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第1章 冒険者ルナ
第8章 新たな仲間
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私達も、新しい仲間を加えることになった。Cクラスの冒険者パーティーとしてなら、このまま、2人でもいいのだが、これ以上のランクを目指すなら、2人では、特異な目で見られることになる。特に、私達は、2人とも魔法使いだから。
「ルナ、そろそろ、戦士を仲間に加えたいね」
「そうね。ラズの言う通り、戦士は必要ね。それから、治療魔法が使える白魔法使いも欲しいわ」
「そうかな? ルナが治療も出来るでしょ」
「でも、私は、治療より、黒魔法使いとして、働きたいの。その方が、冒険者ぽくって、いいわ」
「ルナは、本当に、戦闘好きだなぁ」
「この間の剣士はどうかな? アリアって、言ってた人は?」
「良いけど、本人に聞いて見ないとね」
私達は、戦士役のパーティーのメンバーを探すために、冒険者ギルドに行った。
「ローズ、私達のパーティーに参加してくれる戦士を探しているのだけど、誰か、心当たりはない?」
「そうね。ルナの所は、Cランクだったわね」
「まだ、成り立てだけどね」
「そうねぇ。ちょっと、変わった人だけど、いいかな?」
「どういうこと?」
「少し訳アリの人なんだけどね。でも、悪い人ではないよ。自分の経歴を隠したいみたいなの。だから、詮索されたくないってことよ」
「そんなこと。私達も、隠し事が多いから、ちょうどいいわ」
「そうね。特にラズの事は、秘密中の秘密だからね。ギルド長に聞いて見るわ。少し、待って居てね」
「はい」
暫く待って居ると、ローズが帰って来た。
「ルナ、ラズ。私と一緒に来てくれる?」
「「はい」」
私達は、ローズの後に続いて、ギルド長の部屋に入って行った。すると、ギルド長の迎えのソファには、剣士が一人、座っていた。
「今、アリアに訊いていたところだよ」
「こんにちわ。私をパーティーに加えてくれるって、本当?」
「アリアさえ、良ければ、入って欲しいの」
ルナは、頼むような甘えた声で、アリアに声を掛けた。
「私は、入りたいけど。ラズは、厭じゃない? 私は、ラズに歯がたたないのよ」
「いいのよ。ラズは、余り表に出たがらないし、出したくないから」
「そうなの? ラズは、私でいいの?」
「僕は、アリアがいいよ」
「本当?」
アリアは、嬉しそうに、顔を輝かせていた。何故かは、分からないけど、私達のパーティーに入れて、本当にうれしそうだ。
「本当だよ。これから、よろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
「さあ、これで、少しは、パーティーらしくなったな」
ギルド長も、何だか、肩の荷が下りて、嬉しそうだ。そういえば、アリアは、何の練習をしていたのだろうか?
後は、白魔導士が欲しい。これは、ルナの希望だ。
「ルナ、ちょっと聞いていなかったのだけど、僕たちのパーティ名は、何にしたの?」
「あら、ラズに言っていなかったかしら。ムーンライト・ウィザードよ。私が、ルナだから、ムーンを入れたかったの。そして、ラズも、私も、魔法使いだからね」
「僕は、それでいいけど。新しく入ったアリアは、どうかな?」
「私は、どんな名前でもいいわ。ギルド長から聞いていると思うけど、私の事は、詮索しないでね。それと、余り、有名になりたくないの。いいかしら」
「私も、ラズも、有名になりたいと思っていないからいいわ」
「僕も、人前に出るのは、好きじゃないから、その方がいいよ」
そうか、ムーンライト・ウィザードか。別に悪くないね。
私達は、早速、ダンジョンに潜る計画を立てた。私の意見で、中級ダンジョンに潜ることになった。というのも、初級ダンジョンは、まだ、異常なままだからだ。冒険者ギルドによると、他のダンジョンは、以前の状態に戻っているみたいだから、異常なダンジョンより、安心だ。
「アリアは、中級ダンジョンに潜ったことがあるの?」
私は、アリアに聞いて見た。立派な装備で、Cクラスと言うことだから、おそらく、中級ダンジョンには、潜ったことがあるのだろう。
「いいえ、私は、ダンジョンに潜ったことがないの」
「えっ、本当? それで、どうやって、Cクラスになったの? あっ、ごめんなさい。答えなくていいよ」
私は、うっかり、詮索してしまった。あれほど、約束していたのに、うっかりにも、ほどがある。アリアは、怒ったかなぁ? アリアの顔色を見ると、余り、気にしていないようだ。詮索して欲しくないというのは、特定の内容だけなのかもしれない。
「いいのよ。ラズ、気にしなくて」
「ごめんなさい」
「私は、ギルド長と仲良しなの。だから、特別に指名依頼をこなすだけで、ランクアップしてくれているの」
「そうなんだ。もし、僕に出来ることがあれば、遠慮せずに言ってね。僕は、余り、気遣いが出来る方じゃないから、はっきり、言って貰った方がいいわ」
「はい、分ったわ。何かあれば、遠慮しないわね」
「約束だよ」
「ええ、約束ね」
アリアは、話しやすそうで、良かった。私は、余り、人間が好きじゃないから。
