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第4章 魔人誕生編
24.リーグリ王国の老人
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やはり、リーグリ王国の冒険者ギルドは、神殿の管理下に置かれていた。しかも、冒険者として、登録するためには、神官にならないといけないというのだ。
「変な老人だったね」
「でも、冒険者ギルドの中で、思っていることを周りを気にせずに話していたね」
「そうだね。それに、今考えると、周りの人達も避けていたように思うわ」
「もう一度、会いに行かない?」
「私のこと、バレちゃったかな?」
「どういうこと?」
「土人形ってこと」
「どうかな? 驚いた素振りはなかったのでしょ」
「普通に話してたよ」
「土人形って、分かっていたら、普通、驚くよね」
「それはそうだけど、用心はしておいた方がいいね」
「そうだ、キリに相談しておかない。もし、バレていたら、何処まで、話すのか? それとも、嘘を言うか」
「そうだね。土人形って、分かっていたら、どうするか、聞いておこうか」
「「賛成」」
思念伝達で、キリを呼び出した。
「キリ、今、話せる?」
「えーっと、誰かな?」
「私は、アリエスだよ」
「どうしたの?」
アリエスは、リーグリ王国の冒険者ギルドであったことを話した。そして、土人形ということに関して、どのように話すのか、話さないのか、嘘を言うのか、………。どのように対処したらいいのか、尋ねた。
「そうね。ちょっと、待ってね。キリ姉に相談するね」
私は、キリ姉と話をすることにした。
「そうね。どんな人物かも分からないから、本当のことを話すのはまずいのじゃないかな」
と、キリ姉が言った。私は、何か、違和感を感じて言った。
「それなら、嘘を言うの?」
すると、キリ姉が少し考えてから、私の言葉に同意した。
「それも、後々問題が残るね。その人物が大事な人になるなら、正直が一番だしね」
私は、キリ姉の言葉に納得した。
「そうだね。もし、今後とも関係を続けるような人物なら、正直が一番だね」
「でも、どうなるか、分からないよ」
と、私に聞き直す。
「どうしよう?」
キリ姉に聞かれただけで、動揺してしまった。私は、キリ姉に付いて行くだけだ。
「今は、アリエスが対面しただけだったね」
と、私に、確認した。
「はい、会ったのはアリエスだけだよ。それに、何も聞かれていないよ」
私の返事に、キリ姉は、即座に答えた。
「それじゃ、もう会わなければいいよ」
「それでいいの?」
私は、不安なので、念のため聞き返した。
「そう、それでいいよ」
キリ姉は、迷いがないようだ。
「わかった、皆に伝えるよ」
私は、アリエスに、キリ姉と話したことを伝えた。
「はい、わかりました。今後の行動は、どうします?」
「そうね、一度皆で戻ってきてくれる」
「はい、そうします」
思念伝達を終えた私は、キリ姉に尋ねた。
「今後の行動はどうするの?」
「リーグリ王国以外は、ほぼ、予定通りね」
と、私に確認した。
「ザーセン王国の勇者と神殿についても、進展していないよ」
私は、キリ姉の言葉を少し、訂正した。
「そうだった。勇者の事があったね。
そうすると、リーグリ王国とザーセン王国の対処を考えないといけないね」
「そうだね。一度、勇者には会った方が良いように思うわ」
と、私も、同意して言った。しかし、キリ姉は、ちょっと、考え込んでいるようだ。暫く、声を掛けずに、そっとしておくことにした。
「勇者って、パーティを組んでいなかったよね」
と、暫くしてから、私に確認した。
「うん。パーティには、入っていないよ」
私の返事には、少しうわの空で、
「そうか。勇者のパーティーか」
と、キリ姉は、独り言のように言った。そして、キリ姉は、また、黙ってしまった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
アクエィアス、アリエス、レオ、ピスケス、タウラス、ヴァルゴの6人が戻って来た。
「ご苦労様」
私は、戻って来た6人に声を掛けた。
私達は、魔法学院のキリ姉の部屋で、今後の行動について、相談することにした。
「以前、上級ダンジョン・特級ダンジョンから、魔物が溢れ出て来たことがあったね。覚えている?」
と、キリ姉が切り出した。
「「はい」」
「あの時は、レベル80の魔物レッド・ドラゴンが出てきて、大変だったね」
と、私がキリ姉を補足した。
「そう、大変だったね。私達のレベルが70だったから、少しずつ魔力を削っていったわね」
「あの時は、マナッテリー【マナのバッテリーとして働く】を使ったね」
「キリ、その通りよ。それで、やっと勝てたの。
最初の兆候は、何か覚えてる?
