まない?」

 「私は、賛成」

 ミユが直ぐに返事をした。

 「エルミアは、どう?」

 「私なんかが、パーティーを組んでもいいのですか?」

 「何を遠慮しているの。いいに、決まっているでしょ」

 「それでは、お願いします」

 これで、パーティーを組むことも決まった。冒険者ギルドの中に入っていくと、受付にシェリーがいた。

 「シェリー、久しぶり」

 「あら、キリ、本当に久しぶりね。今は、魔法学院に行っているの?」

 「うん、そうだよ」

 「今日は、どうしたの?」

 私は、エルミアをシェリーに紹介した。

 「このエルミアの冒険者登録に来たの。お願いできる?」

 「ええ、いいわよ。ちょっと待ってね。書類を持ってくるから」

 奥に、行きかけたシェリーを止めて、声を掛けた。

 「シェリー、パーティー登録もお願いします」

 「はい、いいですよ。パーティーの皆さんは、お揃いですか?」

 「「はい、ここに居ます」」

 キリの横に、ミユとエルミアとパープルがやって来た。

 シェリーは、急いで奥の部屋から書類を持って来た。

 「はい、それでは、これにお書きください」

 エルミアは、必要な事を記入していった。そして、用紙をシェリーに渡した。ミユも、用紙を提出した。

 「はい。これで、結構です。費用は、どうしますか?」

 「シェリー、私のIDから、払います」

 私は、シェリーにIDを渡した。

 「それじゃ、少し待っていてね」

 シェリーは、また、奥に消えていった。暫くして、エルミアのIDとミユのIDを持って、やって来た。

 「エルミアとミユ、これで、冒険者よ。詳しい内容は、キリに聞いてね」

 「はい、ありがとうございました」

 「それじゃ、パーティーの登録をするね。パーティー名は、決まっているの?」

 「あっ、決めていなかったね。どうする?」

 私達は、顔を見合わせた。すると、ミユが提案してきた。

 「皆、魔法学院の生徒だから、それにちなんだ名前がいいのでは?」

 「そうだね。それでいいよ」

 「それなら、マジック・スクールで、いい?」

 「いいけど、在りきたりじゃない?」

 「いいわよ。私は、それで」

 まあ、名前なんて、いつでも変えれるし、取り敢えずは、いいかな?

 「シェリー、決まりました」

 「それじゃ、ここに書いてください。それから、皆さんのIDを預かりますね」

 「「はい」」

 これで、エルミアの冒険者登録とパーティー登録が終わった。

 「それじゃ、これから、ダンジョンにいくね。最初だから、初級ダンジョンにするね」

 エルミアの服装が、魔法学院の制服のままなのが少し気になったが、まあ、初級だし、危なくなったら、進むのを止めるだけだから、このまま行くことにした。

 「エルミアは、転移魔法って、知っている?」

 「いいえ、知らないわ」

 「今から、実演するよ。だから、皆、くっ付いてね」

 「「はい」」
 
 パープルは、私の腰に抱き付いた。それを見たミユが同じように、私の腰に抱き付いた。そして、エルミアも勘違いして、私の腰に抱き付いた。エルミアに抱き付かれたのは、初めてだったので、少し、恥ずかしかった。

 「それじゃ、いくね」

 「「はい」」

 私達は、転移魔法で、初級ダンジョンの入り口まで、移動した。そして、初級ダンジョンの入り口に移動した。それから、私達は、初級ダンジョンの出入口で、係員に冒険者IDを見せて、手数料を支払った。

 「さあ、いよいよ、ダンジョンよ」

 「「はい」」

 パープルが先頭で、次に私とエルミア、その後をミユがいる。私は、まず、闇魔法で、全員に結界を張って、防御力を高めておいた。特に、エルミアは、普通の服装なので、気を付けた。

 「スライムが出て来たわ。エルミア、倒してみて」

 「はい」

 エルミアは、火魔法を使って、スライムを倒す様だ。

 「火球ファイア・ボール

 スライムは、消えて、小さな魔石が出て来た。

 「上手よ。その魔石を拾っておいてね」

 「はい」

 「あっ、そうだ。エルミアは、アイテムボックスを持っている?」

 「いいえ、ありません」

 「それじゃ、これあげるね」

 私は、初級のアイテムボックスを一つ、エルミアに渡した。これで、アイテムを100個入れることができる。

 「それに、魔石を入れていってね。後で、冒険者ギルドで、買って貰えるよ」

 エルミアは、スライムを倒しながら、魔石をアイテムボックスに入れていった。もう、既に、20個は入れたようだ。

 「それじゃ、慣れて来たみたいだから、次の階層に行こうか?」

 「はい、お願いします」

 エルミアが、答えた。私達は、第2階層に潜ることにした。

 「少しずつ強い魔物が出てくるから、用心してね。いい?」

 「はい、分かりました。」

 私達は、また、パープルを先頭に、進んで行った。第2階層では、角ウサギがいる。これは、素早いので、火球ファイア・ボールでは、倒し難い。エルミアは、どのように倒すのか、少し興味がわいた。
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