127 / 270
第15章 魔法学院(前期試験)編
1502.治療のための採血
しおりを挟む
リューの調子が悪そうなので、私は、本格的に治療を考えることにした。近くにいる人が死ぬのは、厭だ。
私は、リンダに相談して、次の事を実行に移した。
-----------------------------------------
私は、薬を血液から作る作ることにした。まずは、原料となる血液を採血していく。ヤガータ国の国民から、血液を買うことにした。最大、400ccで、金貨1枚を対価として、支払う。
採取した血液は、アイテムボックスの中に入れて固まるのを遅くする。
病気の人の血液を買うことは出来ないので、採血前に、検査を受けて貰う。もし、病気なら、そのまま病院で治療してもらう。
さらに、採血した血液にウイルスなどの感染症関連の検査を行う。その為の神具を開発しておく。そして、その検査に合格した物だけを薬の材料として使っていく。
検査に不合格だったものは、ウイルスの大きさよりも目の細かい膜を通してウイルスを除去する。
その後、成分に分離して、保管する。
血液の成分は、血漿と血球に分けて、更に赤血球、白血球、血小板に分ける。
そして、水分を除去して、乾燥したものを瓶に詰めて、アイテムボックスの中に入れて管理する。
最終的な薬ができあがるまで、血液は、個人のヤガータ国IDで、管理していく。つまり、薬の識別番号と、使われている血液と個人のヤガータ国IDの対応表を作る。
製造された薬は、指定されて医者にだけ、販売するようにする。また、処方したときの報告も出してもらうように、医師に徹底する。
-----------------------------------------
得られた血漿がリューの一次的な薬となるはずだ。これを定期的にリューの血液に注ぎ込んで置けば、延命できると思う。後は、本当の治療を開発する。これは、すぐには、出来ないが、いずれ、できるだろう。
リンダは、すぐに血液の採血を始めた。私は、まず、保管用のアイテムボックスを作った。これまでより、時間遅延効果を重視した。
次に、「血液にウイルスなどの感染症関連の検査」と「ウイルスの大きさよりも目の細かい膜」の2つを実現できるように闇魔法の研究を重ねた。
私は、採血前の病気を検査するところを2人で検査することにした。それで、「ウイルスの大きさよりも目の細かい膜」の開発だけに専念することにした。
魔法顕微鏡の開発のとき、通常よりも短い波長にしていった経験を活かして、今回も、何も通さない闇魔法の薄い膜を元にして、穴の大きさを変えていった。そして、その穴を魔法顕微鏡で、確認して、ウィルスの大きさより小さくなるように魔法を調整した。
ようやく完成したので、それを魔法陣に描き、神具に作り上げた。再度、動作を確認してから、同じ物を100個作り上げた。
最後に、採血用のマニュアルと採血用の袋や機器を作り、すべてをセットとして、アイテムボックスに入れて行った。最後に、採血キットとしてのアイテムボックスが100個出来上がった。
出来上がった採血用キット100個をリンダに送っておいた。後は、リンダから、完成した薬を送ってもらうだけだ。1日でも早く送ってきて欲しい。
私は、魔法顕微鏡を100台作って、研究者に無料提供することにした。研究内容をチェックし、研究者本人の面接後、2つの条件を課した。それは、他の人に貸さないことと、研究結果はテラ・ワールドに報告後に発表することの2つだ。
人選もリンダに任せた。私は、魔法顕微鏡を創り、リンダに100台送っただけだ。本当に、すべて、リンダに丸投げしている。一度、会ってお礼を言わないといけない。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
レイカが嫌っているミュー先生の光魔法の初級講座が始まった。つい、ミュー先生に見とれてしまう。横にいるレイカに睨まれないように、用心しながら、見ていた。
いつの間にか、授業が終わってしまった。なんとなく、ミュー先生の大人の魅力に私は打ちのめされているのだろうか?
こんな気持ちになった原因を考えてみた。そうだ、他校の魔法学院を見学に行ったときのあの出来事以来、こんな気持ちになっている。おそらく、その性だ。
そうか、それなら、同じ経験を他の人で行えば、ミュー先生のことを忘れるだろう。ただ、大人でないといけない。だれか、いないだろうか?
