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第27章 ソーロン帝国の秘密編

2706.光魔法治療学院(2)

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 リンダから、思念伝達で、連絡が入った。学校を建てるのに、適した土地が見つかったようだ。貴族エリアを含む土地を確保して貰えたようだ。これで、貴族エリアと平民エリアの両方に宿泊施設を作ることができる。そして、治療する場所も両方に作ることができる。

 本当は、貴族とか、平民とか、関係なく対応できることが大切なのだが、それには、国民に意識を変える必要がある。それまでは、我慢しないと仕方がない。長い時間が掛かる。そして、大きな忍耐が必要になるだろう。

 私は、リンダに教えた貰った場所の近くのテラ・ワールドの支店に転移魔法で、移動した。そして、指示された場所を確認した。

 「これなら、思ったように、創ることができる」

 広々とした土地に僅かばかりの屋敷が建っていた。それらを土魔法で、壊して、更地にした。次に、高さ5mの塀を敷地の周りに張り巡らして、学校の内部が見えないようにした。

 「次は、宿泊施設だ」

 貴族エリアに円筒形の宿泊施設を作った。同じ形の宿泊施設を平民エリアにも作った。そして、それらを2階から渡り廊下で繋いだ。

 「次は、食堂だな」

 食堂は、貴族エリアと平民エリアに隣接するように作った。そして、その上に、教室等を5階建てで作った。

 「これで、ほぼ完成だ」

 最後に、実習棟をそれぞれのエリアに創って、作業を終了した。

 一息入れていたところに、シルバから、リストができたと思念伝達で、連絡が入った。そこで、直ぐに面接をしたいので、魔法学院に転移魔法で、移動した。そして、シルバ学院長の部屋に向かった。

 「コン、コン、コン」

 「はい、どうぞ」

 「こんにちわ」

 「早かったわね」

 「早く、面接をしたいからね」

 「それじゃ、待って居てね。呼んでくるわ」
 
 シルバは、係の教師に生徒を呼びに行かせた。暫くして、8人の生徒が学院長室に入って来た。

 「こちらが、希望者です」

 「私が、ムーンです。仕事の内容は聞いていますか?」

 「「はい」」

 「それでは、卒業後も働いて貰いますが、構いませんか?」

 並んだ、生徒の一人が手を挙げて、質問した。

 「私は、まだ、考えていませんが、だめですか?」

 「いいえ、いいですよ。卒業後の事は、決まったら、教えてください。但し、3カ月は、我慢して、仕事を続けてください。いいですか?」

 「はい、それは、大丈夫です。それから、試験前は、少し休みを増やして貰いたいのですが、構いませんか?」

 「個別の事情については、考慮します」

 「わかりました。よろしくお願いします」

 「名前を聞いてもいいですか?」

 「はい、私は、キーラと言います」

 「分かりました。それでは、他に、質問はありませんか?」

 また、別の生徒が質問をした。

 「あの、私は、サーキと言います。少し、不安な事があるのですが、私は、光魔法の魔力総量がそれほど多くないのですが、大丈夫ですか?」

 「特に、魔力総量は、関係がありません。光魔法が使えるだかけで、結構です。ですkが、魔力総量を増やしたいですか?」

 「は、はい。増やしたいです」

 私は、生徒がどの程度の覚悟を持っているのかを確かめたかった。

 「少し、辛いですが、頑張れますか?」

 「はい、我慢は出来ると思います」

 「それなら、私が指導します。必ず、増やすことができますよ」

 「本当ですか? よろしく、お願いします」

 サーキは、嬉しそうだ。本当に、頑張ってくれそうだ。後で、指導を始めるつもりになった。

 「他にありますか?」

 「あの、条件は、光魔法が使えることだけと聞いていますが、それでいいのですか?」

 「はい。そうです。必要な物は、すべて、こちらが揃えます。それ以外でも、必要な物は、言ってください」

 「はい。お願いします」

 「それじゃ、何時から、仕事をできますか?」

 「いつでも、大丈夫です」

 「私も、大丈夫です」

 どうやら、全員、大丈夫そうだ。

 「それでは、明日から、お願いします。よろしいですか?」

 「はい」

 「明日の授業が終わった時に、迎えに来ます。サーキさんは、少し、残って貰ってもいいですか?」

 「はい」

 その他の生徒は、学院長室を出て行った。私は、サーキに、魔力総量を増やすためのコツを教えておくことにした。

 「それでは、魔力総量を増やすためにすることを教えておきますね」

 「はい、よろしくお願いします」

 「実際の訓練をするときは、必ず、2人1組で行ってください。そうでないと、危険です。いいですね」

 「はい」

 「それでは、ここで、少しだけやってみましょう。私の真似をしてください」

 私は、サーキの前で、光魔法で、光球ライト・ボールを出した。そして、それにどんどんと魔力を注ぎ込んで、明るさを増していった。

 「それでは、同じようにしてください」
 
 「はい」

 サーキも、光球ライト・ボールを出した。

 「それに、魔力を注ぎ込んでください」

 「はい」

 「そのまま、魔力が無くなる直前まで、維持してください」
 
 「はい」

 暫くすると、光球ライト・ボールが揺らぎ始めた。私は、スキル鑑定で、サーキの魔力量を調べた。もう、残りが1割ほどになっている。

 「それでは、止めて」

 サーキは、ぐったりして、床に倒れてしまった。私は、急いで、青のポーションを飲ませて、魔力量を回復させた。そして、用心のために、赤のポーションも飲ませた。体力を補う溜めた。

 「どうですか?」

 「疲れました。でも、もう大丈夫です」

 「それでは、もう一度やりましょう」

 サーキは、また、光球ライト・ボールを作って、魔力を注ぎ始めた。

 「先ほどと同じように感じたら、魔力を注ぎ込むのを止めてください」

 私は、サーキが自分で、魔力を注ぎ込むのを止めるまで、待つことにした。しかし、念のために、スキル探索で、魔力総量は監視し続けた。

 「限界です。止めます」

 私は、先ほどと同じように青のポーションを飲ませて、魔力総量を回復させた。

 「良い感じです。これを何度も、繰り返すことによって、魔力総量を増やすことが出来ます。出来れば、就寝の直前に行うといいですね」

 「はい、分りました」

 「でも、一人では、決してやらないようにしてください。良ければ、住み込みで働いてくれませんか?」

 「何故ですか?」

 「週末だけでもいいですよ。そしたら、私が、直接指導できますから」

 「本当ですか?」

 「はい、いいですよ」

 「それなら、今週末から、泊まり込みます。よろしくお願いいたします」

 「はい。お待ちしております」

 サーキは、喜んで、学院長室を出て行った。そして、私も、シルバ学院長と別れて、カタリナの居る城に転移魔法で、移動した。今日も、一緒に、残りの時間を過ごすつもりだ。
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