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第27章 ソーロン帝国の秘密編
2702.土の魔人族
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私は、魔人族の冒険者モリーロに思念伝達で、連絡を取った。
「モリーロ、始めまして、私は、テラの後継者のムーンと言います」
「テラの後継者? テラは、どうした?」
「無くなりました。それで、私が後を引き継いだのです」
「そうか、テラには、お世話になった。惜しい人を亡くしたな」
「はい。残念です」
「それで、私に何か、用か?」
「実は、テラから、ある程度の事情は聴いているのですが、少し、疑問な事が在りまして、それで、連絡をしたわけです」
「疑問な点とは、何の事かな?」
「一つは、何故、魔物が魔人族の子供たちを攫ったのか、ということです」
「それは、私にも、分からない。だが、魔物が自分たちの考えで、魔人族の子供を攫うことはない。これは、断言できる。したがって、誰かが、指示をした。つまり、魔物を操って、子供を攫ったと考えるのが、自然だろう」
「その誰かに、心当たりは、ありますか?」
「おそらく、ソーロン帝国の兵士だろう」
「何故、ソーロン帝国の兵士がそのような事をしたのでしょう」
「正確な事は、分からないが、魔人族がダンジョンに向かって行くように誘導したかったのだろう。だが、魔人族が魔物にやられてしまったことが、誤算だったのだろう」
「結果的に竜人族が魔物を使って、ソーロン帝国を襲ったので、ソーロン帝国の目的は達成できたのだろう」
「なるほど、それが真実のようですね」
「もう一つ、お聞きしてもいいですか?」
「私に、分かることであれば、何でも、聞いてくれ」
「魔人族は、複数の種族に分かれており、それぞれが独立しており、交流がないと言ってましたね」
「その通り、部族間の交流はない。それがどうした?」
「私は、モリーロにしか、会っていません。そして、それが、魔人族のどの部族に属しているのかさえ、知りません」
「そうか、魔人族について、知りたいということか?」
「はい、そうです」
「今は、この大陸の地上に、別れて暮らしている。ソーロン帝国に隣接している土地には、私達の部族である土の魔人族が住んでいる。そして、それ以外に、炎の魔人族、氷の魔人族、雷の魔人族がいる。それらの部族は、東、西、南にそれぞれが分かれて暮らしている」
「ありがとうございました。疑問が解けました。それでは、私が、何か、お手伝いできることがあれば、言ってください」
「テラに、ほとんどの事は、して貰った。だから、特に、不足していることはないが、私の部族は、田や畑を耕して生活しているが、その肥料やポーションなどがあれば助かる」
「分かりました。早速、届けさせます」
私は、モリーロとの思念伝達を切った。そして、直ぐに、魔大陸の基地の兵士に思念伝達で、連絡して、肥料とポーションを届ける様に指示を出した。
魔大陸には、4つの魔人族が生活しているのか。残りの3つの部族について、調べる必要があるな。これは、兵士に任せるより、私の直属の密偵に調べさせた方がいいな。
私は、マリーに思念伝達で、連絡を取った。
「マリーか、15人ほど、密偵を借りたい」
「分りました。どのような仕事でしょうか?」
「マリーは、魔大陸の事は知っているか?」
「はい、知っております」
「そこの東の端、西の端、南の端に魔人族の部族が生活している。どのような部族かを調べて欲しい」
「分かりました。それぞれに、5人ずつ、派遣するということですね。そして、調査していることを知れらないようにするということですね。」
「そうだ。そして、監視できるように出来れば尚いい」
「分かりました。監視は、こちらが担当するということで、よろしいですね」
「マリーが、随時監視内容を確認しておいてくれ」
「了解」
私は、マリーとの思念伝達を切った。マリーに任せておけばいいだろう。急いで、何か、動くということでもないので、じっくり、取り組むことにした。
私は、ガーベラの居る城に転移魔法で移動した。そして、ルナに姿を変えてから、ガーベラの部屋に行った。
「あら、ルナ帰って来たの」
「遅くなった」
「ルナjrが、這うようになったのよ」
「凄いな。普通より、成長が早くないか?」
「どうかな? よく、分からないわ」
「もう、何か、喋るのか?」
「マンマとか、言ってるわ。もうすぐね」
「そろそろ、私も、本格的に魔法を指導しないといけないね」
「まだ、早くない? もう少し、待ってからでもいいのでは?」
「いや、早ければ、早いほどいいよ」
「そうなの? 私には、よく分からないわ。でも、無理はさせないでね。お願いよ」
「無理をさせることは、ないよ。まだ、小さいからね」
「えっ、それなら、もう少し大きくなると、無理をさせるってこと?」
「仕方ないよ。少しは、無理をしないとだめなんだ」
「でも、怪我をするとか、そんなことはないわね」
「当たり前だよ。怪我をさせることはないよ。でも、怪我をしても、完全に治せるよ」
「治せてもダメよ。痛い思いをさせたくないわ」
「分かったよ」
私は、ガーベラの横に行って、ルナjrの顔を覗き込んだ。笑顔で、見返してくる我が子に見とれてしまった。