「ラズ、明日の準備が出来たら、寝なさいよ」
ルナにとっては、何時までも私は、お子様みたい。それほど、年齢も離れていないのに。本当は、私の方が年上かもしれないのに。まあ、この身体では、仕方がないか。
「ルナ、そろそろ、戦士を仲間に加えたいね」
「そうね。ラズの言う通り、戦士は必要ね。それから、治療魔法が使える白魔法使いも欲しいわ」
「そうかな? ルナが治療も出来るでしょ」
「でも、私は、治療より、黒魔法使いとして、働きたいの。その方が、冒険者ぽくって、いいわ」
「ルナは、本当に、戦闘好きだなぁ」
「この間の剣士はどうかな? アリアって、言ってた人は?」
「良いけど、本人に聞いて見ないとね」
私達は、戦士役のパーティーのメンバーを探すために、冒険者ギルドに行った。
「ローズ、私達のパーティーに参加してくれる戦士を探しているのだけど、誰か、心当たりはない?」
「そうね。ルナの所は、Cランクだったわね」
「まだ、成り立てだけどね」
「そうねぇ。ちょっと、変わった人だけど、いいかな?」
「どういうこと?」
「少し訳アリの人なんだけどね。でも、悪い人ではないよ。自分の経歴を隠したいみたいなの。だから、詮索されたくないってことよ」
「そんなこと。私達も、隠し事が多いから、ちょうどいいわ」
「そうね。特にラズの事は、秘密中の秘密だからね。ギルド長に聞いて見るわ。少し、待って居てね」
「はい」
暫く待って居ると、ローズが帰って来た。
「ルナ、ラズ。私と一緒に来てくれる?」
「「はい」」
私達は、ローズの後に続いて、ギルド長の部屋に入って行った。すると、ギルド長の迎えのソファには、剣士が一人、座っていた。
「今、アリアに訊いていたところだよ」
「こんにちわ。私をパーティーに加えてくれるって、本当?」
「アリアさえ、良ければ、入って欲しいの」
ルナは、頼むような甘えた声で、アリアに声を掛けた。
「私は、入りたいけど。ラズは、厭じゃない? 私は、ラズに歯がたたないのよ」
「いいのよ。ラズは、余り表に出たがらないし、出したくないから」
「そうなの? ラズは、私でいいの?」
「僕は、アリアがいいよ」
「本当?」
アリアは、嬉しそうに、顔を輝かせていた。何故かは、分からないけど、私達のパーティーに入れて、本当にうれしそうだ。
「本当だよ。これから、よろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
「さあ、これで、少しは、パーティーらしくなったな」
ギルド長も、何だか、肩の荷が下りて、嬉しそうだ。そういえば、アリアは、何の練習をしていたのだろうか?
後は、白魔導士が欲しい。これは、ルナの希望だ。
「ルナ、ちょっと聞いていなかったのだけど、僕たちのパーティ名は、何にしたの?」
「あら、ラズに言っていなかったかしら。ムーンライト・ウィザードよ。私が、ルナだから、ムーンを入れたかったの。そして、ラズも、私も、魔法使いだからね」
「僕は、それでいいけど。新しく入ったアリアは、どうかな?」
「私は、どんな名前でもいいわ。ギルド長から聞いていると思うけど、私の事は、詮索しないでね。それと、余り、有名になりたくないの。いいかしら」
「私も、ラズも、有名になりたいと思っていないからいいわ」
「僕も、人前に出るのは、好きじゃないから、その方がいいよ」
そうか、ムーンライト・ウィザードか。別に悪くないね。
私達は、早速、ダンジョンに潜る計画を立てた。私の意見で、中級ダンジョンに潜ることになった。というのも、初級ダンジョンは、まだ、異常なままだからだ。冒険者ギルドによると、他のダンジョンは、以前の状態に戻っているみたいだから、異常なダンジョンより、安心だ。
「アリアは、中級ダンジョンに潜ったことがあるの?」
私は、アリアに聞いて見た。立派な装備で、Cクラスと言うことだから、おそらく、中級ダンジョンには、潜ったことがあるのだろう。
「いいえ、私は、ダンジョンに潜ったことがないの」
「えっ、本当? それで、どうやって、Cクラスになったの? あっ、ごめんなさい。答えなくていいよ」
私は、うっかり、詮索してしまった。あれほど、約束していたのに、うっかりにも、ほどがある。アリアは、怒ったかなぁ? アリアの顔色を見ると、余り、気にしていないようだ。詮索して欲しくないというのは、特定の内容だけなのかもしれない。
「いいのよ。ラズ、気にしなくて」
「ごめんなさい」
「私は、ギルド長と仲良しなの。だから、特別に指名依頼をこなすだけで、ランクアップしてくれているの」
「そうなんだ。もし、僕に出来ることがあれば、遠慮せずに言ってね。僕は、余り、気遣いが出来る方じゃないから、はっきり、言って貰った方がいいわ」
「はい、分ったわ。何かあれば、遠慮しないわね」
「約束だよ」
「ええ、約束ね」
アリアは、話しやすそうで、良かった。私は、余り、人間が好きじゃないから。
「ラズ、明日の準備が出来たら、寝なさいよ」
ルナにとっては、何時までも私は、お子様みたい。それほど、年齢も離れていないのに。本当は、私の方が年上かもしれないのに。まあ、この身体では、仕方がないか。
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