魔物が溢れ出て来る前に起こったことよ」
「えーっと、魔物が溢れ出て、避難場所を作ったのではなかったの?」
と、私が、キリ姉の話に疑問を投げかけた。
「魔物が溢れ出てくる前に、何かあったかなぁ?」
「キリ、覚えていないの?」
「ごめんなさい。キリ姉、覚えてないわ」
「キリがこれでは、だめね。仕方がないから、確認していくね。
逆に遡るよ。
【新しい特級・上級ダンジョンから、魔物が溢れ出て来た。】
その前は、
【上級ダンジョンを制圧に勇者一行がやって来た。】
つまり、
【勇者が各地のダンジョンを潰し始めた。】
ということよ。
」
「はい、それはわかってました」
と、私が答えると、キリ姉が、言った。
「本当? それじゃ、次よ、いいわね。
【勇者が各地のダンジョンを潰し始めた。】
このとき、何が起こっていたか、覚えている?」
「えぇっ、どういう意味、キリ姉。
勇者がダンジョンを制圧したから、魔物が溢れ出て来たのじゃなかったの?」
「そうか、説明が悪かったわね。
新しいダンジョンが出来たのは、誰かが、ダンジョンコアにダンジョンマスターの働きをするように魔法陣の刻印をしたせいね。
それは、いいわね。
でも、これは、新しいダンジョンが出来た理由よ。
でも、魔物が溢れ出て来たのは、魔力がそこに集中したからよ。
そして、その影響を大きく受けた新しいダンジョンから、魔物が溢れ出て来たということね」
「なんとなくわかる。でも、何か、すっきりしないよ」
と、私が、キリ姉の説明に異を唱えた。
「そうか、分かり難いね。まあ、いいわ。私が、言いたかったことは、魔力がダンジョンに集中したということなの。そして、それは、ダンジョンの中で魔力が大きくなったのではなかったということよ」
と、キリ姉は、一旦、説明を止めた。周りを見渡して、ここまでの説明に納得できているのを確かめたようだ。
「ここで大切な事は、ダンジョンの外から、魔力が流れ込んで来たということね。
そして、それは通常の魔力の流れではなかったということ」
「「はい、わかった」」
取り敢えず、皆は納得したようだ。
「ほんとうかなぁ。まあ、そういうことにしておきましょう」
キリ姉は、ちょっと、投げやりだ。説明に思わぬ時間が掛かってしまった。まだ、肝心な話は出来ていない。これから、どう行動するかだ。
誰かの「お腹が空いた!」という声で、会議を中断して、食事に行くことにした。私と、キリ姉は、そのままの格好で、残りの6人は、隠密魔法を起動してから、魔法学院の食堂に移動した。
この魔法は、やっぱり、便利だ。
食堂に着いた私達は、会議の事はすっかり忘れて、食事に集中した。出来れば、甘いものがあれば、言うことがないのだけど、ここは、量だけが自慢の食堂だ。
少しは、我慢しないとだめだね。その代わり、私は、キリ姉はにくっ付いて、食事をした。
キリ姉は、ちょっと、邪魔みたいな顔をしたけど、優しく、私の頭を撫でてくれた。
甘いものはないけど、幸せだ。
「変な老人だったね」
「でも、冒険者ギルドの中で、思っていることを周りを気にせずに話していたね」
「そうだね。それに、今考えると、周りの人達も避けていたように思うわ」
「もう一度、会いに行かない?」
「私のこと、バレちゃったかな?」
「どういうこと?」
「土人形ってこと」
「どうかな? 驚いた素振りはなかったのでしょ」
「普通に話してたよ」
「土人形って、分かっていたら、普通、驚くよね」
「それはそうだけど、用心はしておいた方がいいね」
「そうだ、キリに相談しておかない。もし、バレていたら、何処まで、話すのか? それとも、嘘を言うか」
「そうだね。土人形って、分かっていたら、どうするか、聞いておこうか」
「「賛成」」
思念伝達で、キリを呼び出した。
「キリ、今、話せる?」
「えーっと、誰かな?」
「私は、アリエスだよ」
「どうしたの?」
アリエスは、リーグリ王国の冒険者ギルドであったことを話した。そして、土人形ということに関して、どのように話すのか、話さないのか、嘘を言うのか、………。どのように対処したらいいのか、尋ねた。
「そうね。ちょっと、待ってね。キリ姉に相談するね」
私は、キリ姉と話をすることにした。
「そうね。どんな人物かも分からないから、本当のことを話すのはまずいのじゃないかな」
と、キリ姉が言った。私は、何か、違和感を感じて言った。
「それなら、嘘を言うの?」
すると、キリ姉が少し考えてから、私の言葉に同意した。
「それも、後々問題が残るね。その人物が大事な人になるなら、正直が一番だしね」
私は、キリ姉の言葉に納得した。
「そうだね。もし、今後とも関係を続けるような人物なら、正直が一番だね」
「でも、どうなるか、分からないよ」
と、私に聞き直す。
「どうしよう?」
キリ姉に聞かれただけで、動揺してしまった。私は、キリ姉に付いて行くだけだ。
「今は、アリエスが対面しただけだったね」
と、私に、確認した。
「はい、会ったのはアリエスだけだよ。それに、何も聞かれていないよ」
私の返事に、キリ姉は、即座に答えた。
「それじゃ、もう会わなければいいよ」
「それでいいの?」
私は、不安なので、念のため聞き返した。
「そう、それでいいよ」