今日は、家族で、のんびりと過ごそう。私は、ガーベラの肩を抱いて、幸せを噛み締めていた。
「モリーロ、始めまして、私は、テラの後継者のムーンと言います」
「テラの後継者? テラは、どうした?」
「無くなりました。それで、私が後を引き継いだのです」
「そうか、テラには、お世話になった。惜しい人を亡くしたな」
「はい。残念です」
「それで、私に何か、用か?」
「実は、テラから、ある程度の事情は聴いているのですが、少し、疑問な事が在りまして、それで、連絡をしたわけです」
「疑問な点とは、何の事かな?」
「一つは、何故、魔物が魔人族の子供たちを攫ったのか、ということです」
「それは、私にも、分からない。だが、魔物が自分たちの考えで、魔人族の子供を攫うことはない。これは、断言できる。したがって、誰かが、指示をした。つまり、魔物を操って、子供を攫ったと考えるのが、自然だろう」
「その誰かに、心当たりは、ありますか?」
「おそらく、ソーロン帝国の兵士だろう」
「何故、ソーロン帝国の兵士がそのような事をしたのでしょう」
「正確な事は、分からないが、魔人族がダンジョンに向かって行くように誘導したかったのだろう。だが、魔人族が魔物にやられてしまったことが、誤算だったのだろう」
「結果的に竜人族が魔物を使って、ソーロン帝国を襲ったので、ソーロン帝国の目的は達成できたのだろう」
「なるほど、それが真実のようですね」
「もう一つ、お聞きしてもいいですか?」
「私に、分かることであれば、何でも、聞いてくれ」
「魔人族は、複数の種族に分かれており、それぞれが独立しており、交流がないと言ってましたね」
「その通り、部族間の交流はない。それがどうした?」
「私は、モリーロにしか、会っていません。そして、それが、魔人族のどの部族に属しているのかさえ、知りません」
「そうか、魔人族について、知りたいということか?」
「はい、そうです」
「今は、この大陸の地上に、別れて暮らしている。ソーロン帝国に隣接している土地には、私達の部族である土の魔人族が住んでいる。そして、それ以外に、炎の魔人族、氷の魔人族、雷の魔人族がいる。それらの部族は、東、西、南にそれぞれが分かれて暮らしている」
「ありがとうございました。疑問が解けました。それでは、私が、何か、お手伝いできることがあれば、言ってください」
「テラに、ほとんどの事は、して貰った。だから、特に、不足していることはないが、私の部族は、田や畑を耕して生活しているが、その肥料やポーションなどがあれば助かる」
「分かりました。早速、届けさせます」
私は、モリーロとの思念伝達を切った。そして、直ぐに、魔大陸の基地の兵士に思念伝達で、連絡して、肥料とポーションを届ける様に指示を出した。
魔大陸には、4つの魔人族が生活しているのか。残りの3つの部族について、調べる必要があるな。これは、兵士に任せるより、私の直属の密偵に調べさせた方がいいな。
私は、マリーに思念伝達で、連絡を取った。
「マリーか、15人ほど、密偵を借りたい」
「分りました。どのような仕事でしょうか?」
「マリーは、魔大陸の事は知っているか?」
「はい、知っております」
「そこの東の端、西の端、南の端に魔人族の部族が生活している。どのような部族かを調べて欲しい」
「分かりました。それぞれに、5人ずつ、派遣するということですね。そして、調査していることを知れらないようにするということですね。」
「そうだ。そして、監視できるように出来れば尚いい」
「分かりました。監視は、こちらが担当するということで、よろしいですね」
「マリーが、随時監視内容を確認しておいてくれ」
「了解」
私は、マリーとの思念伝達を切った。マリーに任せておけばいいだろう。急いで、何か、動くということでもないので、じっくり、取り組むことにした。
私は、ガーベラの居る城に転移魔法で移動した。そして、ルナに姿を変えてから、ガーベラの部屋に行った。
「あら、ルナ帰って来たの」
「遅くなった」
「ルナjrが、這うようになったのよ」
「凄いな。普通より、成長が早くないか?」
「どうかな? よく、分からないわ」
「もう、何か、喋るのか?」
「マンマとか、言ってるわ。もうすぐね」
「そろそろ、私も、本格的に魔法を指導しないといけないね」
「まだ、早くない? もう少し、待ってからでもいいのでは?」
「いや、早ければ、早いほどいいよ」
「そうなの? 私には、よく分からないわ。でも、無理はさせないでね。お願いよ」
「無理をさせることは、ないよ。まだ、小さいからね」
「えっ、それなら、もう少し大きくなると、無理をさせるってこと?」
「仕方ないよ。少しは、無理をしないとだめなんだ」
「でも、怪我をするとか、そんなことはないわね」
「当たり前だよ。怪我をさせることはないよ。でも、怪我をしても、完全に治せるよ」
「治せてもダメよ。痛い思いをさせたくないわ」
「分かったよ」
私は、ガーベラの横に行って、ルナjrの顔を覗き込んだ。笑顔で、見返してくる我が子に見とれてしまった。
今日は、家族で、のんびりと過ごそう。私は、ガーベラの肩を抱いて、幸せを噛み締めていた。
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