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 第18章 テラjr誕生編

1814.ソーロン帝国への救援

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 ソーロン帝国とは、国交がない、だから、兵士を派遣しない。政治としては、そうなんだろうけど。

 ちょっと、冷たいよ。魔物に襲われているなら、誰だろうと、助けるべきだよ。

 やはり、応援に行くことにした。兵士は、派遣しないが、スピアとその仲間に行って貰うことにした。

 様子が分かるように、遠隔投影接続器テレビジョン・コネクタを付けた2個の手鏡をスピアに持って行って貰った。

 攻撃に邪魔にならないように、胸の所に、ポケットのように遠隔投影接続器テレビジョン・コネクタの鏡を張り付けた。それから、思念伝達で、連絡を常に取るようにした。それから、スピアは、転移用の魔法陣で、魔物の大陸の南端の基地に移動した。スピアの仲間は、ヘノイ王国のテラ・ワールドの基地から、移動して行った。

 「スピア、聞こえる?」

 「はい、大丈夫です。よく、聞こえます」

 魔力量も十分に備わってきたようだ。もう、どこでも、思念伝達で、連絡がとれる。

 「映像も良く見えるよ」

 「それじゃ、北の川の傍の基地に移動してくれる」 

 スピア達は、転移用の魔法陣で、川の傍の基地に移動した。今、スピアの仲間は、120人に膨れ上がっている。

 「それじゃ、基地の屋上から、様子を見てくれる?」

 「ここからじゃ、よく見えない」

 「それじゃ、ソーロン帝国の作っている岩壁の所まで、進んでくれる。ただし、遠くから、様子を見るだけにしてね」

 「はい、すぐに行くよ」

 スピアは、素早く移動した。ソーロン帝国の岩壁が見える所まで、やって来た。岩壁の一部に魔物の死体がが山の様に積まれている。どうやら、その部分から、ソーロン帝国の方に侵入しているようだ。

 魔物の死体に隠れて、何か細工をしているようだ。

 スピア達は、高さ20mの岩壁の上にトピ上がることが出来る。そこで、岩壁の上に乗って、ソーロン帝国の方の様子を見て貰うことにした。
 
 「テラ、穴だよ。穴から、魔物が出てくる」

 「そうか、高さ20mを超すことを諦めて、地下道を掘ったんだな」

 「スピア、戦闘用手榴弾の火魔法の方を投げて、魔物の死骸を燃やしてくれる」

 「分かった」

 スピア達は、戦闘用手榴弾を投げて、火魔法を起動した。魔物の死骸は燃えて、灰になっていった。

 山のような魔物の死骸が無くなり、地面が見える様になった。すると、大きな穴が掘られているのが分かった。

 「スピア、穴の中に戦闘用手榴弾を大量に放り込んでくれる」

 スピア達は、手持ちの戦闘用手榴弾を岩壁の前の穴に次々に放り込んで、魔法を起動していった。すると、魔物がソーロン帝国の領土内に進攻するのを食い止めることが出来た。

 すでに、入り込んでいた魔物は、何とか、ソーロン帝国の兵士が倒していた。

 今は、食い止めることが出来たが、また、別の所に穴を掘られてしまう。これでは、いたちごっこだ。

 根本的な解決には、ならない。私が、戦闘に参加することが出来ればいいのだけど、どうにも、この身体では、無理だ。そこで、スピアの仲間の20人だけをそこに残して、同様の攻撃を撃退して貰うことにした。それ以外の100人には真っ直ぐ、、東に向かいながら、海にぶつかるまで、魔物を狩って貰うことにした。おそらく、そんなに強い魔物はいないだろう。そして、主力は、岩壁に張り付いているはずなので、簡単に倒せると思った。

 予想通り、一気に東の海まで、到達した。次に、その場所を起点として、南に進行してもらうことにした。今度は、川にぶつかるまで、一気に進んでもらった。

 「スピア、どうだった? 強い魔物が居たかな?」

 「いなかったよ。弱い魔物ばかり。それに、数も少なかった」

 「ダンジョンを見つけることはできる?」

 「できるよ。近くにもダンジョンがあるよ」

 「どれぐらい、ダンジョンはあるの?」

 「一杯あるよ。数えきれない」

 「それじゃ、スピアの仲間に、5人グループで、ダンジョンの位置を調べてくれる。ただし、場所と規模を調べるだけで、潜らないでね。いい?」

 「いいよ。場所を調べるね。規模ってなに?」

 「それは、いいよ。位置だけで」

 「分かった。すぐやるよ」

 スピアは、仲間を20のグループに分けて、探索を依頼した。

 スピアのグループは、今いる場所から、放射線状に探索に出た。そのため、早いグループは、一瞬で、戻って来た。

 「分かった、ありがとう。位置を記録してっと」

 スピアは、戻って来たグループの情報を地図に書き込んで行った。

 大半のグループが戻って来たが、あと5グループがまだ、戻って来ない。

 スピアは、思念伝達で、仲間に連絡を取った。まだ、時間が掛かるようだ。

 2グループは、魔物の群れにぶつかり、避けては探索が続けられないと言っている。

 「スピア、一度、すべてのグループを戻して。それから、次の方針を決めよう」

 「はい、分かった」

 スピアは、思念伝達で、残りの仲間に戻ってくるように連絡を入れた。

 暫くして、すべてのグループが戻って来た。そして、地図に位置を記入していった。

 「テラ、出来上がったよ」

 私は、遠隔投影接続器テレビジョン・コネクタで、地図を見せて貰った。

 魔物の巣窟は、ダンジョンの中だと考えている。従って、今回の地図で、魔物の配置を、凡そ掴むことが出来た。

 私は、岩壁の上のスピアの仲間の含めて、一旦、森の中のテラ・ワールドの基地に戻るように指示をした。今回の救援は、此処までにすることにした。
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