キリ姉は、迷いがないようだ。
「わかった、皆に伝えるよ」
私は、アリエスに、キリ姉と話したことを伝えた。
「はい、わかりました。今後の行動は、どうします?」
「そうね、一度皆で戻ってきてくれる」
「はい、そうします」
思念伝達を終えた私は、キリ姉に尋ねた。
「今後の行動はどうするの?」
「リーグリ王国以外は、ほぼ、予定通りね」
と、私に確認した。
「ザーセン王国の勇者と神殿についても、進展していないよ」
私は、キリ姉の言葉を少し、訂正した。
「そうだった。勇者の事があったね。
そうすると、リーグリ王国とザーセン王国の対処を考えないといけないね」
「そうだね。一度、勇者には会った方が良いように思うわ」
と、私も、同意して言った。しかし、キリ姉は、ちょっと、考え込んでいるようだ。暫く、声を掛けずに、そっとしておくことにした。
「勇者って、パーティを組んでいなかったよね」
と、暫くしてから、私に確認した。
「うん。パーティには、入っていないよ」
私の返事には、少しうわの空で、
「そうか。勇者のパーティーか」
と、キリ姉は、独り言のように言った。そして、キリ姉は、また、黙ってしまった。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
アクエィアス、アリエス、レオ、ピスケス、タウラス、ヴァルゴの6人が戻って来た。
「ご苦労様」
私は、戻って来た6人に声を掛けた。
私達は、魔法学院のキリ姉の部屋で、今後の行動について、相談することにした。
「以前、上級ダンジョン・特級ダンジョンから、魔物が溢れ出て来たことがあったね。覚えている?」
と、キリ姉が切り出した。
「「はい」」
「あの時は、レベル80の魔物レッド・ドラゴンが出てきて、大変だったね」
と、私がキリ姉を補足した。
「そう、大変だったね。私達のレベルが70だったから、少しずつ魔力を削っていったわね」
「あの時は、マナッテリー【マナのバッテリーとして働く】を使ったね」
「キリ、その通りよ。それで、やっと勝てたの。
最初の兆候は、何か覚えてる?
魔物が溢れ出て来る前に起こったことよ」
「えーっと、魔物が溢れ出て、避難場所を作ったのではなかったの?」
と、私が、キリ姉の話に疑問を投げかけた。
「魔物が溢れ出てくる前に、何かあったかなぁ?」
「キリ、覚えていないの?」
「ごめんなさい。キリ姉、覚えてないわ」
「キリがこれでは、だめね。仕方がないから、確認していくね。
逆に遡るよ。
【新しい特級・上級ダンジョンから、魔物が溢れ出て来た。】
その前は、
【上級ダンジョンを制圧に勇者一行がやって来た。】
つまり、
【勇者が各地のダンジョンを潰し始めた。】
ということよ。
」
「はい、それはわかってました」
と、私が答えると、キリ姉が、言った。
「本当? それじゃ、次よ、いいわね。
【勇者が各地のダンジョンを潰し始めた。】
このとき、何が起こっていたか、覚えている?」
「えぇっ、どういう意味、キリ姉。
勇者がダンジョンを制圧したから、魔物が溢れ出て来たのじゃなかったの?」
「そうか、説明が悪かったわね。
新しいダンジョンが出来たのは、誰かが、ダンジョンコアにダンジョンマスターの働きをするように魔法陣の刻印をしたせいね。
それは、いいわね。
でも、これは、新しいダンジョンが出来た理由よ。
でも、魔物が溢れ出て来たのは、魔力がそこに集中したからよ。
そして、その影響を大きく受けた新しいダンジョンから、魔物が溢れ出て来たということね」
「なんとなくわかる。でも、何か、すっきりしないよ」
と、私が、キリ姉の説明に異を唱えた。
「そうか、分かり難いね。まあ、いいわ。私が、言いたかったことは、魔力がダンジョンに集中したということなの。そして、それは、ダンジョンの中で魔力が大きくなったのではなかったということよ」
と、キリ姉は、一旦、説明を止めた。周りを見渡して、ここまでの説明に納得できているのを確かめたようだ。
「ここで大切な事は、ダンジョンの外から、魔力が流れ込んで来たということね。
そして、それは通常の魔力の流れではなかったということ」
「「はい、わかった」」
取り敢えず、皆は納得したようだ。
「ほんとうかなぁ。まあ、そういうことにしておきましょう」
キリ姉は、ちょっと、投げやりだ。説明に思わぬ時間が掛かってしまった。まだ、肝心な話は出来ていない。これから、どう行動するかだ。
誰かの「お腹が空いた!」という声で、会議を中断して、食事に行くことにした。私と、キリ姉は、そのままの格好で、残りの6人は、隠密魔法を起動してから、魔法学院の食堂に移動した。
この魔法は、やっぱり、便利だ。
食堂に着いた私達は、会議の事はすっかり忘れて、食事に集中した。出来れば、甘いものがあれば、言うことがないのだけど、ここは、量だけが自慢の食堂だ。
少しは、我慢しないとだめだね。その代わり、私は、キリ姉はにくっ付いて、食事をした。
キリ姉は、ちょっと、邪魔みたいな顔をしたけど、優しく、私の頭を撫でてくれた。
甘いものはないけど、幸せだ。
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