シルバは、大人だが、辞めた方がよさそうだ。後で、どんな仕事が来るか分からない。ただでさえ、最近は、私のことを上司だと思っていないようだから。
ローララは、こんなことを頼めるほど、親密では無い。頼んだあとのリアクションが予想できない。分からないことほど、怖いものはない。これも、だめだ。
色々と考えていると、誰かに頭を叩かれた。
「テラ、また、私以外の人のことを考えていたでしょ」
「痛いよ。何、するの?」
「厭らしいこと、考えていたでしょ」
「そんなこと、ないよ」
「テラの顔を見れば、分かるよ。ミュー先生の顔を見るなり、様子が変だったもの」
「えっ、顔に出るわけないよ」
「なぜ、そんなに断言できるのよ」
それは、私が、土人形だからだよ、って言えないよね。 この状況は、変えた方がいいのか、悩ましい。
私は、リンダに相談して、次の事を実行に移した。
-----------------------------------------
私は、薬を血液から作る作ることにした。まずは、原料となる血液を採血していく。ヤガータ国の国民から、血液を買うことにした。最大、400ccで、金貨1枚を対価として、支払う。
採取した血液は、アイテムボックスの中に入れて固まるのを遅くする。
病気の人の血液を買うことは出来ないので、採血前に、検査を受けて貰う。もし、病気なら、そのまま病院で治療してもらう。
さらに、採血した血液にウイルスなどの感染症関連の検査を行う。その為の神具を開発しておく。そして、その検査に合格した物だけを薬の材料として使っていく。
検査に不合格だったものは、ウイルスの大きさよりも目の細かい膜を通してウイルスを除去する。
その後、成分に分離して、保管する。
血液の成分は、血漿と血球に分けて、更に赤血球、白血球、血小板に分ける。
そして、水分を除去して、乾燥したものを瓶に詰めて、アイテムボックスの中に入れて管理する。
最終的な薬ができあがるまで、血液は、個人のヤガータ国IDで、管理していく。つまり、薬の識別番号と、使われている血液と個人のヤガータ国IDの対応表を作る。
製造された薬は、指定されて医者にだけ、販売するようにする。また、処方したときの報告も出してもらうように、医師に徹底する。
-----------------------------------------
得られた血漿がリューの一次的な薬となるはずだ。これを定期的にリューの血液に注ぎ込んで置けば、延命できると思う。後は、本当の治療を開発する。これは、すぐには、出来ないが、いずれ、できるだろう。
リンダは、すぐに血液の採血を始めた。私は、まず、保管用のアイテムボックスを作った。これまでより、時間遅延効果を重視した。
次に、「血液にウイルスなどの感染症関連の検査」と「ウイルスの大きさよりも目の細かい膜」の2つを実現できるように闇魔法の研究を重ねた。
私は、採血前の病気を検査するところを2人で検査することにした。それで、「ウイルスの大きさよりも目の細かい膜」の開発だけに専念することにした。
魔法顕微鏡の開発のとき、通常よりも短い波長にしていった経験を活かして、今回も、何も通さない闇魔法の薄い膜を元にして、穴の大きさを変えていった。そして、その穴を魔法顕微鏡で、確認して、ウィルスの大きさより小さくなるように魔法を調整した。
ようやく完成したので、それを魔法陣に描き、神具に作り上げた。再度、動作を確認してから、同じ物を100個作り上げた。
最後に、採血用のマニュアルと採血用の袋や機器を作り、すべてをセットとして、アイテムボックスに入れて行った。最後に、採血キットとしてのアイテムボックスが100個出来上がった。
出来上がった採血用キット100個をリンダに送っておいた。後は、リンダから、完成した薬を送ってもらうだけだ。1日でも早く送ってきて欲しい。
私は、魔法顕微鏡を100台作って、研究者に無料提供することにした。研究内容をチェックし、研究者本人の面接後、2つの条件を課した。それは、他の人に貸さないことと、研究結果はテラ・ワールドに報告後に発表することの2つだ。
人選もリンダに任せた。私は、魔法顕微鏡を創り、リンダに100台送っただけだ。本当に、すべて、リンダに丸投げしている。一度、会ってお礼を言わないといけない。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
レイカが嫌っているミュー先生の光魔法の初級講座が始まった。つい、ミュー先生に見とれてしまう。横にいるレイカに睨まれないように、用心しながら、見ていた。
いつの間にか、授業が終わってしまった。なんとなく、ミュー先生の大人の魅力に私は打ちのめされているのだろうか?
こんな気持ちになった原因を考えてみた。そうだ、他校の魔法学院を見学に行ったときのあの出来事以来、こんな気持ちになっている。おそらく、その性だ。
そうか、それなら、同じ経験を他の人で行えば、ミュー先生のことを忘れるだろう。ただ、大人でないといけない。だれか、いないだろうか?
シルバは、大人だが、辞めた方がよさそうだ。後で、どんな仕事が来るか分からない。ただでさえ、最近は、私のことを上司だと思っていないようだから。
ローララは、こんなことを頼めるほど、親密では無い。頼んだあとのリアクションが予想できない。分からないことほど、怖いものはない。これも、だめだ。
色々と考えていると、誰かに頭を叩かれた。
「テラ、また、私以外の人のことを考えていたでしょ」
「痛いよ。何、するの?」
「厭らしいこと、考えていたでしょ」
「そんなこと、ないよ」
「テラの顔を見れば、分かるよ。ミュー先生の顔を見るなり、様子が変だったもの」
「えっ、顔に出るわけないよ」
「なぜ、そんなに断言できるのよ」
それは、私が、土人形だからだよ、って言えないよね。 この状況は、変えた方がいいのか、悩ましい。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]
ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。
「さようなら、私が産まれた国。
私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」
リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる──
◇婚約破棄の“後”の話です。
◇転生チート。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げてます。
◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^
◇なので感想欄閉じます(笑)
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
大好きな母と縁を切りました。
むう子
ファンタジー
7歳までは家族円満愛情たっぷりの幸せな家庭で育ったナーシャ。
領地争いで父が戦死。
それを聞いたお母様は寝込み支えてくれたカルノス・シャンドラに親子共々心を開き再婚。
けれど妹が生まれて義父からの虐待を受けることに。
毎日母を想い部屋に閉じこもるナーシャに2年後の政略結婚が決定した。
けれどこの婚約はとても酷いものだった。
そんな時、ナーシャの生まれる前に亡くなった父方のおばあさまと契約していた精霊と出会う。
そこで今までずっと近くに居てくれたメイドの裏切りを知り……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる